発売開始から登山をする人の間でも小型軽量のミラーレスカメラとして話題沸騰のNikon Z 50を携えて西丹沢の檜洞丸へ出かけた。今回はカメラ撮影を楽しみつつ、Nikon Z 50で檜洞丸の魅力を紹介していこう。
Nikon Z 50について
おすすめポイント
- バッテリー、SDカード、レンズを含めて585gという軽量性で登山にも持ち歩きやすい
- サイズもコンパクトで、手のひらに乗っかるほどの大きさ
- 防塵・防滴に配慮した設計だから登山でも安心
- 片手で電源のオンオフ、撮影、ホワイトバランスなどの切り替えができる
- 画像モニターは自由な角度にチルトできるので、ローアングルでの撮影や、高い位置から見下ろすような撮影も容易。更に自分撮り可能。
- 動画記録は4K UHD/30p、FHD/120p
商品概要
ブランド | Nikon |
商品名 | Z 50 |
商品説明 | 高い描写力と多彩な表現力を小型・軽量ボディーに凝縮 |
価格 | オープン価格 |
重量 | 本体:450g(質量:バッテリーおよびSDカードを含み、ボディーキャップを除く) 標準ズームレンズ※:135g ※NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR |
有効画素数 | 2088万画素 |
ISO感度 | ISO 100-51200 |
機能 | Wi-Fi内蔵・Bluetooth内蔵・タッチパネル・チルト式(上下方向に可動の液晶モニターを採用) |
管理人の評価・レビュー
総合評価 | ★★★★★ |
操作性 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★★ |
コンパクト性 | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★★★☆ |
Nikon Z 50と登山の相性の良さ 軽量による携行性
Nikon Z 50はAPS−Cセンサーを採用しており、それによって小型軽量を強く意識したモデルとなっている。表現力にこだわるなら35 mm フルサイズセンサーなのだろうが、画質と機動性のバランスに優れ、軽量コンパクトで登山にもっていこうという気持ちになれるAPS−Cセンサーサイズのカメラはアウトドアとの相性がバッチリだと考えている。
APS−Cセンサーを採用したミラーレスカメラは様々だが、Nikon Z 50は本体450g(質量:バッテリーおよびSDカードを含み、ボディーキャップを除きます。)に標準ズームレンズが135g、合計でなんと585gしかない。
サイズもコンパクトで、手のひらに乗っかるほどの大きさだ。登山中において鎖場などの岩稜地帯に出くわした際に、コンパクトだからすぐにサコッシュなどにしまうことができ、気を使わずに行動できる。これは登山シーンにおいては重要だ。
またNikon Z 50は一部にシーリングを施し防塵・防滴に配慮した設計となっている。雨に少しでも濡れないようにと気を使いすぎてしまうと、カメラが邪魔になってしまうので、その点Nikon Z 50は安心感がある。ただし多くのカメラがそうであるように防水性能があるわけではないので、気を付ける必要がある。
Nikon Z 50の登山における操作性
Nikon Z 50のウリの1つともなっているのが操作性の素晴らしさだろう。
カメラを上部から見るとファインダー左側にはほとんどボタンがなく、右側に主要なダイヤルやボタンが配置されている。
これによって片手で電源のオンオフ、撮影、ホワイトバランスなどの切り替えが行え、片手が使えないようなシーンにおいての撮影はもちろん、自撮り時にも重宝する。
画像モニターは、タッチパネルが採用されており、スマホを使うような感覚でカメラの設定が行える。画像モニターは自由な角度にチルトできるので、ローアングルでの撮影や、高い位置から見下ろすような撮影も容易に行える。
西丹沢・檜洞丸登山でカメラ撮影を楽しむ
今回カメラ撮影を楽しむための登山として選んだのは西丹沢にある檜洞丸。丹沢山塊の中でも富士山に近い位置にある山で、雄大な景色が1600mという標高ながらも楽しめる。
電車とバスを乗り継いで向かったのは西丹沢ビジターセンター。前半のカメラ撮影ではピクチャーコントロールをモーニングという設定で撮影を行った。
Nikon Z 50のグリップ感、シャッターフィーリングにはちょっと感動。カメラ撮影のモチベーションってこういうところから起こるんだと実感する。
高度を上げていき富士山の眺望が素晴らしい。ピクチャーコントロールをフラットに、ホワイトバランスを晴天にして撮影してみた。
ピクチャーコントロールとホワイトバランスの設定はタッチパネルで簡単に変更することもできるが、ファンクションボタンで設定を変更することもできる。
デフォルトではファンクション1にホワイトバランスが設定されていて、ファンクション2にフォーカスモードが設定されている。これは簡単にカスタマイズができる。
使い方は簡単でファンクションボタンを押しながらコマンドダイヤルを回し設定を変更。登山においてはグローブをした状態で行えるというアドバンテージがある。
富士山を正面にホワイトバランスを変更していくつか撮影を行ってみた。それぞれ印象が異なり面白い。細かく色調を変更することもできるしプリセットマニュアルを使って自分用のホワイトバランスを作ることもできる。こだわりがなければオートにしておくのでも構わない。
実際に見た景色に近い描写を好む場合は、その環境にあったホワイトバランスで撮影するのが良いだろう。この場合は晴天だ。
美味しい山ごはんを頂上で楽しみながら、山ごはん撮影を楽しむ。『美味しそう』というリアルな見た目が、大げさでなく写真に残せる描写力は思い出を残すのに重要な機能だろう。
下山の登山ルートは勾配がきつく、鎖場がある中~上級者向け。
しかし周りに樹木がなく開けた稜線からは、西に富士山、正面には奥多摩まで続く山々のレイヤー、東には遠く相模原市まで臨める景色という感動的な眺望を楽しみながら歩くことができるロケーション。
ハードな登山であればあるほど、軽量でコンパクトなカメラというのはアドバンテージになると実感。カメラを肩にかけながら歩くことが全く苦にならない。
11月ともなると日が短く、15時ぐらいから徐々に山の中は暗くなっていく。この変化とともに心もとない気持ちになっていくのも、日帰り登山のクライマックスとして好きな時間だ。
暗いという不安感を写真に収めたい時には露出補正で撮影を行う。ダイヤルを回して明るい〜暗いを直感で設定できる。
川の透明感や月明かりまで、しっかりと描写してくれる。
後から川の写真を見て驚いたのは、水の透明感、手前の落ち葉、岩の苔までもしっかりと描写してくれるレンズであるということ。本来ならば黒く沈んでしまうような川の中までも表現するダイナミックレンジの広さに感動。
あまりカメラに得意ではない僕でも、登山に持ち歩きやすく、設定が容易で、直感的に撮りたい絵を撮りたいように撮影できる機能と操作性には感動。
来年1月になったら冬山の景色を楽しみに、山に出かけようと思っているので、そこでもNikon Z 50の描写力を楽しんでみたいと思っている。撮影した写真は改めて記事で紹介させていただきたい。