アストロフォイルはメイドインUSAのアルミ遮熱剤で、ガレージブランドなどから発売されている保温ケース(コジー)の材料としてハイカーにお馴染みの素材です。今回はこのアストロフォイルを使って登山やハイキングに便利な使い方を紹介します。
アストロフォイルの特徴と得られるメリット
アストロフォイルは宇宙服や航空機での遮熱や放射能遮断のために研究されたアルミと空気層を使用した素材です。日本では住宅建材などで使用されておりますが、最近ではアウトドアグッズ、キャンプギアに使用する素材として注目を浴びています。
保温力は折り紙付きで反射率97%以上で、アストロフォイルの中に入れたジップロックは2時間ほど暖かさをキープすることができます。
アルミと空気層による熱の対流を遮断し、アルミによる熱の輻射によって熱を逃がさないために、アストロフォイルの中に入れたボイルインバッグなどは保温され、さらに外部に熱が逃げないため4mmという薄さながらも手に熱を感じづらく、中に熱いものを入れて持つことができます。寒い山の上で温かな食事を口に運ぶ際の道具に、アストロファイルを利用することで快適なアウトドアタイムを楽しむことができるでしょう。
アストロフォイルの使用例
アストロフォイルは様々な用途に活用できます。以下は実際に登山をする際に愛用しているアストロフォイルを使った登山装備アイデアです。
ジップロックのスクリューロックに貼り合わせる
ジップロックのスクリューロックの周りにアストロファイルを両面テープで貼れば、簡易保温ケースの出来上がりです。中に熱いお湯を入れても持つことができるし、スクリューロックそのものが保温するアイテムに早変わりです。カップラーメンをこのスクリューロックの中に入れて山ごはんを楽しめばゴミが出ません。またしっかりとフタが閉まるから熱々のラーメンを楽しめます。
ヘルメットの耳の保温力をアップ
スキー用ヘルメットの耳に少し厚みのあるクッション材が入っており、長時間つけていることで耳が痛くなるので、アストロフォイルに変えました。暖かいし耳への負担がなくなって快適です。
スマホ&モバイルバッテリーケースでバッテリー消費を改善
スマホやモバイルバッテリーは気温が低いと電池がなくなりやすくなります。電子機器は一定の電圧があって初めて作動するので、低温下ではこの電圧が下がり急にシャットダウンするケースがあります。またスマホ本体が冷えてしまうとバッテリーから電気を引っ張ってくるのが遅くなり電池残量が急速に減るリスクもあります。
これを防ぐにはシンプルに本体を冷やさないことが重要で、これによってバッテリーの電圧の低下を防ぎます。アストロフォイルを使えば自分のスマホやモバイルバッテリーのサイズに切って、アルミテープで切り口部分を繋げるだけで完成です。使いたいときにすぐに取り出せるようにしておきましょう。
厳冬期用の凍結防止袋
厳冬期の登山ではウォーターボトルやハイドレーションが凍結してしまい水分補給ができなくなることがあります。そういう事態にならないようにお湯を入れて持ち歩き、さらにアストロフォイルで包んでバンジーコードで固定するだけで凍結防止になります。
就寝用マットのブースター
3シーズン用のマットを使用してテント泊をしたら思いがけず地面からの冷えを感じてしまいよく眠れない、なんていう経験をした方も多いと思います。こんな時に体幹部分だけでもアストロフォイルをテントマットに重ねるだけでじんわり温かくなってきます。
保温着とシュラフのブースター
寒いと感じる場所にアストロファイルを体に巻きつけるだけで寒さをしのぐことができます。ビバーク、テント泊中の冷え、山行中と低体温症リスクに強い味方となります。バックパックの背面パッドとして活用すれば、エマージェンシーキットとしてアストロフォイルを活用することもできます。
実際に登山回数を重ねていると、アストロフォイルの使い道についてアイディアが見つかることもしばしばです。