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2024.02.24
冬山登山・スキーを楽しむ時の服装とレイヤリングの注意点

冬山登山・スキーを楽しむ時の服装とレイヤリングの注意点

冬山登山とスキーを楽しむ時の服装とレイヤリングの注意点について紹介します。冬山登山とスキーにおいて重要なのは汗をかかないことです。よって汗をかきそうになったら涼しい風を取り入れることができること、レイヤリングの調整で体温調整も可能なことが重要です。

季節・エリア・アクティビティ内容で服装を考えるのが肝

日本では冬山登山とスキーを楽しめる期間が長く世界を見渡しても雪の量が多い国です。よって冬から春にかけての季節による気温差、東北や日本海側などエリアによる気温差、スキーではバックカントリーに入る際、標高による気温差を考えて服装を決める必要があります。

オンピステ・オフピステではハイクアップのあるなしで運動量が異なります。バックカントリーや冬山登山では運動量が多くなることが予想され、さらには持ち歩く装備も多くなるため汗をかかないために考える服装や、状況に応じたレイヤリングの変化など、考えることも多くなります。

更に冬山登山では低い場所から高い場所へ移動するため、気温の変化や風の強弱が著しく、着替えやレイヤリングアイテムを減らしたり増やしたりしながら温度調整をすることが重要です。

以下の表はざっくりとですが冬山登山とスキーの服装を考える時に重視するポイントです。防寒と汗をかかないための透湿性がポイントになります。

季節 ゲレンデ バックカントリー・冬山登山
厳冬期 12月~2月 防寒重視 防寒を最重視しつつ、透湿性を気にする
初春 3月~5月 防寒を最重視しつつ、透湿性を気にする 防寒と透湿性のバランスを重視

冬山登山・スキーの服装におけるレイヤリング

スキーを楽しむ際のレイヤリングはシンプルに考えることができます。

上半身の服装

服装カテゴリ 目的
ハードシェル 防風・防水(雪の付着による濡れ防止)
ミッドレイヤー 防寒・透湿
ベースレイヤー 保温・汗の吸上げと乾き
ドライレイヤー 汗の吸上げ

下半身の服装

服装カテゴリ 目的
ハードシェル 防風・防水(雪の付着による濡れ防止)
ベースレイヤー 防寒・透湿・汗の吸上げと乾き

上の表では服装カテゴリとその服装の目的をまとめています。服装カテゴリは厳冬期から初春にまたがって基本変わりません。より薄手で透湿性に優れたものというようにカテゴリの中でアイテムを変えていきます。

防風・防水を目的に着用するハードシェル

防風・防水を目的に着用するハードシェル

ハードシェルは強く冷たい風に体が叩かれても体が冷たくならず、さらに気温が高くなった際にハードシェル内で熱がこもらないようにすることがポイントです。

季節 ハードシェルの内容
厳冬期 12月~2月 ゴアテックスPROなど軽量で耐風性に優れている
初春 3月~5月 透湿性に優れ濡れに強い

厳冬期は気温が下がり、冷たい風にたたかれるシーンが多い季節です。雪はしっかりと氷り、ハードシェルに雪が付着しても濡れるシーンは少ないです。

春になると気温は上がり、場所によっては雪が溶け出し濡れるシーンを想定できる季節となります。汗をかくことも厳冬期と比較すると圧倒的に多くなります。

このような季節の変化で着用するハードシェルを変えることで汗をかきづらく、気温や雪の変化に対応することができます

ハードシェルで重視するポイント

ヘルメット対応のフード
ピットジップが付いている
大きめのサイズ
ポケットの大きさと数
生地の厚み(デニール)と重量
ヘルメット対応フード ハードシェル

スキーでは個人差があると思いますが転倒時に頭を強打しないようにヘルメットの着用を推奨します。ヘルメットをしてスキーをしている際にバラクラバをしていても耳や頬が痛くなるような強い風にたたかれることが想定できます。そんなシーンにフードをかぶることで顔から頭を守ることができます。冬山登山は夏山とは異なり凍結によって転倒リスクが高くなります。ヘルメットの着用をして登山を楽しむようにしましょう。

ピットジップ ハードシェル

ピットジップが付いていることで、ハードシェル内に溜まった熱を一気に排出することができます。汗をかかないように温度調整は重要なポイントです。

ポケット ハードシェル

大きめのサイズであることでポケットに物を入れた時に体がかさばりを感じづらく、快適に滑走が可能です。

ポケットにはグローブ、スマホ、行動食、ウォーターボトル、財布を入れています。バックカントリーに行けば、ポケットに入れるアイテムも増えてきます。ハードシェルの内側には大きなポケットが内蔵されているかを重視します。ここには体温で温めることができるグループを入れておきます。上りの際は汗をかきやすくなるのでグローブは薄手タイプ、頂上近くになれば厚手タイプとグローブの着替えも怠らないようにしています。

