両神山は日本百名山に指定された埼玉県の北秩父を代表する山です。登山コースは多岐に渡り上級者が楽しめる鎖場が多い八丁尾根、初級者が楽しめる白井差新道ルートの他、7つの登山コースがあります。そんな両神山の特徴と、難易度別登山コースを紹介します。危険な箇所も多いので事前確認を怠らず登山を楽しみましょう。

両神山の登山が人気の理由

両神山は日本百名山の他に、花の百名山、秩父三山、関東百名山、新日本百名山として魅力ある山として知られています。頂上付近は切り立った岩壁が特徴で、山岳信仰が盛んな山で登山中はその名残を随所で確認することができます。

鎖場などの多い中級者コースなど様々な登山を楽しめる

鎖場など登山の醍醐味を堪能できる

登山経験者には、アップダウンの連続と、岩場と鎖場が多い八丁尾根コース。初心者でも安心の白井差新道ルートなど登山コースは多岐に渡ります。鋸歯状の山容が特徴的な岩山なので、頂上付近は勾配がきつくなる登山コースが多いです。

5月はヤシオツツジが美しい両神山

5月はヤシオツツジが美しい

ツツジは全国各地、山でも街でも見ることができますが、山のツツジは4月中旬頃から咲き始めます。花の色は一般的なピンクのほか、赤色、アカヤシオなどの赤紫の花や、シロヤシオのように真っ白の花、オレンジ色のレンゲツツジなど、バラエティに富んでいます。両神山のヤシオツツジは鮮やかなピンクで5月上旬から中旬にかけて山頂一帯はヤシオツツジの濃いピンク色につつまれます。

山岳信仰、霊峰の面影が登山道で楽しめる

古来から山岳信仰の霊峰として有名

三峰山、武甲山とあわせて秩父三山と称される霊峰で、日本神話において神々の両親とされるイザナミ、イザナギを祀ることから両神と呼ぶ説、龍神を祀る山が転じて両神となったなど、いづれも山岳信仰が深い山であることがわかります。先人達のこの御山への想いを反映した随所に見られる登山道の景色を楽しむのもまた思い出深いです。

山の名前両神山(りょうかみさん)
都道府県埼玉県
標高1,723m
天気・アクセスなど詳細情報

両神山登山のQ&A

降雪は?

両神山の降雪は12月から見られ、4月頃まで雪が残ります。豪雪地帯の様に深い雪となることはあまりありませんが、鎖場や岩場が多い両神山では、降雪すると難易度も大きく上がり、冬山装備と登山技術が求められます。

岩場の凍結によるスリップ、手がかじかんで思うように鎖が掴めないなど、夏山では想定されない事が起きたり、雪が混じった岩場の登りは、無積雪期にはないコツも必要です。

難易度が上がる雪の両神山ですが、テクニカルなルートを登る楽しさは両神山の大きな魅力であり、冬の両神山を制する醍醐味は、この時期にしか味わえない達成感を山から頂けます。

登山時間は?

後述の通り、両神山は主に6時間から8時間の登山時間となります。コースタイムは一般的な日帰り登山の範囲内ですが岩場の通過や鎖場の使用が待っているので、予想以上に時間がかかることもあります。コースタイムより多めに時間を見積もっておき、早出するのがおすすめです。

両神山のアクセス・7つの登山口

両神山周辺の山域は交通の便が悪く、バスを乗り継がなければなりません。登山口は全部で7つあり、中又里登山口(8の諏訪神社)を除いては全てに駐車場があります。以下ではバスの乗り継ぎ方法、駐車場情報を表にまとめています。

※横スクロールで表がスクロールできます。
番号登山口名バス駐車場登山難易度鎖場注意
1上落合橋登山口なし道路脇数台上級者あり高難度登山
2八丁トンネル登山口なし20台程度上級者あり高難度登山
3魚尾道峠登山口(坂本)西武秩父駅から小鹿野車庫または栗尾行き
小鹿野役場で志賀坂線に乗り換え
道路脇数台上級者あり踏み跡少なく荒れている
4尾ノ内渓谷入口同上尾ノ内渓谷駐車場あり上級者ありコース長い
5日向大谷口(表参道登山口)西武秩父駅、三峰口から日向大谷口行き駐車スペース多数中級者あり最も人気あり
6白井差登山口西武秩父駅、三峰口から日向大谷口行き
薬師の湯で白井差線に乗り換え
私有地のため事前予約と協力金1000円支払い初級者なし最短コース
7諏訪神社(中又里)三峰口から中津川行きなし中上級者ありコース長い
5mの鎖場あり

