2021年の日光マウンテンランニングは第6回を迎え先日無事に終了した。この年の大会はコロナの影響があり指定のトレイルを2周、エイドステーションは1か所、ロード部分も例年とは違って長めの設定といった制約がありながらも、秋の日光の景色を楽しめるトレイルランニングイベントとなった。
例年日光マウンテンランニングに出場している私にとって霧降エリアは、眺望や走りがいのあるトレイルが一つの楽しみであったが、コロナの影響もありコースを変更せざるを得なかったものの、ポジティブに考えればこの年にしか楽しめないコースを走ることができるとあって密かに楽しみにしていた。
レース前半はゆるく長い登りのロード
いくつかのグループに分かれ出走時間を遅らせながら順々にスタートしたことが幸いして、走ることができるけれども混雑によって歩かなければいけないということが少なかった。
スタート序盤はゆるく長い登りのロードが続く。序盤ということもあってみんな意気揚々と走り続ける。マイペースというのは本当に大事で、周りと比較せず歩きたい時に歩くのが、レースを最後まで楽しく走る秘訣だろう。無理してしまった私は、レース中盤で筋肉が痙攣し、走りやすい長いダウンヒルで歩いてしまう始末。
同じ場所を2周するというレースは初めてで、足が痙攣している私にとっては精神との戦いとなり、これはこれでなかなかできない経験であった。私を抜く際に、多くの人たちが励ましの言葉と塩タブレットを恵んでくれた。
時々優雅な景色に遭遇して元気が出るのは日光の山々の特徴だろう。日光白根も、戦場ヶ原も、女体山や男体山も、三者三様、それぞれに違う顔を持っているから日光は本当に面白い。
周回コースの後半部分は緩やかなダウンヒルが続き、長くたくさん走ることができるトレイルランニングにはもってこいのコースである。このトレイルはレースでない時にもファンランしに行きたい場所であった。
森の中を走り、林道走り、河原を走り、飽きのこないコースは日光マウンテンランニングが大事にしていることなのだろう。この年のコースにもそれが現れていた。
このイベントの楽しい所の1つにゴール地点のランがある。それは東照宮という世界遺産の中を通って、観光で遊びに来ている人たちに『頑張って!』とか『すごいね〜』とか声をかけられたり、感想の声が聞こえたりしながら、ゴールに向かっていく。
スタートの朝にはほとんどいなかった人気は、ゴールするお昼過ぎにピークを迎え、多くの人達が東照宮を彩る紅葉に見とれていた。私ももっと紅葉を楽しめばよかったと、記事を執筆しながら思うのであった。
次回の日光マウンテンランニング大会はどのようなコース設定になるのだろうか?そして今回は少し残念であったエイドの数や、そこで楽しめる栄養補給食はどんなものが用意されるのだろうか?来年もまた楽しみである。