stuben表紙

本好きなら誰でも感じるワクワク感。本をもった瞬間のあの気持ちはどこから生まれてくるものなのだろう?それは旅と似ていて、これから待つ未知なる出会いとか感動、それらを楽しみにしている心根が源なんじゃないだろうか?

スノーカルチャーマガジンStubenを手にした時のワクワク感もそれと似たものだった。それは温かく感じる紙質だったり、装丁から感じる強い情熱に似た、作り手の想いから感じたのかもしれない。

Stuben(スチューベン)の語源

Stuben(スチューベン)の語源”Stube”とは、村人や旅人が暖炉の火に集い語る空間のこと。それらが多く集まった場所がStuben。厳しい雪の峠を越え、Stubeで身体を休め、人々は暮らしや旅、スキーを語り、文化の発展を願った。スキー技術と哲学はその地から世界に伝わった。

Stuben magazineは歴史ある日本の滑走文化を誇りに、冬の自然の素晴らしさを語り合う場”Stube”として、年1回予定で雪国から発信していく。

ハンネス・シュナイダー物語

ハンネス・シュナイダー物語

巻頭を飾る「ハンネス・シュナイダー物語」では、アルペンスキーの父と呼ばれたハンネス・シュナイダーが、どのような歴史的環境の中で育ち、どのような時代を切り開いていったのかの一端を探ることができる。

その彼が来日し、新しいスキー文化を広めた事で産まれた現在の資産を知る事は、これから出会う山の景色に奥行きを与えてくれるだろう。見所はこれら歴史的背景を、貴重な写真と共に読み進める事ができるところだろうか。

札幌近郊をめぐる山小屋の鎖

札幌近郊をめぐる山小屋の鎖

「札幌近郊をめぐる山小屋の鎖」では、札幌とその周辺の山々に約90年ほど前から今までに現存する山小屋が10ヵ所も現存しており、ほぼ全て現役で一般の人も利用することが出来るという魅力的な現実に驚きを持ちつつ、幾つかの山小屋での実体験を知ることができる。

「その夜はロウソクだけの薄明るい光のもと、ウイスキーを片手に代々の学生たちが持ち込んだと思われる古い本を読んだり、・・(中略)・・山小屋での素晴らしい一夜を楽しんだ。」なんとも魅力的で、旅に出たくなるレポートだ。

雪育で描く未来

雪育で描く未来

「雪育で描く未来」では、雪が身近な環境で育つ子供たちへスキーの魅力を伝えていこうとする、スキーヤー児玉氏の体験や想いが綴られており、子を持つ親として、山が好きな個人として、雪と子供の関係について考えさせられる。

「雪はときに理科を教え、社会を教え、体育を教え、道徳を教えてくれた。・・(中略)・・過酷な冬を笑顔で過ごすためには、雪を楽しむことが一番なのだという・・(略)」スキーを好きになる前に、雪を好きになる。大きな未来に向かって着実に歩みを進めるこの活動に、僕たちは何が出来るんだろうか?

ロッジの夜・雪の旅・辻まこと

ロッジの夜
ロッジの夜
雪の旅 富山
辻まこと

その他にも信州の心温まる5つのロッジを紹介する「ロッジの夜」、豊かな自然のなかで穏やかに暮らす人々をモデルKIKIさんが訪ねる「雪の旅 富山」、辻まことのスキーの世界が堪能できる「辻まこと うら山スキーの世界」など、刺激を感じて旅力が高まり、雪山の旅にでかけたい衝動に駆られることだろう。