山頂直下に多摩川の水源である水干(水神社)を持つ笠取山は、多摩川流域では、最も奥まったところに位置する。一帯は、東京都水道局水源管理事務所によって管理されており、自然状態もよく保護されている。山道も整備され歩きやすいエリアだ。
作場平から笠取山の登山概要・難易度
- 難易度:中級
- 合計所要時間:4:45
- 累積標高:908m
- 距離:約9.4km
作場平から笠取山の登山ルート
- 作場平
↓35分約1.2㎞/△174m・▽25m - 一休坂分岐
↓85分約1.9㎞/△364m・▽41m - 笠取小屋
↓20分約0.5㎞/△52m・▽6m - 雁峠分岐
↓25分約0.8㎞/△72m・▽31m - 水干
↓30分約0.6㎞/△144m・▽57m - 笠取山
↓15分約0.8㎞/△29m・▽160m - 雁峠分岐
↓10分約0.5㎞/△10m・▽49m - 雁峠
作業平~一休坂分岐
塩山駅からタクシーで、登山口の作場平橋に入る。道標に従い、ゆるい本谷沿いの道を登って行く。本谷橋を渡り、ひと登りで一休坂分岐になる。右へ回り込むように登って行くと、ミズナラの大木のある一休十文字に出る。「天然林の中の長い歩道」とされる中段林道が交差している。ここからは、ミズナラなどの広葉樹林の下に登りが続く。
笠取小屋

春の新緑、秋の紅葉の季節は森林がきれいだ。沢沿いの道になると笠取小屋は近い。水場から急な登りを頑張れば、笠取小屋前の広場に出る。ベンチもあり、休むによい所だ。南に大音薩の眺めが良い。西側にはきれいなトイレもある。
ヤブ沢峠からの道と合し、北へカラマツ林の中を登取をめざす。防火帯の草原になり、確峠分岐となる。このすぐ上のピークが分水御になっている。多摩川、上川、荒川と水が分かれるところである。正面にとがった笠取山のピークが目立ってくる。往復してもよいが、ここでは、水干を回るコースを紹介する。
水干~笠取山


笠取山西と記された分岐から水干への道をとると、カラマツ林の中の平坦な道を約20分で水干に達する。多摩川の最初の一滴がスタートするところだ。すぐ上の急斜面には水神社の洞がある。水干から登り7~8分で水干尾根の分岐点こ着く。中島川橋へ下るコース、唐松尾山へのコースが分かれる。笠取山への登路は、道標が示すように、いったん唐松尾山への道に入り、すぐに左に折れて、東側を回りこむように登る。登りきると露岩のあるピークに飛び出す。ここから西へ、シャクナゲの多い尾根上の道をたどると笠取山の山頂である。
雁峠

標高点のある山頂とすぐ西に山梨百名山の標識のある山頂とがある。どちらも狭く、ゆっくり休むには、下りきった草原の方がよいだろう。急な下りを降りきると、笠取山西の分岐点だ。往路と同じ道を雁峠分岐までたどる。