登山テントの張り綱について様々な方法が紹介されています。自在はテント側、地面側どちらが正しいのか?ロープの太さは何ミリが良いのか?自在は何が良いか?など…考えれば考えるほど多くの考察にあふれています。今回はひとつひとつメリットとデメリットを整理しながらベストな登山テントの張り方について紹介していきます。
自在の方向
登山用テントを購入すると自在付きの張綱がついてきます。その多くが地面側に自在がついています。実際に使用して思うのは、地面にペグを打って自在でテンションをかけようとすると、ペグが左右にゆれながらテンションをかけるためペグが地面から抜けやすいというデメリットがあるように思います。
積雪期にはペグに張り綱を固定する際、固定用のペグが回収不能になる可能性、張り綱の調整ができなくなることが想定されるので、その場合は自在はテント側が安心です。
自在をテント側にし、ペグをさす地面側にはエバンスノットを利用するという方法があります。
エバンスノットという結び方はシンプルな結び方でループを作り、作ったループを大きくしたり小さくすることができるため、張綱のループを絞ってペグをしっかり固定させることができます。
ペグをしっかり張り綱のループに固定させることで強風などに煽られてペグと張綱が外れてしまうということを防ぐことができます。
またペグを刺すことができない地面にの場合は、重めの石や岩を活用することがあると思いますが、これにもエバンスノットで巻きつけることができるので大変便利です。
地面側にはエバンスノットでペグを固定させる。自在はテント側で調整するというのが今のところ僕にとってのベストです。エバンスノットの結び方は以下の動画で確認できます。
テント側に自在を作る上で注意すべき点は、テント側のループに直接張り綱をつけてしまうと自在を使って張り具合を調整する際、ロープでテントのループが擦れるため、摩擦によって切れてしまいやすくなります。なのでテント側に1度自作のループを追加する、もしくはカラビナをつけるなどして擦れないようにすると良いでしょう。
張り綱(ロープ)の太さ
張綱の太さは多くは3mmの太さだと思います。山岳用テントで重視しなければいけないのは風で飛んでいってしまわないようにテントをしっかり張ることだと思いますが、テントを持ち運ぶ際にできるだけ軽量化も行いたいという気持ちもあります。
そこでAmazonで検索し張綱専用の1.8〜2mmのロープに変えたところ大変調子が良く、自在も細いロープでもしっかり固定されるものに変更しました。
張綱で足を引っ掛けてしまわないように反射糸を使用した張綱にしました。
ロープの長さは実際に正しい張り方と、大きめの岩にエバンスノットでくくりつけた時のことを考えて調整します。
自在について
自在を選ぶ際には軽量ばかりを気にして破損してしまっては仕方がありません。テント場では思いもよらぬ強い風が吹くことがあり、自在がはねとんで他の人にあたると怪我をするかもしれません。
耐久性を考えると金属の自在が良いと思うのですが安全面や軽量であることを考えると樹脂製の自在が良いと思います。
僕が使っている自在は2つあり1つはライペンから出ているプラスチック自在で2箇所に張り綱を通すことで摩擦を強くすることができます。1つあたりの重さは2gです。しかしこの自在、穴が大きく3mmロープ用なので、2mm前後のロープを通す自在としては適していません。
そこで購入したのが四角穴でカチッと止まる自在で、かつ適応ロープの直径が1〜2.5mmと細いロープに適しています。叩いても割れないとても丈夫な樹脂で出来ており1個あたりの重量が0.7gととても軽量です。
ロープが反射糸で自在に蓄光が施されているのでロープに誤って足をひっかけるというリスクが軽減できると考えています。
蓄光なので時間の経過で光が弱くなるため明るいうちにテントを張りたくさん光を吸収させておくと夜にかなり強く光ります。
まとめ
上の写真にもあるように、もともと付いていた3mm張り綱と約2gの自在のセットで14g。これを1.8mm張り綱と0.7gの自在に変えると8g。14-8で1つあたり6gの違いが出ました。登山用テントには4つセット必要になることを考えると24gの軽量化と嵩張りが軽減されます。
また全く光らないセットから、反射して蓄光するものに変えたことで、張り綱に足をひっかけず、また自分のテントの場所が解りやすくなります。
さらには強風に煽られてもペグが抜けづらく、また張り綱をしっかり張ってテントをたてることができます。是非皆さんもテント泊の際の張り綱の見直しをしてみてはいかがでしょう?安眠できること間違いなしです。