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檜洞丸 登山ルート・難易度−美味しい山ごはんと富士山の絶景を堪能

檜洞丸 登山ルート・難易度−美味しい山ごはんと富士山の絶景を堪能

今回紹介するのは西丹沢に位置する檜洞丸への登山。今回一緒に山旅に出かけたのは、低山トラベラーの大内さんと、山ごはん好きの石橋さん。

プロローグ

大内さんには毎月、『テーマで歩く山の旅』を連載して頂き、石橋さんには不定期で、『山の景色・山ごはん・山旅』というテーマの記事を寄稿いただいている。

そんなご縁もあって今回みんなで山旅に出かけられたのは念願でもあったわけだ。

今回の檜洞丸への登山は、石橋さんが作る山ごはんを頂上で楽しむというメインディッシュと、3人共々初となる檜洞丸という山域の魅力を探るという目的で出かけた。

檜洞丸登山コース

今回僕たちが歩いた檜洞丸への登山ルートは、以下のとおり。コースタイムは山と高原地図を参照している。

  • 難易度:中級
  • 合計所要時間:7:20
  • 累積標高:1448m
  • 距離:約11.3km
  • コースタイム:ツツジ新道入口-(60分)→ゴーラ沢出合-(60分)→展望園地-(70分)→石棚山稜分岐-(20分)→檜洞丸-(40分)→矢駄尾根分岐-(100分)→犬越路-(70分)→用木沢出合-(20分)→ツツジ新道入口

難易度に関してはそれなりの累積標高とコースタイムが必要なので、北アルプス登山前の足慣らし的にとてもオススメなコースだと感じた。

檜洞丸までの登山コース

西丹沢ビジターセンターに到着したのは朝8時半頃。小田急線新松田駅からバスを乗り継いで向かったのだが大変な混みようで、檜洞丸が人気の山であることを初めて知った。

バス停の近くには東沢出合の山の神が祀られている。いつもなら素通りしてしまいそうなポイントなのだが、

ふたつの沢が『出合う』ポイントは自然災害が発生しやすい場所で、山域通行の安全や自然災害の発生防止などを願って山の神や水の神が祀られることが多いと、大内さんから教えてもらえた。

神さまもいろいろで、人の素朴で質素な願いを受容してくれる神さまもあれば、自然災害などの大きな不安を託す神さまもいるのだなあ、なんて思いながら手を合わせ登山口へと向かう。

まずはゴーラ沢出合まで約1時間。気候は暖かく、800mあたりまで標高を上げると紅葉を楽しめた。

僕たちが歩いている檜洞丸への道はツツジ新道と呼ばれゴールデンウィークあたりは鮮やかな花を見ることができるのだろう。

標高を上げると富士山が徐々に顔を出し、景色の変化が楽しめる。

正面には畦ヶ丸を眺め、葉の落ちた木々によって山の形がくっきり見えるのも楽しい。

山道には立ち枯れている木が多く散見され、それがオブジェのようにも見えて、写真撮影が楽しい。

ゴーラ沢出合から2時間半程歩くと檜洞丸頂上へ到着。ちょうどお昼ぐらいの時間で、石橋さんの山ごはんを楽しむにはグッドタイミング。

檜洞丸頂上は広く居心地のよい空間で、所々に木の台が設けられている。

石橋さんが作る山ごはん

お父さんから受け継いだというニッピンのクッカーで肉団子スープを作ってくれると言う。

肉団子スープとサンドウィッチという山ごはん。

サンドウィッチはパタゴニアプロビジョンズのサントーニャ・サバ・オリーブオイル漬けと、ムール貝・オリーブオイル漬けを、クリームチーズとわさび菜と一緒にパンで挟むという素敵なレシピ。

どちらもとっても美味しく登山を楽しむみんなにも是非試してもらいたいので材料とレシピを紹介する。

肉団子スープの材料

  • 肉団子の種(鶏ひき肉と玉ねぎ、片栗粉と卵)
  • きのこのマリネ(まいたけ、しいたけ、ひらたけを生姜と醤油とオリーブオイルでマリネ)
  • 水菜
  • 春雨
  • 鶏ガラスープ顆粒
  • すだち

