初めて買う登山用の調理器具の代表といえば、深型鍋の「コッヘル」です。登山者ならその存在を知らぬ人はいないこのコッヘル、各メーカーから特徴的なコッヘルが出ていて、初めての1台をどれにするか悩みます。今回はモンベルのクッカーの中でも扱いやすくクッカーデビューにピッタリの、アルパインクッカーディープをご紹介します。
おすすめポイント
- 基本をしっかり押さえた無駄のない作り
- 汎用性の高い深型のフタ
- 耐食・耐摩耗性に優れた加工
- リベットを使用せず洗いやすい構造
商品概要
ブランド名 | モンベル |
商品名 | アルパインクッカー ディープ |
商品説明 | 扱いやすく、素早く調理が行えるアルミニウム製のクッカー |
重量 | 219g(247)※アルパインクッカー ディープ11の場合 ()内はスタッフバッグを含む |
素材 | アルミニウム合金 ハンドルカバー:シリコーン |
価格 | ¥2,310 アルパインクッカー ディープ11 |
アルパインクッカー ディープのレビュー
総合評価 | ★★★★☆ |
実用性 | ★★★★☆ |
軽量コンパクト性 | ★★★★☆ |
耐久性 | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★★★☆ |
アルパインクッカー ディープとは
モンベルの登山用クッカーの中で、深型のフタを備えたコッヘルです。収納性に優れたハンドル、加熱しても操作できる視認性の高いシリコーンカバー、ガスカートリッジを収納できる設計など、登山用クッカーに求められる基本性能を押さえながら、操作性と高い耐久性を備えた登山道具です。
アルパインクッカー ディープの魅力
魅力①:高い基本性能
私は自宅に幾つかコッヘルを持っていますが、一番出番が多いのがアルパインクッカー ディープです。その理由は、欲しい機能が程良く揃っている基本性能の高さです。
私が思うクッカーに求める基本性能とは「使っていてストレスが無い」なのですが、シリコーンカバーや洗浄のしやすさ、焦げ付きにくい、汎用性の高さなど、細かく挙げたらキリがなく、諸々をまとめると、使用中のストレスの無さに尽きます。
一見して特徴の無い様に思えますが、コッヘルに求められるものをしっかり備えた秀逸な作りは、アルパインクッカー ディープの大きな魅力です。
魅力②:深型のフタ
「ディープ」と名が示すとおり、深型のフタがアルパインクッカー ディープの大きな特徴です。
深型のフタは汎用性が高く、食器として丼ものやスープなどに使え、簡易的なフライパンだけでなく「小さな鍋」としても調理が可能です。汁物の温め直しも、フタに取り分けた分だけ加熱することで燃料も節約できるなど、とても重宝します。
魅力③:ハードアナダイズド加工による高い耐久性
硬質アルマイト処理加工が表面に施されています。素材表面にある皮膜により、登山道具に求められる耐久性が実現しており、耐食・耐摩耗性に優れ、使用時に焦げ付きにくく汚れも取れやすい特徴があります。
私は登山中の食事の大半で炊飯しています。ウッカリ加熱しすぎたり水が足りなかったりすると焦げ付いてしまい、 アルパインクッカー ディープもその例外ではなく焦げ付いた跡が残っています。驚くべきはその後の汚れが取れやすく、何度使用しても使用時の劣化が少なく済んでいる点です。個人差はあるかもしれませんが、この耐久性によりアルパインクッカー ディープは私の登山中に選ぶクッカーで、不動の選択肢となっているのです。
魅力④:メンテナンス性
本体に開けた穴を通し部品を固定するリベット。このリベットを使用すると、凹凸で汚れが溜まったり、個人的には調理時の違和感に繋がったりしていましたが、リベットを使用していないアルパインクッカー ディープは内側が完全にフラットになっていることで、登山後の洗浄がやりやすくなり、とても便利になっています。
クッカーもずっと使い続けていると汚れが溜まって、取りづらくなってきます。単独行で使う分には、汚れていても全く気にならないのですが、友人や家族と行くとなると「この汚れた鍋で何を食べるんだろ・・」と思われていそうでヒヤヒヤしますし、衛生的でないと提供も出来ないですよね。洗浄力、メンテナンス性の高さは、アルパインクッカー ディープの大きな魅力です。
魅力⑤:スタッキング可能
同じシリーズのアルパインクッカー ディープ11とアルパインクッカー ディープ13は、重ねての収納が可能です。グループ山行やパッキング時に真価を発揮します。自宅で保管する際も場所を取りません。
アルパインクッカー ディープの注意点
他のクッカーでも同様ですが、空焚きやスチールたわしの使用は止めます。表面の加工に傷がついたり本体が変形する可能性があります。また、深型のクッカーなので揚げ物も出来ますが、温度を上げすぎないように(200℃以下)注意します。
また焚火でも使用はできますが、個人的にはおすすめしません。焚火のような火力がガスバーナーに比べて安定せず、大きく広がりやすい炎は、時にシリコンカバーを溶かしてしまう恐れもあります。アルパインクッカー ディープでその様な経験は無いですが、ケトルのシリコーンカバーを溶かしてしまったことがあります。あくまでガスやガソリン燃料を使った火器での使用を想定した作りであると考えると良いです。
アルパインクッカー ディープで美味しいヤマメシを!
アルパインクッカー ディープは高い基本性能と高い耐久性、メンテナンス性を備えたコッヘルです。ストレス無く、そして永く使っていける秀逸な作りは、日帰り、山小屋、テント泊などのシーンでおすすめしたいモデルです。サイズ違いで揃えれば、単独行だけでなくグループ山行にも対応できるので、より活躍の幅が広がります。
アルパインクッカー ディープを使って、思い出に残る美味しいヤマメシを作ってくださいね。
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