テント泊登山におけるパッキングにはコツがあります。コツを習得すれば素早くパッキングができて、しかも軽量化にもつながります。更には強い雨に打たれても濡れの心配がなく、安定した歩行まで約束されます。とくにテント泊では装備重量が嵩張るためパッキングの重要度は上がります。紹介するパッキングのコツを覚えて、ストレスのないテント泊登山を楽しみましょう!
パッキングのコツを覚えると実現すること4つ
紹介するパッキングのコツを掴んだら以下の4つのことが実現します。
実現すること | パッキングのコツ |
雨からダウンウェア類をしっかり守る | パックライナーを使う |
約3分パッキング時間を短縮 | スタッフバッグは必要最低限 |
隙間なくパッキングし歩行が安定する | 重い装備は正しい位置に配置 |
ザックを背負ったまま装備を取り出せる | ショルダーハーネスを活用 |
雨からダウンウェア類をしっかり守る
多くの人たちはザックの上からレインカバーをかけて濡れを防ぐと思います。僕ももちろんこれは実行しますが、以前強い雨に叩かれた時にレインカバーによって、雨を防ぐことができないショルダーハーネスやヒップハーネスが濡れて、その濡れがザック本体側に伝って、ザックの中のダウンウェアなどか濡れてしまった経験があります。
そこで使用しているのが、ちょっと厚手で大きめのポリエチレン製のパックライナーです。このパックライナーの中に濡れては困るダウンジャケット、ダウンパンツ、シュラフ、テントマット、着替など一切合切入れて、ザックのボトムに押し込むようにパッキングすることで、濡れのリスクを大幅に削減できます。
2mmポリエチレンで破れに強く、マチがあるのでダウンウェア類を入れやすい特徴があります。
ビニールに濡れが入らないように袋止めクリップとしてウェーロック社のクリップを活用しています。これ様々な使い方ができるので登山には必ず予備として1つ持っていってます。
約3分パッキング時間を短縮
ビニールの中に入れたダウン類は空気を溜め込んで膨らむ性質があるので、1つ1つスタッフバッグに入れると結構時間がかかります。以下の表の通り、テント泊で使用するアイテムをスタッフバッグに収納するだけで、少なく見積もって約4分かかりますが、これが10秒ほどで完結します。
アイテム | パッキング時間 |
ダウンジャケット | 30秒 |
ダウンパンツ | 30秒 |
シュラフ | 1分 |
テントマット | 2分 |
特にテントマットはエア式だと、クルクルと丸めてスタッフバッグに入れるのがかなり面倒です。スタッフバッグの重量も1つ約30gと考えて、これらを不使用とする分、軽量化に繋がります。
ポリエチレン製のパックライナーにダウンやテントマットをそのまま放り込んで圧縮をかけて、ウェーロック社のクリップを取り付けてザックのボトムにパッキングします。ザックのボトムは隙間が出がちなのですが、ダウン類を入れた袋がザックのボトムにパッキングされることで若干の膨らみで隙間がなくなり、ザックの中で装備が揺れづらくなります。
隙間なくパッキングし歩行が安定する
最下部に中間の重量のダウン類がパッキングされたら、次に背中に近いところに重量のある装備群をパッキングしていきます。
重量のある装備群の代表格としてテント、食材、クッカー、モバイルバッテリーなどがあります。これらは背中の近いところに置いて背中から離れたところに軽い装備をパッキングしていきます。
水やレインウェアは重量があるのですが、すぐに取り出したいアイテムなのでザックの上部にパッキングします。
ザックを背負ったまま装備を取り出せる
すぐに取り出したいアイテムの代表格は、写真や地図確認のために使用するスマホ、水筒、行動食、紙地図、リップバーム、これらは体の前面にパッキングするようにしています。
トレイルランニングザックのようにショルダーハーネスの前面にポケットが付いていればいいのですが、多くの登山用バッグはこれがないので、水筒を入れる用に 山旅X -PACボトルホルダーとスマホと紙地図を入れるために、山旅X-PACポケットをショルダーハーネスに取り付けています。
山旅X-PACポケットの外側にあるメッシュポケットにはリップバームなどを入れています。行動食はサコッシュに入れて、行動食で出たゴミもサコッシュに入れてますパッキングが完了したザックはこんな感じです。
パッキング方法は動画でも紹介
記事で紹介した内容に沿って、実際にパッキングをしている映像を紹介しています。是非こちらもご覧ください。