雪山登山では汗冷えを起こさないためにベースレイヤーに特に気を使います。温度調整が容易で汗をかきづらく、汗をかいても肌からすぐに汗を吸い上げ、肌冷えを起こしづらい。そんなレイヤリングを行っています。使用しているのはキャプリーン・エアとキャプリーン・サーマルウェイト、これらにファイントラックのドライレイヤーを取り入れています。今回はこの3種類のウェアを使った冬山登山のおすすめレイヤリングをレビューします。
冬山登山と厳冬期登山とで使い分ける
11月終わりから12月の終わりまでの冬山登山、1月から2月の厳冬期登山でパタゴニアのキャプリーン2種類を使い分けています。
キャプリーン・サーマルウェイトは11月終わりから12月の終わりまでの冬山登山で愛用するベースレイヤーです。キャプリーン・エアと比較すると通気性に優れており、ジッパー付きであればジッパーの開閉で温度調整が容易です。
対してキャプリーン・エアは縫い目のない、パタゴニア独自の構造で多くのデッドエアを取り込むことができ保温性に優れています。キャプリーン・サーマルウェイトに比べると通気性は劣りますが、汗をすぐに吸湿・発散し濡れてもすぐ乾く特性を備えています。これは1~2月の厳冬期におけるベースレイヤーとして愛用してレイヤリングを容易に行っています。
ハイクアップスタート時点からキャプリーン・エアを着用して暑いと感じた場合は、肌寒くなった時点でミドルレイヤーとして追加するというようなレイヤリングを行っています。クルータイプで184gと非常に軽量なため、もしものための保温着としても一年中使えるよさがあります。
肌からすぐに汗を吸い上げる
商品概要
ブランド | ファイントラック |
商品名 | ドライレイヤー・ベーシックT |
商品説明 | 肌に直接着て、その上に吸汗速乾ウエアを重ねることで、肌をドライにキープ。着ているだけで、汗冷え・濡れ冷えのリスクを軽減し、登山やアウトドアでの安全・快適性を高めます。 |
価格 | ¥ 4,620(税込) |
重量 | 46g |
素材 | 100% ポリエステル |
管理人の評価レビュー
総合評価 | ★★★★★ |
快適性 | ★★★★☆ |
軽量性 | ★★★★★ |
フィット感 | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★★★☆ |
より肌をドライに保つ為、ファイントラックのドライレイヤーをファーストレイヤーとし、上からキャプリーンを着用しています。
冬山登山に限らず一年中の登山でドライレイヤーを愛用していますが、肌のドライ感は着用していない時と比較してかなり違いを感じることができています。デメリットを挙げると、化繊ウェアであるため汗の匂いがきになる点です。
パタゴニア・サーマルウェイトを着用した冬山登山
商品概要
ブランド | パタゴニア |
商品名 | キャプリーン・サーマルウェイト・ジップネック・フーディ |
商品説明 | 寒冷な状況で保温性と通気性を提供するロフトのあるベースレイヤー |
価格 | ¥ 15,950(税込) |
重量 | 218g |
素材 | ポーラテック・パワー・グリッド |
管理人の評価レビュー
総合評価 | ★★★★★ |
快適性 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★★ |
フィット感 | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★★★★ |
パタゴニア・サーマルウェイトは程よい保温性があり、非常に優れた通気性を感じる不思議なウェアです。冬山登山以外でも早春、晩秋の気温10°ほどの登山やトレイルランニングでも愛用しており幅広く活用することができます。
11月前半の赤岳登山を想定すると、昼間の山頂で-7°前後、そんな時のレイヤリングはファイントラックのドライレイヤー→サーマルウェイトで登って、稜線に出たらハードシェルを着用しています。もしも寒さが厳しい場合はナノエアをミドルレイヤーに取り入れて温度調整を行います。
パタゴニア・キャプリーン・エアを着用した冬山登山
商品概要
ブランド | パタゴニア |
商品名 | キャプリーン・エア・クルー |
商品説明 | 革新的な縫い目のない3-Dニット構造を採用したキャプリーン・エア・クルーは、驚くほどの広範囲で温かさと快適さを提供。RWS認証済みメリノウール51%とリサイクル・ポリエステル49%を混紡した通気性に優れた素材は、吸湿発散性と速乾性と防臭効果を発揮。 |
価格 | ¥17,600(税込) |
重量 | 184g(M) |
管理人の評価レビュー
総合評価 | ★★★★☆ |
快適性 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★★ |
フィット感 | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★★★☆ |
キャプリーン・エアはサーマルウェイトと同じ位置付けで着用するとオーバーヒートしてしまい汗をかいてしまうことがしばしばあります。
生地を触ると非常に薄くできているので、冬山登山で肌寒く感じるのではないかと思いましたが、その真逆で、パタゴニア独自の織り方で沢山の空気を閉じ込め、しっかりと保温をしてくれます。
キャプリーン・サーマルウェイトと同じようにドライレイヤーの上にキャプリーン・エア、ナノエアという順番でレイヤリングを行うことで、厳冬期における行動をまかないます。風が強くなれば上からハードシェルを着用するのは共通です。
キャプリーン・エアのすごいところは、これ1枚でも着用することができ、1枚だけでかなりの保温力があること。
伸縮性があり、更には体にフィットするので動きを妨げず、肌についた汗をすぐに吸い上げてくれること。
メリノウールが混紡されているから濡れても保温力があり、更には汗の匂いも気になり辛いことです。
気温が0°以上ともなる環境で行動していると、キャプリーン・エアを着用しているだけで僕の場合はオーバーヒートしてしまいます。このことからも、氷点下の温度下でゆっくりした行動の場合は力を発揮するアイテムだと考えています。