第4回 ヘビーデューティーに登山を楽しむ ~登山編~

ヘビーデューティな山旅 第1回:登山編

さかいやスポーツの高橋さんと話をしていて、ふとこんな話題になった。「荷物の重さは気にせず、ワイン・シャンパン・ビール沢山、それと肉の塊りに野菜と・・・たっぷりお酒と食材を雪山に持って行って寒さも気にせず乾杯したいね。」そして、お互いにその気になって2月下旬、僕らは奥多摩小屋へと重い荷物を背負って登山に向かうのである。

登山で持ち運ぶ荷物

ヘビーデューティな登山

奥多摩駅、朝の8時。互いに分担した荷物はお互い合わせて総重量おおよそ50キロ。

パンパンに膨れ上がったバックパックには、ビール500缶が6本、赤ワインボトル1本、シャンパン1本、牛肉500グラム、じゃがいも、にんじん、アスパラなどの野菜類をたんまり、お米2合、バケット、カンパーニュ、その他調味料やら缶詰、チーズなどなど。

ギアについてはとにかく快適に過ごそうということで、テントにはマウンテンハードウェアのオプティックビュー、大きなクッカーには焚火缶、それぞれ抜群な暖かさで快適に就寝する為にダウン量がたっぷりのシュラフに4シーズン用のマットと・・・とにかく軽量化は頭からデリートし、快適で楽しく面白い道具やウェアを詰め込んできた。

いよいよ登山を開始する僕ら

ヘビーデューティな登山

目指す奥多摩小屋には14時到着を目指して登山開始。「あ~辛い!」「あ~痛い!」「あ~苦しい!」と悲鳴をあげる肉体に同調して大きな声を出すものの、一向にその辛さはなくならない。でもなんだかこのお馬鹿な2人を奥多摩の山が賞賛してくれているかのような出来事がこれからの僕たちに待ち受けているのだが、その話はまた後ほど。

 

ヘビーデューティな登山

歩くこと約2時間、1つ目のポイント堂所。高橋さんは雪が出るまではアプローチシューズで行くという。そうしてコマめにウェアの脱ぎ着を行い、ドライな高橋さんに対して序盤厚着のままの僕は汗だくでウェット。この違いに経験と知識の差を感じるのである。

登山で大事なのは汗をかかない心掛け

高橋さんは言う「汗をかいてしまうと体のミネラルも奪われちゃうし、ウェアが濡れてしまうことで体温も奪われちゃうでしょ。だからレイヤリングには気をつけてなるべくドライな状態を保つことを心がけてるんだよね。登り始めはちょっと寒いくらい、それから標高を上げていって動いている最中の体温と外気のバランスで少しづつウェアを足していくのがドライを保つコツかなあ。」

 

ヘビーデューティな登山

ウェットな僕は、上はウールのベースレイヤーにウィンドブレーカー、下はウールのタイツに秋口まで対応のパンツという出で立ち。一方ドライな高橋さんは、上はウールのベースレイヤー一着、下はウィンドストッパー付きのトレラン用パンツのみ。寒さのタイミングをみてウィンドブレーカーを着用していた。

登山を開始して数時間、稜線に出て

稜線に出ると本格的な寒さを感じて、パタゴニアのナノエアーを羽織る。ここでもしっかりと体の熱を外に放出するフリース感覚のウェアを選択していた。「僕のレイヤリングは歩きが止まったら寒いのね。だから休憩はほどほどにして行動し続けている事が多いんだ。」そうして休憩時にはパンツの上にアクシーズクインの防水防風スカートをさっと取り出して巻いていた。

さかいやスポーツウェア館責任者の風格をひしひしと感じた僕は、ウェアのレイヤリング、ウェアの選択といった心がけに対して新たな発見と収穫を大いに感じつつ、「また俺も1段階、成長したな。」とどこからともなくやってくる自信を抱き、痛みのとれない足を引きずりながら奥多摩小屋へと残り少ない登山道を歩いていく。