登山用ヘルメットの選び方

登山をする際ヘルメットの装着が必要な理由は転倒した際に頭部を守ること、滑落した際に頭部を守ること、落石など落下物から頭部を守ることの3点です。岩場が多い場所や勾配がきつい登山道ではもちろんのこと、登山においては転倒の危険性が高まるため、できるだけ登山をする際にはヘルメットをすることが重要です。

転倒時に頭部を守る

転倒することは日常において少ないため、日常の延長線上で登山を考えるとヘルメットの重要性を感じない方も多いようです。

登山での遭難原因の態様をランキングすると以下の表のように滑落に次いで3位に転倒となっています。転倒することで頭を打ってしまうと様々なリスクが考えられるので、足元が不安定な登山道では特にヘルメットの着用を重視しましょう。

道迷い37.9%
滑落17.4%
転倒15.0%
病気8.8%
披露7.6%
その他13.3%

滑落時に頭部を守る

滑落時に頭部を守る

滑落の死亡原因の多くが頭部の強打と言われています。滑落にも程度がありますがヘルメットをしていれば助かった滑落も多いでしょう。滑落の危険性は切り立った岩場やガレ場が多い登山道に限らず、気持ちが緩んだ登山道で多いと聞きます。標高の高い山に登る際はヘルメットの着用を重視しましょう。

落石時に頭部を守る

落石時に頭部を守る

拳ほどの石がヘルメットに直撃するとそれだけでヘルメットは粉砕してしまいます。ヘルメットで落石時に頭を確実に守れるのは小さい石だけでこのような場面はクライミング以外の通常登山では極めて稀です。

しかしながら切り立った山をトラバースするような登山道で頭上に鹿や猿などが動くことで落石が生じることはあり、このような場所ではヘルメットの着用は怠らないようにしましょう。

山岳遭難の都道府県別ランキングから見るヘルメットの重要性

平成24年の山岳遭難の発生状況を都道府県別にランキングした表が以下となります。遭難事故の原因に道迷いなどがあることから、一概にヘルメットの重要性を明らかにするものではありませんが一つの指標としてヘルメットの重要性を深掘りしてみたいと思います。

※横スクロールで表がスクロールできます。
都道府県発生件数死者行方不明負傷無事救出未帰還率
1長野県2544281597017.9
2北海道1551724112710.2
3静岡県97153347414.3
4神奈川県931244679.8
5富山県107142544713.7
6群馬県71734756.0
7山形県96854497.2
8秋田県89145285618.4
9兵庫県75836568.0
10三重県66827549.0
11新潟県7192324512.5
12山梨県83231412327.3
13東京都785354239.4
14岐阜県6512373015.2
15青森県6482155213.0
16滋賀県40224462.8
17福島県49229303.3
18埼玉県4542232910.3
19奈良県36417298.0
20石川県41325216.1
21大分県2910340.0
22岩手県36318168.1
23鳥取県276116723.3
24栃木県2531101414.3
25宮城県19210147.7
26京都府153151715.4
27大阪府188170.0
28愛媛県23381213.0
29熊本県917154.3
30鹿児島県179100.0
31愛知県821511.8
32広島県1413126.3
33宮崎県131111312.5
34福井県111596.7
35徳島県111146.7
36佐賀県71289.1
37和歌山県611711.1
38島根県622328.6
39茨城県5230.0
40福岡県4130.0
41岡山県311133.3
42高知県21233.3
43長崎県220.0
44千葉県110.0
45山口県110.0
46沖縄県110.0
47香川県

上の表からもわかるように圧倒的に長野県が多く次いで北海道と続きます。長野県といえば北アルプス北部から南部にかけてと南アルプス、中央アルプス、戸隠連峰といった急峻な山々が多い県です。北アルプスは長野県以外に岐阜県と富山県も含まれているため、以下のリストを見た時に疑問が湧くと思います。

長野県が山岳遭難防止対策協会を立ち上げ平成25年に山岳ヘルメット着用奨励会山域を指定したのですが、剣岳など富山県に不足しているためこの表には入っていません。また八ヶ岳も危険な場所がいくつかありこれらも記述されていません。