肉団子スープのレシピ

お湯を沸かして、鳥ひき肉をスプーンですくって落とす。事前に団子状にするのではなく、スプーンですくってお湯に落とすだけで大丈夫だそうだ。

鶏挽き肉と生姜と片栗粉を混ぜておき、冷凍して持ち運べば、食べる時に程よく解凍されるので、こうしてよく持ち歩いていると教えてくれた。

きのこのマリネを投入する。きのこのマリネは醤油とオリーブオイルで炒めて常備食にしているそう。今回作ってもらったスープだけでなく、うどんやそばなどにのせたり、パスタにかけたりして食べることができるので、とっても便利と教えてくれた。きのこの香りと味が引き立つのでおすすめ。

春雨と水菜を加えて味を調えれば完成。あまりにも早くできて驚いてしまった。これは第一弾。第二弾もあるからね。とたっぷり2杯の肉団子スープをご馳走になった。

サンドウィッチはフライパンで切ったパンをこんがり焼いて、その上にクリームチーズをのせて、お好みでサバかムール貝を乗せ、その上にわさび菜をおいて完成。

石橋さんのおすすめはすだち。スープもサンドウィッチもすだちを絞って食べると疲れが取れて、登山で疲れた体にしみる。

僕は自家製のエナジードリンクを作ってきたので、お湯で混ぜ振る舞った。

食後には大内さんがコーヒーと美味しいデザートを準備してくれ、至れり尽くせりなランチタイムとなった。

こんなにゆっくりランチを楽しむ登山というのも久しぶりで、非常に有意義だった。

檜洞丸からの下山コース

檜洞丸から多くの人がピストン登山で、来た道を降りるというルートを取っていたのに対し、僕たちはぐるり一周、檜洞丸から北へとルートを取り、熊笹ノ峰、犬越路、用木沢出合というルートで下山を開始した。

このルートが大変よく、西に位置する富士山を眺めながら下山ができる。北アルプスの表銀座で見る槍ヶ岳を見ながらの縦走を彷彿とさせる素晴らしい景色が継続する。

この登山道の正面北側にある代表的な山といえば大室山で、この山が1587m。景色を遮る山はなく、遠くには奥多摩の山々まで眺めることができる。

右に目を向けると丹沢主脈から相模原市までが一望でき、雄大なこの景色の広がりに一同息をのむばかり。

富士山側は、駿河湾から越前岳、手前には山中湖と今までに見たことのない雄大な富士の景色が広がる。

少しずつ標高を落としていきながら進むことで、この富士の景色が少しずつ変化をし、約2時間の縦走路で楽しむことができる。

小笄と呼ばれるポイントでは痩せ尾根が多く鎖場も多数出現する。足元に注意が必要だ。

標高1000mまで高度を落とすと犬越路避難小屋がある。ここで富士山ともお別れだ。

西丹沢の主な尾根筋は樹林ばかりなのに対してここ犬越路は明るい草地という特色がある。西丹沢は武田信玄に関する伝説がいくつもあるのだがここ犬越路もそのひとつ。小田原城を攻めた時、犬を先頭にここを超えたというのが地名の起こりのひとつだと言われているそうだ。

残り1時間で用木沢出合。辺りは暗くなっていく。下山道は東海自然歩道と呼ばれ、ここもまたバリエーションに富んだ景色を楽しめる。

落ち葉が敷き詰められた山深い登山道だと思ったら、急に空間が開け、その後沢沿いに出て頭上が開ける。

沢伝いに歩いて行くと美しい青々とした渓流美が楽しめる。

用木沢出合に着くと月明かりを頼りに歩くほどに辺りは暗くなる。

夕方の日が沈もうとする少し心もとなくなる時間に山の中を歩くというのも、また思い出深い。

用木沢出合から西丹沢ビジターセンターには白石オートキャンプ場、バウアーハウスジャパン、ウェルキャンプ西丹沢と三つのキャンプ場がこの白石沢に構え、多くの人達がキャンプを楽しんでいた。

こうして僕たちは登山を終え、中川温泉でお風呂お楽しみ、新松田駅近くの赤ちょうちんの居酒屋でお疲れ様会を行った。

待ち望んでいた僕を含めた3人での登山は、天気に恵まれ、さらには初めての山域で初めての景色をみんなと一緒に驚けたというのがとにかく嬉しかった。

そして石橋さんの山ごはんは、やっぱり美味しくて登山での時間の過ごし方を改めて考え直そうと思った貴重な時間となった。

次はどんなアウトドアを楽しもうかと、今後の計画もまた楽しみだ。

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