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山で遭難したら登れ!理由とあわせて道迷い時の対処法をご紹介

山で遭難したら登れ!理由とあわせて道迷い時の対処法をご紹介

山で道迷いした際、「下っていけば人里まで着けるだろう」と安易に下る選択をするのは危険です。そのような行動をとり、遭難事故が起こったケースがいくつもあるからです。遭難リスクの備えをするために、「山で遭難したら登れ」の理由について解説します。

山で遭難したら登るのが鉄則

(埼玉県)新緑の棒ノ折山を登る登山者
(埼玉県)新緑の棒ノ折山を登る登山者

山で遭難したら登る理由は、助かる確率を上げるためです。山頂を目指すことで、見晴らしのよい尾根に出たり、登山道に出たりする可能性が高くなります。そうすると、登山道から安全に下山することができます。

たとえ自力で下山できなくとも、尾根に着けば電波はつながりやすく、緊急通報をして救助を呼べます。また、ヘリや救助隊からも発見されやすいので、助かる確率が上がるでしょう。

道に迷ったまま下った先に訪れる末路

立て看板
立て看板

山で道に迷った際、下れば人里にたどり着けるだろうと安易に考えてはいけません。なぜなら、下った先には崖や滝など、「通れない道」に行きあたる可能性が高いためです。また、下山しようと無理に進むと、崖から落ちてケガをする可能性もあります。

さらに、救助隊が出たとしても、ふもと側は捜索範囲が広くいため、発見される可能性は低くなる。これらのことを考えると、遭難したら下るという判断は得策ではないといえるでしょう。

山で遭難しないための準備3つ

磐梯山 八方台登山口
磐梯山 八方台登山口

登山前の準備をすることで、山での遭難リスクはある程度減らせます。以下では、遭難しないためにする準備について3つ解説します。

綿密な登山計画を立てる

道迷いによる遭難を防ぐ第一歩は、登山計画を立てることから。登山計画を立てるうえで必要な情報は以下の通りです。

  • どの登山コースを利用するのか
  • どれくらいの時間で登頂・下山できるのか
  • 登山コースの情報(分岐や難所の有無など)
  • 登山口までのアクセス
  • 必要な登山装備

登山計画を立てることで、無理のない山行行程を組めます。さらに、登山コースの注意点を調べておけば、対処法を考えられます。

登山コースについては、ガイドブックやSNS(YAMAPやヤマレコ)を併用するのがおすすめです。ガイドブックで大まかな情報を、SNSでは登山道の最新情報を調べる。そうすると、まんべんなく情報を得られます。ただ、SNSでは誤った情報や偏った情報があるので、注意しましょう。

▼アプリによる登山計画の立て方、遭難対策についてはこちらから

また、登山計画を立てたら、あわせて登山届を提出します。登山届を提出することで、遭難した際に捜索範囲が絞れ、救助される確率が上がります。

エスケープルートを確認する

登山では、悪天候に見舞われたり、転倒でケガをしてしまったりと、思わぬアクシデントが起こる可能性が少なからずあります。そんなアクシデントに備えるために、緊急に下山できる「エスケープルート」を確認しておくとよいでしょう。

天気予報を調べる

山の天気は変わりやすく、登山中に大雨や暴風など、突然過酷な環境にさらされることもあります。天気予報を調べておくことで、悪天候によるトラブルを防げます。事前に天気が悪そうだなと思ったら、登山を延期するとよいでしょう。

道迷いしたときのリカバリー方法

山岳遭難
山岳遭難

綿密な登山計画を立てたとしても、意図せず道に迷ってしまうことがあります。とくに、下山時は疲れて注意が散漫になりがちになるのも道迷いの要因の一つです。もし道迷いに気がついたら、以下の手順でリカバリーを試みましょう。

落ち着いて現在地を確認する

焦ると正常な判断ができなくなるので、まずは落ち着いて状況を確認します。地図やGPSアプリで現在地を把握しましょう。そして、どのあたりで道を間違ってしまったかを考えます。

来た道を引き返す

コンパスやGPSアプリを使い、来た道を慎重に引き返します。見覚えのある場所や、登山道まで戻りましょう。間違った進路のまま進むと、道を完全に見失うので注意です。

道を完全に見失ってしまったら

道を完全に見失ってしまったら、もうそれは「遭難」です。遭難した際にとれる行動は3つ。

①救助要請をする
②ビバーク(緊急露営)する
③山頂を目指す

電波が通じる場所であれば、110番に電話をかけて救助要請をしましょう。もし電波が通じなければ、電波がつながりやすい尾根を目指して歩きます。

遭難したとき、基本的にはビバーク(緊急露営)した方が賢明です。行動するといたずらに体力を消耗しますし、整備されていない道を歩くと転倒や滑落のおそれがあります。そのため、ツェルト(簡易テント)に避難したり、防寒着を着て救助を待ちます。

もし、体力がまだ残っていて、日が沈むまで時間があるのなら、山頂を目指して歩くのも手です。斜面や崖に気をつけながら歩きましょう。

山で道迷い・遭難した際に役立つアイテム5つ

エマージェンシー用品
エマージェンシー用品

登山における遭難リスクに対処するために、遭難を想定した装備を携行することが大切です。以下では、道迷い・遭難に役立つアイテムを5つご紹介します。

ナビゲーションツール

ナビゲーションツールとは、現在地や進行方向を知るためのアイテム。主に地図やコンパス、GPSアプリがあります。

ヘッドライト

山のなかで日没を迎えてしまうと、暗くて行動ができなくなります。夜間でも行動できるようにヘッドライトを携行するとよいでしょう。

ツェルト(簡易テント)

道迷いして下山できなくなった場合、ビバーク(緊急露営)することになります。その際に重宝するのがツェルト(簡易テント)で、雨風をしのげます。

エマージェンシーシート

エマージェンシーシートは、緊急時に体温の低下を防ぐために使用します。気温の低い夜間や、行動せず留まるときにエマージェンシーシートで体を包み、体温を維持します。

モバイルバッテリー

電子機器の電源を確保するために使います。携帯電話の緊急通報やGPSアプリの使用、ヘッドライトの充電など、いざというときに使えるように携行します。

「山で遭難したら登れ」という理由について解説しました。下れば人里まで着けると思いがちですが、崖や滝に阻まれる可能性が高いです。山頂を目指して歩いたほうが進路が狭まり、登山道へ戻りやすくなります。登山における遭難リスクへの対策として、役立つアイテムを活用しながら安全に登山を楽しみましょう。

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