※横スクロールで表がスクロールできます。
山域名指定する山域
北アルプス南部槍・穂高連峰のうち、北穂高岳から涸沢岳・屏風岩、前穂高岳(北尾根から吊尾根)一帯、西穂高岳から奥穂高岳、北穂高岳から南岳(大キレット)、北鎌尾根・東鎌尾根の区域
北アルプス北部不帰の嶮周辺、八峰キレット周辺
南アルプス甲斐駒ケ岳、鋸岳
中央アルプス宝剣岳
戸隠連峰戸隠山、西岳

地方行政間のコミュニケーション力のなさから消費者に勘違いをもたらす情報となってしまっておりますが、あくまでもこれらの情報は参考と考えしっかりと責任を持って、上記以外の3山域でもヘルメットが重要だと思われる場所では装備に加えるようにしましょう。

登山用ヘルメットの種類

登山用ヘルメットには大きく分けて2種類あります。これら2種類はどちらもメリットとデメリットが存在し自分にとっての相性を考えて選ぶことをお勧めします。

傷に強く高耐久なハードシェル

傷に強く高耐久なハードシェル

合成樹脂を使い傷に強く耐久性に優れた登山用ヘルメットです。内側には部分的に衝撃吸収材を使っておりサイズは薄くてコンパクトですが若干重量があるタイプのヘルメットが多いです。 価格はインモールド製の軽量なタイプに比べて手頃なものが多く、ハイブリッドタイプのヘルメットと呼称されることもあります。

軽くて通気性があるインモールド

軽くて通気性があるインモールド

発泡剤2耐性の高いシェルを被せたタイプのヘルメットで自転車用のヘルメットと同じ構造を持ちます。デザインが豊富で通気性に優れたモデルが多く、軽量ですが価格がハードシェルと比べると高く設定されています。

自分に合ったヘルメットの選び方

ヘルメットの種類を選ぶ

上で説明した通りハードシェルとインモールドの2種類から自分の好みに合ったヘルメットの種類を選びましょう。汗をかきやすく通気性を重視し軽量のヘルメットが良ければ、迷わずインモールドタイプのヘルメットが良いでしょう。

価格が安く長く使用することを重視するのであればハードシェルがお勧めでしょう。

サイズ感とフィット感で選ぶ

サイズ感とフィット感で選ぶ

ヘルメットは様々なメーカーから販売されています。 登山靴と一緒でそれぞれのメーカーによって頭の形に特徴があり、フィット感がイマイチと感じるヘルメットがあります。近年のヘルメットは様々な形の頭にフィットするようサイズ調整ができる機構も備わり、フィット感が優秀なものが多いです。

ヘルメットをする際にヘルメットの下にニット帽やキャップをかぶる方も多いと思います。後頭部にあるヘルメットのサイズを変更できるアジャスター、ストラップの機構など調整しやすいかを確認することも重要です。

ヘルメットを装着した状態でレインジャケットやハードシェルをかぶることを考えるとヘルメットの形状や大きさもチェックしましょう。

軽量性に長けたヘルメットで選ぶ

軽量性に長けたヘルメットで選ぶ

登山用ヘルメットの重量はは150から300gが主流です。 累積標高のある登山、長い距離を歩く縦走では登山装備の軽量化を行い体力の温存も重要です。できるだけ軽量なヘルメットが登山シーンによっては力を発揮します。

信頼性のあるメーカーのヘルメットを選ぶ

最近では様々なヘルメットをネットで購入することができます。登山用ヘルメットには「EN規格」(ヨーロッパ規格)と「UIAA規格」(国際山岳連盟規格)という安全規格があり、このいずれかの規格を持ったヘルメットを選びましょう。

自転車用ヘルメットのデメリット

自転車用ヘルメットのデメリット

自転車用ヘルメットを登山用としても使用できるのかという疑問も多く聞きます。2点の意味で自転車用ヘルメットは登山では使用しないことをお勧めします。

1点目は登山でのプロテクトと自転車でのプロジェクトが異なるということです。安全規格が異なり落石などの頭頂部の強度、自転車様ヘルメットの通気性を重視した穴の大きさなどが代表的です。

2点目はヘルメットの形状と大きさです。自転車用ヘルメットは空気抵抗を少なくするための形状が施されており、レインジャケットのフードをヘルメットの上から被ることが困難なヘルメットも存在します。

