登山で食事をしようとした時に必要になるのがライターです。点火機構が付いているストーブを持っていても何かの拍子で壊れてしまった際に火をつけることができず、お湯さえも作ることができません。そこで登山における必須装備のライターについて改めて考えてみました。
登山の道具はできるだけ軽量コンパクトな物を揃えたいです。そこでいくつかの軽量かつコンパクトなライターを調べてみたところ、結果ビックのミニライターが最も軽量でコンパクトでした。

さらにこのビックのライターは持ち運びがしやすい利点にとどまらず点火機構や安定した火力など様々な点において登山に適しているのです。
目次
点火機構について-ライターの種類
ライターには大きく分けて2種類の点火機構が存在します。それは電子式とフリント式です。

電子式

電子式はカチッと押すだけで着火できるボタン式のライターでコンビニなどでもよく見かけます。こすらずに着火できるため指を痛めることがありません。

仕組みは圧電素子に衝撃を与えて高電圧を作って着火させます。この点火装置の事をイグナイターと呼びます。このイグナイターは低温下や高所では点火できなくなることがあり、特に2500m以上の高所になると顕著にあらわれます。僕は2000m付近のテント場でイグナイター付きのガスストーブを点火しようとして全くダメでした。
フリント式

フリントとは火打石のことでこれをヤスリ状の回転機構によって火花を作り点火させます。電子式に比べ標高が高い環境でも寒冷地でも構造がシンプルなため正常に点火させやすいメリットがあります。
しかしながら火打石がむき出しになっているため濡れてしまうと着火ができません。またグローブをつけたままだと回転機構を扱いにくく火をつけづらいデメリットがあります。

しかしながら登山では電子式ライターよりもフリント式ライターの方が点火させやすいためフリント式ライターを持ち歩くようにしています。
使用しているガスの種類

ガスの種類は大きく分けてブタン、イソブタン、プロパンの3種類が存在します。日常で使用するガス缶の多くがブタンで安価で手に入れることができます。
イソブタンはブタンと比較すると沸点と言って液体が沸騰する際の温度が低くブタンが-0.5°に対してイソブタンは-11.7°となっています。

CB缶、OD缶などと呼ばれるガス缶の種類がありますが、より沸点が低いイソブタンを多く含んでいるのがOD缶(アウトドア缶)で登山に適したガス缶とされています。
ライターも同様でブタンを使用しているライター、イソブタンを使用しているライターと存在し、ビックのライターはイソブタンを使用しているという点で優れています。
ビックのライターがすごい
ビックのライターとは
ビックは1940年代に創業されたフランスの筆記用具メーカーで1973年頃に世界初の使い捨てライターを販売した歴史を持ちます。
ビックのライターは3種類あり、一番小さいのがミニライターJ25、次にスリムライターJ23、最後によく見るレギュラーライターJ26となっています。
※横スクロールで表がスクロールできます。商品名 | ミニライターJ25 | スリムライターJ23 | レギュラーライターJ26 |
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イメージ | ![]() | ![]() | ![]() |
重量 | 10g | 12g | 22g |
着火回数 | 約1,450回 | 約1,800回 | 約3,000回 |
価格 | ¥121 | ¥132 | ¥143 |
着火回数
この3種類のライターそれぞれガスの容量に差があり、着火回数もレギュラーで約3000回という圧倒的なパフォーマンスとなっています。

スリムで約1800回、ミニで約1450回と着火回数が通常のライターの約500~1000回というスペックと比較すると素晴らしいパフォーマンスであることが分かります。
耐久性
耐久性においても他者のライターと比較すると約2から3倍長持ちすると言われています。

理由はデルリン樹脂という耐久耐熱性に強い素材をライターに使用しており通常のライターのケースが厚み約2mmに対してビックのライターは厚み約1mmとなっています。
この薄いケースによってガス容量を多くすることができ、さらには非調整式なので炎が安定します。よって長寿命に使うことができ、結果ゴミを減らすことができるビックのライターは地球にやさしいのです。
デザインとカラー
ビックのライターはAmazonでビックライターミニ9本セットを見てもわかるとおり、カラー展開が豊富でポップなカラーが魅力です。
しかし透明なケースではないのでガスの残量が分かりづらいというデメリットがあります。これは登山に出かけていざライターを使おうとした時にガスがなくて火がつかないと言ったリスクを想像できます。

僕はガス容量を確認する手段として暗がりにヘッドライトとライターを持って行き、ライターを裏からヘッドライトで当てるとガスの残量が分かります。ガスが少ないとわかったらそのライターは登山には持ち歩かずに最後は家で全うさせます。(上の写真では分かりづらいですが、実際には視認できます)
ビックミニライターと登山道具
お湯を作るだけの軽量装備で登山に出かける時にはエバニューのチタンクッカー400を使用しています。このクッカーは400mlのお湯を作る音ができるコンパクト設計です。このクッカーになんなくビックのミニライターを収納することができます。

ビックのミニライターにガムテープを巻いて持ち歩く人も多いです。ガムテープは一気にぼわっと燃えずにいつまでもチョロチョロ燃えているから一瞬で終わらずにいつまででも燃えている状態を維持するという点で優れています。

だから焚き火で火起こしをする際にはガムテープは優秀な着火剤としてライターに巻きつけておきます。布製のガムテープがおすすめで、ガームテープ幅とビックのミニライターの高さが示し合わせたようにばっちり合うのです。