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【初心者におすすめ】花の宝庫に雪山入門! 入笠山の難易度別登山コース紹介

【初心者におすすめ】花の宝庫に雪山入門! 入笠山の難易度別登山コース紹介

入笠山(にゅうかさやま)は、長野県富士見町と伊那市にまたがる標高1955mの山です。「日本三百名山」や「信州百名山」などに選出されており、向かいの八ヶ岳の眺望や湿原歩きが人気のポイントです。

入笠山や入笠湿原は「花の宝庫」と呼ばれており、すずらんやミズバショウなどをはじめ約150種類もの季節の山野草を楽しむことができます。なかでも6月ごろには100万株のすずらんが咲き誇り、毎年多くの観光客や登山客でにぎわっています。

この記事では、入笠山の基本情報や魅力、登山コースごとの特徴などを紹介しています。入笠山登山を計画している方や、富士見町周辺の観光に興味がある方はぜひ参考にしてみて下さい。

入笠山の基本情報と魅力

入笠山は、南アルプスの最北に位置しており、山頂からは目の前にそびえる八ヶ岳をはじめ、富士山、南アルプス、中央アルプスなど360°の大パノラマが広がっています。特に、目の前の八ヶ岳は美しく雄大で、南北に長いその全容を眺めることができます。

冬には、富士見パノラマリゾートはスキー場に変わります。スキー場のゴンドラで山頂駅まで行くと、およそ2時間ほどのトレッキングで登頂できるため、冬山初心者におすすめの雪山です。

このように入笠山は1年中登ることが可能です。春から秋にかけては、湿原トレッキングで山野草のお花を楽しみ、冬には初心者の方でもスノートレッキングを楽しむことができるため、一年中いつでもおすすめの山です。比較的簡単なコースとは言え、雪山は雪山ですので装備等は揃え、経験者とともに安全に楽しむようにしましょう。

山の名前 入笠山(にゅうかさやま)
標高 1955m
エリア 甲信越
詳細情報 入笠山の地図・天気

魅力その①季節ごとに楽しむ山野草のお花

すずらん

入笠山は「花の50山」にも選ばれているほど、山野草の花々が美しく咲き誇る山の一つです。6月には、有名な120万株のすずらんが咲き、白くかわいらしいお花と甘い香りがあたり一面に広がります。

すずらんが終わると、100種類以上あると言われている様々な高原植物の花が咲き始めます。春から秋にかけては、いつ行ってもその季節ごとの花が咲いており、四季折々の豊かな表情を楽しむことができます。

魅力その②360°の大パノラマ

入笠山は、南アルプスの最北部、八ヶ岳の向かいに位置しており、特に正面の八ヶ岳の眺めが美しい山です。視界を遮るものの無い山頂部では、360°全方向を見渡すことができ、天気のいい日には遠く富士山や北アルプスまで望めます。

ゴンドラ利用であれば2時間ほどで往復できるので、初心者の方でも比較的簡単に八ヶ岳やアルプスの山並みを楽しむことができます。

魅力その③雪山入門の山

入笠山の斜面には、富士見パノラマリゾートがあり、冬にはスキー場となります。そのため、ゴンドラは通年で営業しており、冬でもゴンドラ山頂駅から入笠山登山に入ることができます。

ゴンドラ利用のコースでは、標高差300mほどの2時間弱で山頂まで行ってくることができます。途中に難所になるような箇所もありませんので、雪山初心者の方の入門やデビューにもってこいの山です。もちろん冬の2000m級の雪山ですので、十分な装備は必要ですが、天気のいい日に八ヶ岳の絶景を楽しみに入山すると良いでしょう。

入笠山の難易度別おすすめ登山コース

ゴンドラ山頂駅発着周回コース

①ゴンドラ山頂駅→15分→②山彦荘→15分→③マナスル山荘→30分→④入笠山山頂→25分→⑤マナスル山荘→10分→⑥山彦荘→15分→⑦ゴンドラ山頂駅

必要日数 日帰り登山
総コースタイム※ 1時間50分
距離 約4.1km
累積標高 約290m
難易度 ★☆☆☆☆

入笠山の富士見町側は、冬にはスキー場となる富士見パノラマリゾートとなっています。このコースでは、富士見パノラマリゾートのゴンドラを利用して山頂駅まで向かい、そこから入笠山の山頂へ向けて歩いていきます。