①上落合橋登山口②八丁トンネル登山口③魚尾道峠登山口(坂本)は、全て八丁峠を経由し八丁尾根を通って登山をします。

④尾ノ内渓谷入口は龍頭神社奥社で八丁尾根に合流します。龍頭神社奥社からは天理尾根と変わります。この天理尾根はナイフエッジ、長い鎖場があります。「高度感はさほどない」「初心者でも行ける」といった口コミも散見されますが、ステップアップでまずは鎖場の少ない登山コースからはじめることをおすすめします。

そういう意味も込めて上の表では難易度を上級者としています。

最も人気がある日向大谷口(表参道登山口)からの登山コース

必要日数日帰り登山
コースタイム※6時間40分
距離(往復ピストン)約9.5km
累積標高約1,554m
難易度★★★☆☆
※「40~50代(または60代)の登山経験者/2~5人のパーティー/夏山の晴天時」を基準に設定
日向大谷口(表参道登山口)

表参道登山口まではタクシーを利用すれば三峰口駅から約45分、約6000円です。登山口には公衆トイレがあります。日向大谷には民宿両神山荘と3ヶ所の駐車場があります。

七滝沢コースの分岐

里宮から山畑を横切るように木橋が付けられています。表参道を歩くと鳥居をくぐり横にはお堂があります。山腹を巻くように進むと小さな四角い石碑が次々現れます。これは地元の地名と祀った人の名前が刻まれていて信仰の山であったことを想起することができるでしょう。

七滝沢コースの分岐となり右に曲がると七滝沢コースとなります。この登山道は難路なので天候に注意しスリップなどの事故のないよう注意しましょう。今回案内するコースは右に曲がらずに左に折れていきます。

清滝小屋

尾根を回り込んで再び沢に入ります。その後再度沢を離れジグザグの登りとなります。水場に出るとひと登りで清滝小屋の前に出ます。水場は季節によってはわずかの場合もあるので注意しましょう。

両神山頂へは小屋の裏手からすぐに急登が始まります。両神山頂が木の間越しに見えると鎖場が現れます。その後休憩ポイント、茶屋、両神薄にある御岳神社の奥社を過ぎて頂上に到着します。

初心者登山におすすめ!最短コースを辿る白井差登山口からのコース

必要日数日帰り登山
コースタイム※3時間
距離(往復ピストン)約3.0km
累積標高約907m
難易度★★☆☆☆
※「40~50代(または60代)の登山経験者/2~5人のパーティー/夏山の晴天時」を基準に設定

白井差新道と「新道」という名がつく通り以前は廃道でしたが登山道が整備され初心者でも登りやすいルートとなっています。このルートは私有地を通るため事前に地権者の山中さんへ電話予約が必要です。また下山後に環境整備費として1000円の支払いが必要であることも忘れないようにしましょう。登山道には鎖場がなく、途中には美しい滝を見ながら渓谷を進んで行きます。他の登山ルートと比べると短時間で日帰り登山を楽しめます。

ナイフエッジ、長い鎖場あり上級者コース!八丁トンネル登山口からのコース

必要日数日帰り登山
コースタイム※7時間
距離(往復ピストン)約5.4km
累積標高約974m
難易度★★★★☆
※「40~50代(または60代)の登山経験者/2~5人のパーティー/夏山の晴天時」を基準に設定

岩登りの練習のために、この登山道を通る方も多いようです。登山道には30ヶ所近い鎖場があり、熟達者は鎖を掴まずして登れるようです。高度感は木々に覆われている場所が多いため比較的少ないです。

公共の交通機関からは遠く、車を利用することになります。三峰口駅からタクシー利用の場合、約11000円。所要時間は約1時間10分です。

長いコースと5mの鎖場に注意!中又里登山口からのコース

必要日数日帰り登山
コースタイム※10時間50分
距離(往復ピストン)約12.0km
累積標高約2,160m
難易度★★★☆☆
※「40~50代(または60代)の登山経験者/2~5人のパーティー/夏山の晴天時」を基準に設定

非常に長い12kmの距離を歩くことになる南側から歩く登山コースです。今回必要日数を日帰り登山としていますが、通常の歩きで約11時間かかるので歩く方は少ないようです。累積標高も2000m以上となるため綿密な計画を持って挑むべき登山コースです。

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