おすすめのメーカーとヘルメット

ブラックダイヤモンド ビジョン

ブラックダイヤモンドのヘルメットの中では最も堅牢なモデルで、発泡ポリプロピレンEPPと発泡性ポリスチレンビーズ(EPS)という2つのフォームを配置し、ポリカーボネートシェルを組み合わせることで軽量性と耐久性を両立させた作りとなっています。

種類インモールド
重量220g(S/Mサイズ)
価格¥10,890 (税込)
サイズS/M(53~59cm)、M/L(58~63cm)
ブラックダイヤモンド ビジョン

ブラックダイヤモンド ハーフドーム

長きに渡ってクライマーの重要アイテムだったハーフドームもついにモデルチェンジ。すっきりしたサスペンションシステムとヘッドランプクリップ、片手で操作できるダイヤルなどを搭載し、快適・シンプルに生まれ変わりました。

種類ハードシェル
重量340g(S/Mサイズ)
価格¥5,940(税込)
サイズS/M(53~59cm)、M/L(56~63cm)
ブラックダイヤモンド ハーフドーム

ペツル シロッコ

保護性能が強化された超軽量クライミング、マウンテニアリング用ヘルメット。
シロッコは軽量性と保護性能の両立を求めるクライマー、登山者のニーズに応えるためにデザインされました。後頭部をより広くカバーする形状により、頭部の保護が強化されています。最適なフィット感と優れた通気性により、高い快適性を提供します。

種類インモールド
重量160 g (S/M)
価格¥15,950(税込)
サイズS/M(48-58cm)、M/L(53-61cm)
ペツル シロッコ

ペツル ボレオ

汎用性と耐久性に優れた『ボレオ』は、クライミングやマウンテニアリング、ケイビング、ヴィアフェラータ、キャニオニング等、様々なアクティビティで使用できます。ハイブリット構造により、コンパクトさと頭部の保護を両立し、前部、側部、後部からの衝撃に対する保護性能を強化しています。最適なボリューム感、通気孔を大きくとることにより、あらゆるアクティビティで高い快適性を発揮します。

種類ハードシェル
重量285g(サイズS/M)
価格¥7,128(税込)
サイズS/M(48-58cm)、M/L(53-61cm)

グリベル ステルスHS

日本人に合う『ジャパンフィット』規格。西洋人に比べて丸い形状の日本人の頭に合うように、内側の幅と深さをデザインしました。

種類インモールド
重量195g(サイズS/M)
価格¥9,702(税込)
サイズ頭囲55~61(㎝)

グリベル サラマンダ―2.0

より多目的に使用できる2代目のサラマンダー。従来のモデルと同じように内側の幅を広く取り、安定した装着感が引継がれています。日本人に合う形状Japan フィット規格品です。

種類ハードシェル
重量355g(サイズS/M)
価格¥8,360(税込)
サイズ頭囲55~61(㎝)

ヘルメット周辺のおすすめアイテム

登山時にヘルメットを装備に加える場合のおすすめアイテムを紹介します。

登山用外付ポーチ ヘルメットホルダー

さまざまなバックパックに取り付け可能な外付け用ヘルメットホルダーです。4箇所のフックをバックパックのギアループやサイドストラップに取り付ける事で、簡単にヘルメット収納が可能です。

登山用外付ポーチ ヘルメットホルダー

ソロキャンプ・焚き火

山ごはん おすすめアイテム

装備軽量化-おすすめギア

装備軽量化-テント泊ギア

ダイニーマ・アストロフォイル・X-PACギア

パタゴニア注目ウェア

  • フーディニ・ジャケット パタゴニア注目ウェア
    フーディニ・ジャケット
    Mens Womens
  • キャプリーンクール・グラフィック パタゴニア注目ウェア
    キャプリーンクール・グラフィック
    Mens Womens
  • トラッカー・ハット パタゴニア注目ウェア
    ダックビル・キャップ
    Mens Womens
  • テルボンヌ・ジョガーズ パタゴニア注目ウェア
    テルボンヌ・ジョガーズ
    Mens
  • バギーズ・ショーツ5インチ パタゴニア注目ウェア
    バギーズ・ショーツ5インチ
    Mens Womens

この記事をシェアする

関連キーワード

この記事の紹介者