クッカーには深型と浅型とタイプがあり、それぞれどのような使い方ができるのか?またメリットやデメリットがわかりづらいという声を聞きます。今回は登山用クッカーとして深型と浅型のどちらがいいのか?そんな検証を実際にクッカーを使って紹介していきます。
ポイント
クッカータイプ | 特徴 |
深型クッカー | ・ガス缶、ストーブを縦に積んでスタッキングが可能 ・作ったお湯を注ぎやすい |
浅型クッカー | ・底が広いので熱効率に優れている ・フライパンのように食材に満遍なく熱を通しやすい ・そのまま器としても使いやすい |
深型クッカーの強み&弱み
深型クッカーはガス缶やストーブ、ライターなど縦に積むような形でスタッキングがしやすいメリットがあります。よって深型クッカーの直径もガス缶がすっぽり入るサイズのものが多く出回っています。
スタッキングはしやすいのですが炒めものなどの料理を作りたい方には食材に火を満遍なく通しづらい形状です。
浅型クッカーの強み&弱み
浅型は鍋底が大きいため火力を無駄なく生かすことができるので深型クッカーと比べると熱効率が良いのが特徴です。また炒め物や丼モノなど調理がしやすく食事がしやすいのもメリットです。
浅型クッカーにストーブを入れると隙間ができてしまって中でカタカタと揺れてしまうので食材やカトラリーなどを入れて上手にスタッキングする必要があります。
山ごはんスタイルで考えてみる
ガスストーブでお湯を沸かしてカップラーメンを食べる、アルファ米を食べるなど、限定的な使い方であればスタッキングしやすくコンパクトに持ち歩くことができる深型クッカーの方が使いやすいでしょう。棒ラーメンやパスタなどを茹でるのにも深型クッカーは便利です。
また深型クッカーはお湯を注ぐのにも適した作りで、マグカップでコーヒーを飲んだり、尾西のアルファ米を作るときにお湯を入れやすい形状です。浅型クッカーにも
浅型クッカーは炒め物やカップヌードルのリフィルを食べるのに扱いやすく、また出来上がった料理を食べるのにもそのまま食器として使うことができます。
また熱効率が良いのでアルコールストーブや固形燃料を使ってお湯を沸かすスタイルにも適しています。
蓋の作りをチェックしてみる
クッカーの蓋の形状には純粋な蓋としての機能だけを持つタイプとミニフライパンや器などとして使えるタイプがあります。深型クッカーが良いけど器がないと考えている方は蓋の形状に目を向けてもいいかもしれません。
持ち手の形状をチェックする
浅型クッカーを選ぶ際にフライパンのような使い方をしたい方は、持ち手部分をチェックすると良いでしょう。火に当てたときに手が火傷しないよう取っ手が長く作られているものがあります。
サイズによってメリットやデメリットが変わる
サイズが大きくなると浅型クッカーは鍋として活用できます。お湯を沸かす以外にもご飯を炊くことができたりとレシピの幅が広がります。パーティーで登山を楽しむ方々に浅型クッカーが人気なのも頷けます。
容量が小さいと深型でも浅型でもメリットもデメリットも差が薄まってきます。例えばエバニューのチタン570カップとチタンマグポット500を例にとりながら考えてみたいと思います。
重量の違いはチタンマグポット500が深型クッカーで、チタン570カップが浅型クッカーです。それぞれの重量を見てみるとチタンマグポット500が75グラムに対して、チタン570カップは蓋をつけて77グラムです。クッカーのタイプの違いで重量が大きく変わる事はなさそうです。
また容量が小さいクッカーの殆どはお湯を沸かして食事を作ることを目的とした作りなので、形よりも容量の違い、スタッキングしたい道具の内容によって型を検討されるのが良いでしょう。