ザ・ノース・フェイスのTR6は背負うという概念から着用するという概念に変化させた、体との一体感を向上させたウルトラトレイル用のザックです。長い距離を走り続けてもザックの重さを感じさせないよう、随所に特徴が見られた大変人気のあるトレイルランニング用ザックです。今回はザ・ノース・フェイスTR6の2021年バージョンをレビューします。
おすすめポイント
- 背負うという概念から着用するという概念に変化させた、体との一体感を向上
- 背負ったままでのポケットへのアクセスのしやすさが向上
商品概要
ブランド | ザ・ノース・フェイス |
商品名 | TR6 |
商品説明 | 本格的なトレイルレース用のテクニカルパックとして進化を続ける、THE NORTH FACE FLIGHT SERIESの代表モデル『TR』の小型パック |
価格 | ¥18,700(税込) |
重量 | S/275g、M/300g、L/320g |
素材 | 100Dチェスナイロン、ストレッチファブリック |
管理人の評価・レビュー
総合評価 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★★★☆ |
フィット感の素晴らしさ
ザ・ノース・フェイスのTR6は、幾度ものアップデートを繰り返し、フィット感と背負ったままでのポケットへのアクセスのしやすさが向上しています。
背負うというより着用するトレイルランニング用ザックとアイテム情報にもある通り上半身に吸い付くようなフィット感によって、走っている最中にブレがなく安定して走ることができます。
前面にフィット感を出すための3本のチェストストラップが付いているため細身の人、体格のいい人にもしっかりフィットさせた作りとなっています。
ザックのサイズを調整するストラップなどは一切なく、走っている最中にストラップが邪魔になるような事はありません。
背面のポケットと前面のポケットをつなぐお腹の脇にあたるハーネスに、ストレッチ性素材が採用されており、体とザックの隙間を埋めてフィット感を出す役目を果たしています。
背負ったままギアや食料の出し入れが可能
ザックを背負ったままでもレインジャケットやウインドブレーカーなどの出し入れが容易に行えるとともに、水筒、行動食の取り出しはもちろんスマホ、財布などの貴重品から、行動食の摂取時に出たゴミなども簡単にしまうことができます。
前面のポケット
まずは前面のポケットについて紹介していきます。水筒をしまうための縦長のポケットが左右に1つずつついています。このポケットはストレッチ性に優れており、あらゆる大きさの水筒をしまうことができます。水筒に限らずスマホを収納しておくことも可能です。
また縦長でゴムスピンドルで固定もできるのでソフトフラスクを収納した際に先端がブラブラすることなく使いやすいのが魅力です。
水筒をしまうポケットの下には大きな、同じストレッチ性の生地で作られたポケットがあります。入口上部にはゴムが付いており中に入れたものが意図せず外に出てしまわないように作られています。
ウィンドブレーカーやパン、おにぎりなどを入れておけ、アクセスがしやすいので直ぐに取り出したいものなどを入れておくのに便利です。
この大きなポケットの中には、もう1つポケットが内蔵されており、左はストレッチメッシュポケット、右はジッパー付きポケットになっています。
左のストレッチメッシュポケットは横幅がスマホサイズがちょうど入る大きさなのでスマホもOKだし、行動食で出たゴミ箱代わりもなります。
内側には滑り止めが施されているので、且つストレッチもあるので、例えばスマホであれば、入れやすいし、取り出しやすいけど、あやまってポケットから出てしまうようなことも防いでくれる、よく考えられたポケットになっています。
ジッパー付きポケットは大きさと深さがしっかりとあり鍵や財布など貴重品を入れておくのに便利で安心です。
ジッパーにはホイッスルと引き手が一体になっているため、奥深い森林でクマの遭遇が不安になった場合に活用できます。
左右側面のポケット
お腹の側面に当たる部分にもストレッチメッシュ製のポケットが左右に施されています。水筒を入れておくこともできるし、行動食やジェルなど、すぐには補給しないけれども、持ち歩きたいものなどを入れておくことができます。
背面のポケット
背面のポケットはウィンドブレーカーやレインウェアなどをしまっておける左右からアクセスできるストレッチポケットとなっています。
走っている最中に雨が降っても後ろに手を伸ばしてレインパンツやレインジャケットなどを取り出しやすく設計されていて、しまう時にも手で突っ込むように押し込めば簡単に収納することができるようになっています。
メインのポケット
メインのポケットにはファーストエイドや着替えなどを入れておける収納力があります。
中心にダブルジッパーが施されているので中のものを取り出すときにがばっと開閉することができます。
収納したら雨蓋のように上から蓋をするように閉じることができます。これによって雨に打たれても中の物が濡れないようになっています。
雨蓋を開いてジッパーを開けてというようにしなくともダブルジッパー仕様なのでポケットの下の方の荷物を素早く取り出すこともできます。縦長に収納力があるので、ポケットの下の方に入っている装備を取り出すのに大変便利です。
中の荷物がパンパンにならなくとも外側のドローコードを絞ることで中の荷物がぶれないようにすることができます。
ドローコードとザックに施された転写ロゴはリフレクター仕様なので、ナイトランの時にも相手に視認されやすくなっています。
通気性と耐水性
体に当たる生地は全てメッシュ素材で作られているので体の熱をしっかりと外に逃がしてくれます。ザックに触れる部分が暑苦しく感じることはなく、汗ムレを防いでくれます。
通気性も素晴らしいのですが乾きも早く、全体の素材が保水しづらい作りなので汗や雨によってザックが重くなることもほぼありません。
外側の雨に濡れやすい場所はしっかり雨をはじき山の中の天候変化にも安心して使える仕様となっています。
背面は銀イオンによる抗菌防臭性を持つポリジン加工が施されているため汗の匂いも気になり辛いです。
トレイルランニングだけじゃない遊びにも大活躍
ザ・ノース・フェイスのTR6にはゼッケンやポールをユーザーの好みに合わせて付ける場所をアレンジできるようループやデイジーが各所に付いています。これを使って様々なアクティビティで活躍してくれるんです。
例えばフライフィッシングやテンカラなど細かな荷物を持ち歩くアクティビティに最適です。
ザックの側面や下部にループが備わっているので、追加でドローコードとバックルを活用するなどで荷物を取り付けることもできます。
例えば沢釣りをして釣れた魚をザックに括りつけておけたり、6Lのメインのポケットに入りきらない食料などを追加で持ち歩くこともできるので、山ごはんを楽しみたい日帰り登山ザックにも変化してくれます。
長尺なアイテムもサイドのデイジーチェーンと上部のループに取り付ければ、しっかり固定できるので釣り竿をもって走って沢に向かうなんていう遊びもできます。
サイズ感とザックの容量
ザ・ノース・フェイスのTRはサイズがSMLという展開で、S サイズが6L、Mサイズが7L、Lサイズが8Lと容量に違いがあります。
身長が160〜170CMの男性でSサイズ、165〜175CMでMサイズ、170〜180CMでLサイズというのがサイズ選びのひとつの目安です。
重量はSサイズ275g、Mサイズ300g、Lサイズ320gで、軽量かつ耐久性にも優れ、長い相棒になってくれます。