富士見パノラマリゾートの駐車場は、2000台駐車可能と広く、トイレやレストラン棟の施設も充実しているので、困ることはないでしょう。ゴンドラは往復2000円で乗車可能で、片道約15分ほどです。

ゴンドラ山頂駅を降りると、入笠すずらん山野草公園が広がっています。すずらん120万株やカタクリ5万株をはじめ、多くの山野草の花々が咲き誇り、山肌を鮮やかに彩ります。また、その先にある八ヶ岳展望台からは、雄大な八ヶ岳連峰が望めますので立ち寄ってみてもいいでしょう。

入笠すずらん山野草公園からは、10分ほどで入笠湿原になります。こちらも、春から秋まで色とりどりの山野草が咲き、四季折々の表情を楽しむことができます。特に6月に咲く100万本の日本すずらんの大群落は、圧巻の光景で、一見の価値ある景色です。

入笠湿原の出口には山彦荘があり、食事やソフトクリームを食べながら休憩することもできます。また脇には無料トイレがあります。山彦荘から10分ほどで、マナスル山荘の向かいにある登山口に到着します。登山口にも花畑があり、登山前後の癒しスポットになっています。

登山口から少し歩くと、岩場コースと岩場迂回コースの分岐になります。岩場コースの方が、急傾斜で途中に鎖のある岩場が出てきますが、初心者の方でも問題なく通過可能なレベルです。

登山口から30分ほどで山頂に到着です。山頂は、広場のように開けており、遮るもののない360度の大パノラマが広がります。目の前にそびえる八ヶ岳連峰をはじめ、南アルプスに富士山、中央アルプスや北アルプスまで見渡せる絶景が広がっています。

沢入登山口発着ピストンコース

①入笠山沢入登山口駐車場→70分→②山彦荘→15分→③マナスル山荘→30分→④入笠山山頂→25分→⑤マナスル山荘→10分→⑥山彦荘→55分→⑦入笠山沢入登山口駐車場

必要日数 日帰り登山
総コースタイム※ 3時間25分
距離 約6.6km
累積標高 約550m
難易度 ★★☆☆☆

入笠山のメインルートは、ゴンドラ利用の山頂駅から往復するコースですが、林道ゲートから徒歩のみで登るコースもあります。下から徒歩のみとはいえ、登山口の標高は1450mほどあり、累積標高差も550mほどですので、登山を楽しみたい方にはこちらの方がおすすめです。

登山口の入笠山沢入登山口へは、富士見パノラマリゾートの横から入笠林道を登っていきます。この林道は、冬期間は通行止めとなります。4~11月の通行可能期間でも、駐車場より先はマイカー規制が入ります。

40台ほどのスペースがある砂利の駐車場で、清潔感のあるトイレも併設されています。登山口へは、駐車場のすぐわきから入っていきます。

登山口からは、よく整備された歩きやすく気持ちのいい樹林帯を歩いていきます。この登山道にも多くの山野草の花が咲いており、樹林帯らしい登山を楽しめます。

途中に何か所か分岐がありますが、入笠湿原の方へ向かいます。入笠湿原からは、ゴンドラ山頂駅から向かうコースと同じ道を進んで山頂に到着です。

入笠山のQA

入笠山に関する質問で多いのは、登山ルートや気温・積雪などに関することです。このような質問について以下QAを紹介します。

入笠山の登山レベルは?初心者でも登れる?

入笠山の登山ルートは、どのルートも初心者の方でも十分に登ることができます。特に、ゴンドラを利用するコースでは、標高差300m以下の2時間弱のコースタイムです。湿原散策などで季節の山野草を見ながらゆっくり時間をかけてマイペースに登っても問題ないでしょう。

また、登山道はよく整備されており道迷いの心配はありません。冬にも多くの登山客が楽しんでいる山で、雪山デビューにもよく選ばれています。山頂では、想像以上の絶景が待っていますので、これから登山を始めようとしている方にもおすすめしたい山の一つです。

入笠山の気温は?どんな服装で行けばいい?

