奥多摩主脈の中央に位置する御前山は、カタクリの山として知られる。早春の開花期には、奥多摩周遊道路を利用した花見のバスツアーが組まれるほどだ。また、カラマツが黄葉する秋、山頂一帯は黄金色に染まる。標高1405mは奥多摩でも高い方ではないが、重厚・端整な三角形の山容と、四季折々の植物相の変化の美しさで登山者に人気の高い山である。

御前山の登山ルート・難易度

湯久保尾根~御前山~境橋の登山ルート

  • 難易度:中級
  • 合計所要時間:5:00
  • 累積標高:1369m
  • 距離:約11.2km
  • コースタイム:小沢-(90分)→仏岩ノ頭横-(80分)→御前山-(5分)→御前山避難小屋-(60分)→トチノキ広場-(40分)→栃寄沢登山口-(20分)→境橋

小沢

御前山への登下降路は、大ダワと月夜見山を東西に結ぶ主脈縦走路と、南北に延びる支尾根の道から成る。南面でもっとも長大な湯久保尾根から山頂に登り、北麓の栃寄方面へと下るコースを紹介しよう。

仏岩ノ頭横

武蔵五日市駅から小岩藤倉方面行きのバスに乗り、小沢で下車する。バス停から少し戻った橋を渡り、すぐに右折して次に左折、道標に従って登山道に入る。杉・桧の植林帯を行くと、左手に鳥居が見え、右手の高台に伊勢清峰神社が祀られている。緩傾斜となった尾根上に出ると、左手に人家と畑が現れる。その先で灰色がかったチャートの露岩帯(うとう岩)を縫うように登ると、林相もミズナラやカエデの広葉樹に変わり、右手にカラマツの植林も見られる。左に湯久保への道が分岐するコルを過ぎると、右手に10mを超える石灰岩の巨岩が見えてくる。仏岩ノ頭は西を巻く。1019.2mの三角点は右手後方の小高いピークにある。このあたりから木の間越しに、左手には浅間尾根、笹尾根の向こうに富士山が、右手後方には大岳山が望まれる。

御前山

湯久保山は東を巻いて過ぎ、スギの植林帯を登り詰めると、大ダワからの主脈縦走路に合流。ここは変形十字路となっていて、すぐ先で北に栃寄への道が分岐する。10分足らずの登りで広々とした御前山山頂に飛び出す。ベンチやテーブルの置かれた山頂からは、北面の木の間越しに石尾根の山々が望まれる。南面は雑木に覆われて見通せないが、少し下った山頂西の肩の切り開きからは丹沢~道志の山々と富士山の展望が得られる。4月後半から5月連休頃まで、山頂周辺にはカタクリの群落が出現する。ユリ科の多年草で、万葉の昔から人気の高いスプリング・エフェメラルだ。登山道の両側に柵やロープが張り巡らされる光景は雅趣に欠けるが、心ない踏み荒らしが跡を絶たない現状では止むを得ない。

御前山避難小屋

山頂を後にして先ほどの変形十字路に戻り、今度は左に向かう。すぐに、ガラス張りのログハウス調に改築されて避難に不向きな造りとなった御前山避難小屋の前に出る。小屋脇の水場は汚染しないように大切に使いたい。

トチノキ広場

カラマツの交じる明るい雑木林の中を下って行くと、「体験の道」が何度も登山道と交差する。この山の北面の栃寄沢流域は奥多摩都民の森(通称「体験の森」)として整備・公園化されている。「湧水の広場」の標示の脇には名前の通り湧水がある。道標に従って沢筋の道を下ると、アズマヤのある林道終点に出る。ここから右の栃寄沢左岸の登山道に入り、右手に栃寄大滝を眺めながら下る。

境橋

何度か対岸に渡り返し、杉の植林帯に入ってしばらくすると再び栃寄からの車道に出る。舗道を10分余り歩いて青梅街道に出たところが境橋で、奥多摩行きのバス停は対岸寄り橋上にある。

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