風吹大池は標高およそ1800mにある北アルプス最大の山上湖である。火山の噴火口跡といわれている。池の周囲は樹林帯で、その中に小さな池がいくつか点在し、1時間ほどでひと巡りできる。交通の便もあまり良くなく、主稜線とも離れているため、訪れる人も少ないが、それだけに静かな雰囲気が保たれる。喧騒の北アルプスでは、貴重な別天地といえるだろう。

風吹大池
出典:風吹山荘

ここ風吹大池までのメジャー登山ルート2つを以下で紹介する。

栂池自然園から風吹大池 登山ルート概要

  • 難易度:中級
  • 累積標高:488m
  • 合計所要時間:3:00
  • 距離:約7.2km
  • 登山ルート:自然園駅→(70分)→天狗原→(100分)→風吹天狗原→(10分)→風吹山荘

自然園駅

風吹大池へのルートとして、最も一般的なのがこの栂池自然園からのコースである。ロープウェイの完成によって、マイカーやタクシー等の利用が出来ないので、早朝自然園までは入れず、日帰り登山は時間的に余裕がなくなった。時刻の遅いロープウェイで蓮華温泉や北小谷ヘ下る。出来るなら風吹山荘で一泊して、のんびり過ごしたい。

さて、栂池自然園から、階段状の道を登る。このような道は、整備された当初はよいのだが、時がたち、風雨に土が流れ、木が朽ちてくると、かえって歩きにくいものともなる。それでも一般的な山道としては、それほど悪い道でもないのだが、遊歩道を連想してやってくる人にとっては、かなりの悪略に映るらしい。水はけが悪くどろどろ、ネマガリダケの密生とくれば、なおさらであろう。ともあれ、足元には注意して登ろう。

天狗原

天狗原に入り、白馬大池方面との分岐に着く。ここで大部分の登山者は、白馬大池に向かい、風吹大池を目指す人は少ない。分岐点の標識には風吹山荘の開設期間を示す札があるので、確認しておきたい。天狗原の草地に敷設された木道をしばらく歩き、千国揚尾根に入る。

風吹天狗原

風吹天狗原
出典:風吹山荘

千国揚尾根は、地図で見ると、ゆるやかな何でもない尾根に見えるが、樹林帯の中のえぐられた道は、ぬかるんで滑りやすく、歩きにくい。視界も、樹間越しに、わずかに山並みが見える程度だ。また、この尾根道は地図で読めない小さな登降が意外に多く、思ったよりも歩行が手間取る。フスプリ山の右側をゆるやかに巻いて、笹目尾根から蓮華温泉への分岐を過ぎると、風吹天狗原の草原に出る。木道で天狗原を横切って、階段を下りれば、風吹大池の岸辺に着く。.風吹大池は、白馬大池とは趣もまったく異なり、周囲に樹林帯が広がる幽逐境である。のんびりと散策を楽しめば、下界の喧騒がうそのように思えてくる。

風吹山荘

山荘は、池から東に少し行ったところに、木々に囲まれてひっそりとたたずんでいる。

人の気配が少ない山ノ神尾根

天狗原から風吹大池に向かう木道を少し進むと、右に山ノ神方面に行く木道が分かれる。この道は、風吹大池への道にもまして通行者が少ないが、毎年手入れされ、道もそう悪くはない。人があまり入らないためヤブっぽいところはあるが、ほとんど一本道なので迷う心配も少ない。ただし、登山口の取り付き付近がわかりにくく、登りより下りにむいている。白馬周辺の主だったコースを歩き、少し違った雰囲気のルートを歩いてみたいという人なら、このコースをとるのもいいだろう。木道を少し進むと樹林帯に入り、北側斜面をゆるやかに下って行くと、やがて山ノ神に出る。昔は、ここから浦川の源頭を横切り、千国揚を通って、蓮華温泉に行く道もあったらしい。親沢方面へ下る道と分岐し、大崩落のぞきを通り、急降下して黒川沢沿いに下ると、白馬乗鞍スキー場に出る。

蓮華温泉から風吹大池 登山ルート概要

  • 難易度:中級
  • 累積標高:625m
  • 合計所要時間:4:00
  • 距離:約5.7km
  • 登山ルート:蓮華温泉→(30分)→風吹大池入口→(200分)→風吹天狗原→(10分)→風吹山荘

蓮華温泉

この道は、蓮華温泉から風吹大池まで日帰りでき、利用者はわりあい多い。ただし、距離は短いとはいえ急登があり、また尾根筋に登ったあとは長靴がほしくなるようなジメジメした湿った道が続くので、けして楽なコースとはいえない。

風吹大池入口

蓮華温泉から車道を平岩方面に30分ほど戻り、風吹大池入口の標識があるところから登る。登山口の右手には、ひときわ目立つプナの大木が立っている。道はいきなりジグザグの急登が続き、大汗をかいてひと息つきたくなる頃、ゆるやかな笹目尾根に入る。稜線を右に進み、樹林帯の中のゆるやかな登降を繰り返すと、視界の開けた尾根道に出る。ひと休みして、目の前の急坂を登る頃から、道は湿地状になる。小さな草地を横切って、広い草原に出る。ミズバショウやコバイケイソウが咲く草原で、これを抜けると、再び樹林帯をゆるやかに登る。

風吹天狗原

風吹天狗原
出典:風吹山荘

しばらくすると、右から天狗原から来る道と合流する。ここから先は、栂池自然園から風吹大池 登山ルート概要を参照されたい。なお、蓮華温泉からは、白馬大池と風吹大池を結んだ周遊コースが組める。朝、蓮華温泉を出発し、白馬大池から天狗原を経て風吹大池に至るコースは、一日行程とするのにちょうどよい。風吹大池を訪れる人の大半は、各コースを使ってのピストン山行で、こういう行程を選ぶ人は少ないが、ゆとりある人にはおすすめできる。

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