入笠山のある富士見町の月ごとの平均最低気温と最高気温を下記の表にまとめました。冬の最高気温は1桁で、夏でも20℃台と冷涼な気候にあります。同じ月でも最高と最低が10℃近くの差があり、寒暖差の激しい地域です。

夏場でも、寒暖差に対応できるように上着は持っていくと良いでしょう。夏以外であれば、防寒対策は必ずするようにしましょう。特に、朝晩は冷え込みますので注意が必要です。冬場には、標高2000m級の冬山と化します。しっかりとした、冬山装備が必要です。

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高 0 1.5 5.6 12.1 17.7 20.8 24.2 25.2 21.6 15.7 9.6 3.1
最低 -7.6 -6.6 -3.0 2.5 8.0 12.5 16.3 17 13.7 7.8 1.5 -4.4

冬期間はしっかり冷え込みますし、積雪のある地域に位置しています。初心者にもおすすめの山とはいえ雪山は雪山ですので、十分な下調べと装備は必須です。

入笠山で見られる山の花は?見ごろは?

入笠山や入笠湿原では、春から秋にかけて様々な山野草のお花を見ることができます。「花の宝庫」と呼ばれるだけの多種多様な山野草をぜひお楽しみください。

下の表に代表的な花々を見ごろごとに紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

5月が見ごろの
山の花
6月が見ごろの
山の花
7月が見ごろの
山の花
8月が見ごろの
山の花
ミズバショウ 日本スズラン カラマツソウ アケボノソウ
カタバミ ニリンソウ ウスユキソウ オミナエシ
ドイツスズラン チゴユリ シナノオトギリ ツリフネソウ
カタクリ フデリンドウ ヤマホタルブクロ サワギキョウ
サクラソウ ユキザサ クルマユリ キキョウ

登山口へのアクセス・各種情報

どちらの登山口へも、アクセスは車がおすすめです。特に入笠山沢入登山口へは、公共交通機関では行けませんので、注意が必要です。

富士見パノラマリゾートゴンドラ山頂駅

登山口情報

中央道・諏訪南インターから車で10分ほどの場所にある「富士見パノラマリゾート」のゴンドラ山頂駅になります。山麓から山頂までは、冬にはスキー場として使用されるゴンドラで向かいます。

駐車場は、2000台駐車可能なゆったりとしている広大な駐車場が、無料で24時間いつでも使用できます。ゲートハウスや山麓レストラン、山頂カフェなど施設は充実しており、営業時間内であれば困ることはないでしょう。

登山口までのアクセス

中央道から

諏訪南ICから車で約10分

入笠山沢入登山口

登山口情報

中央道・諏訪南インターから、富士見パノラマリゾートの方へ向かい、南側の林道を登って行った先に登山口があります。

林道は、入笠湿原まで続いていきますが、マイカー規制が行われていますので、自家用車で行けるのはここまでになります。また、冬季は通行止めになりますので、冬季に入笠山を登る場合には、富士見リゾートからになります。

駐車場は広く、40台ほどが駐車可能になります。ただし、紅葉やすずらんんぼ時期には混雑することもあります。駐車場の脇には、清潔感のあるトイレが併設されています。

登山口までのアクセス

中央道から

諏訪南ICから車で約20分

入笠山周辺のおすすめ山旅スポット

ゆーとろん 水神の湯

出典:ゆーとろん 水神の湯

富士見パノラマリゾートからすぐ近くにある100%源泉かけ流しの日帰り温泉になります。8種類の露天風呂が自慢の天然温泉で、単純硫黄泉のお湯はやさしい泉質でなめらかな感触が人気です。

館内には、食事処やマッサージ、酸素カプセルなどの癒し処も充実しており、登山後の疲れをゆっくり癒すことができます。

すずの音cafe

出典:すずの音cafe

入笠山のふもと、富士見パノラマリゾートの入口にある小さくかわいらしい建物のカフェです。居心地の良い雰囲気が人気で、ゆったりとした時間が流れるついつい立ち寄りたくなる空間が広がっています。

一つ一つ丁寧に作られたスイーツはどれもおいしく、特に地元の素材を用いた「こまちスイーツ」が人気です。入笠山登山の後、ゴンドラで下山したら少し立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

手打ち蕎麦 ひとひら

出典:富士見町観光サイト

入笠山の登山口から車で20分ほど、山梨県との県境近くにある地区100年の古民家を改装した手打ち蕎麦です。毎朝、店主がこだわって手打ちした二八蕎麦に、かつおだしのつゆが絶品の人気店になります。

また、改装した古民家からは正面に南アルプスが構えており、窓際や庭から美しい眺望を眺めることができます。蕎麦営業後にはカフェタイムとなり、ゆったりとした時間を過ごすこともできます。

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