今回紹介したウェアの中で最も重量があるのがハードシェルです。デニールに厚みがあると重量が増えます。ゴアテックスであれば70デニールあたりが防風性と軽量性のバランスに優れていると思います。春になればより軽量性に優れたハードシェルで行動することも可能です。

おすすめのハードシェル

上記を全て揃えた軽量なハードシェルを紹介します。いづれもゴアテックスプロや安全で信頼のある素材で着心地感に優れたハードシェルです。

アークテリクス ベータSV

おすすめのハードシェル アークテリクス ベータSV

ベータ SV ジャケット メンズは、過酷なコンディションに対応する耐久性と汎用性が高いゴアテックス プロ採用のジャケットです。Most Ruggedテクノロジーを採用した新しいゴアテックス プロは、これまでにない耐久性の高さを実現過酷な山岳環境にも耐えうる防水性と透湿性も備えています。さらに、立体構造フィットで体の動きと連動し、ピットジップで素早く換気も可能。ストームフードが広い視界を保ちながら頭部全体をカバーし、内蔵のRECCOリフレクターによって緊急時の捜索性も高めています。

ノローナ ロフォテン

おすすめのハードシェル ノローナ ロフォテン

スノーカテゴリーのフラッグシップであるビッグマウンテンライディングジャケットです。素材は高い防風性と防水透湿性、耐久性を誇る70デニール、首回りのシームテープ幅を広げて耐久性を向上させたゴアテックスプロモストブリーザブルテクノロジーを採用しています。 ブルーサイン認証済みのC6レベルのDWR処理で高い撥水性を維持しています。 フロントファスナーを開かなくても素早くアバランチビーコンを取り出せるアクセスホールや、より使いやすく変更されたカフデザインです。

パタゴニア パウスレイヤー・ジャケット


ミニマリストのデザインでバックカントリー・ツアリングのために最適化された、軽量でコンパクトに収納可能なジャケットです。ゴアテックス・プロ・ファブリクスを採用した構造は、初のリサイクル・ナイロン100%製の表面素材を含み、市場最高レベルの防水性/透湿性/防風性プロテクションが持続します。


防寒・透湿性を目的に着用するミッドレイヤー

防寒・透湿性を目的に着用するミッドレイヤー

ミッドレイヤーとベースレイヤーの内容を変えることで体温調整をすることが可能です。

季節 ミッドレイヤーの内容
厳冬期 12月~2月 防寒性に重きをおいている
初春 3月~5月 透湿性に重きをおいている

ミッドレイヤーで重視するポイント

防寒と透湿性のバランス
ストレッチ性

寒い季節には保温性と透湿性に優れたR1テックフェイスを着用し、春になるとR1エアやキャプリーンサーマルウェイトをミドルレイヤーに活用しています。

R1テックフェイスはR1の中でも最も保温性に優れ、かつ透湿性も優れたミドルレイヤーです。


R1エアーはR1の中で最も透湿性に優れ、程よい保温でハードなアクティビティでの使用時に機能を発揮します。


サーマルウェイトはベースレイヤーではありますがミドルレイヤーにも使用することができ、寒暖差が激しいシーンで活躍してくれる汎用性の高いアイテムです。


保温・汗の吸い上げを目的に着用するベースレイヤー

保温・汗の吸い上げを目的に着用するベースレイヤー

ベースレイヤーの下にファイントラックのドライレイヤーを着用することで肌を継続的にドライに保つことができます。若干保温力も増すので冬山登山やスキーでは欠かせないアイテムです。

季節 ベースレイヤーの内容
厳冬期 12月~2月 保温性に重きをおいている
初春 3月~5月 透湿性に重きをおいている

ベースレイヤーで重視するポイント

保温性と透湿性のバランス
汗の吸い上げと乾きの速さ

厳冬期では春にミドルレイヤーとして活用するパタゴニアのサーマルウェイトを着用しています。


あまり寒くない季節では薄手のメリノウールとしてアイスブレイカーやスマートウールのロングスリーブを着用しています。アイスブレーカーの150ゾーンはジップタイプなので体温調整がしやすく便利です。

ボトムスのレイヤリング

ボトムスについても寒い季節にはキャプリーンエアボトムを春にはR1デイリーボトムとベースレイヤーで調整をしています。

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