登山で使う化粧道具

大学生のときにサイクリング部に所属していました。テントやザックをランドナーという自転車にパッキングして野宿しながら大学4年間で日本をほぼ一周しました。その当時からアウトドアでも自分にとってメイクすることは日常生活のルーティーンのひとつでした。また、単純にメイクが好きというのもあって、サイクリング部時代から山登りをするようになった今もアウトドアでメイクを楽しんでいます。

心を落ち着かせるメイクスタイル

田部井淳子「高いところが好き」

日常とは違う空間でも普段と同じルーティーンを取り入れることで、心を落ち着かせることができると思います。

この考えは大好きな田部井淳子さんの影響を受けています。田部井さんの著書『高いところが好き』のなかでみんなで共同の化粧ポーチを持っていったり、田部井さんは過酷な状況でも女性らしさを忘れていなくて、その心持ちがとても素敵だと感じました。女性らしくいることを大切にしたい、この想いから山でもメイクを楽しみたい、と思うようになりました。

登山に行っても女性らしさを保つ

山とか自然に馴染むナチュラルなメイク

もちろんスッピンが好きな方は無理にメイクすることはないと思うのですが、メイクをしたい方は諦めなくてもいいのでは?と思います。
服装がアウトドアファッションなら普段のお仕事メイクなどとはまた違った、山や自然になじむナチュラルなメイクがすてきだな、というのがわたしの山メイクのコンセプトです。

山や自然に馴染むメイクとは

ナチュラルなメイク

山や自然なじむナチュラルなメイク。アウトドアファッションに合うナチュラルなメイクなのですが、肌へ負担をかけないという意味でもあります。
例えば日焼け止めなら専用クレンジングを使わなくても石けんで落ちるようなアイテムを使うことなどです。

登山中でも無理なくメイク落とし

ナチュラルなメイク

まだテント泊をはじめたばかりの頃、水場がないテント場で顔を水で洗えず、メイクが落ちきれていないことがあって。山から帰ってくると毎回肌荒れを起こしたり、ガクッと肌の調子が落ち込んだりを繰り返していました。

こういうことがあると、女性は山に行くのがおっくうになってしまうと思うんです。山に行くのは楽しいけど、また肌荒れするかも…などと山に対してネガティヴな感情をもってしまう。山へ行くことのハードルを自分の中で下げるために、構えすぎずに山に行きたいから、なるべく肌に負担がかからない方法でメイクを楽しもうと思うようになりました。

おっくうだな、と思うことを減らして山歩きに集中して楽しみたい!そういう貪欲な想いから山メイクテクニックが生まれました。

スキンケアで土台をしっかり作る

スキンケア

よくお客さまから崩れないメイク方法を聞かれるのですが、メイクは基本崩れるものだと思っています。私の山メイクのポイントは崩れたときに汚く見えないように工夫することなのです。何を使うか?ではなくて、何をどう使うか?が大切だと思っています。

メイクの手順ですが、スキンケア段階からもうメイクが始まっているので、できるだけ丁寧に、と心がけています。
スキンケアアイテムはそのブランドによってアイテムの順番が前後すると思うのですが、まず肌に潤いを与える化粧水→肌悩みに働きかける美容液やオイル→保湿成分を逃さないようにする乳液やクリームなどでお手入れしてあげると良いのではと思います。

上手に使えば効果も異なるメイク方法

化粧水

これらのアイテムを『どう使うか?』。ハンドプレスといって手のひらでスキンケアアイテムをあたためてからなじませます。ただ肌の上につけて終わりではなく、手のひら全体であたためてなじませることで、吸収力が高まるので、スキンケアアイテムの効果をより実感しやすくなります。

また丁寧に触れることで自分の肌が今日は疲れているとか、乾燥してるなど、その日の状態がよくわかってきます。

 

美容液

BBクリーム

しっかりなじませないで上からどんどん他のアイテムを重ねても家を建てるのと一緒で土台がしっかりしていないと崩れの原因になってしまいます。こういうひと手間がとても大切です。

スキンケアアイテムをなじませたら次のステップです。

ベースメイクの仕方

BBクリーム

これはBBクリームっていうものなんですけど、ブレミッシュバームという名前の略で、もともと皮膚科の先生が火傷の治療で肌をカバーするために使うクリームで、これ1つで日焼け止め、下地、ファンデーションの機能が入っているんです。クリームや乳液をつけた後にこれをそのまま塗っちゃって大丈夫なんです。これを塗った後に、パウダーで仕上げるっていう流れなんです。

 

スポンジで馴染ませる

これはBBクリームといって、これひとつで日焼け止め、化粧下地、ファンデーション機能が備わっています。乳液やクリームで肌を整え、これを塗布します。その後フェイスパウダーで仕上げます。

また、BBクリームをなじませたあとに、やや厚みのあるスポンジでスタンプを押すように肌に定着させます。そうすると肌にピタッと密着して手の余分な油分がとれ、メイク崩れ防止になります。

メイクで気にするUVケア

日焼け止め

日焼け止めを選ぶときに今だとSPF50が一番高いですよね。そういうものを使うのもいいと思うのですが、わたしは石けんで落とせて保湿効果のも高いものを中心に選ぶようにしています。保湿成分重視で日焼け止めを選ぶと、必ずしもSPF値が高くないものもあります。

わたしはメイクしている間も、落としたあとの肌も疲れさせないものが好きなので、今はこのスタイルに落ち着いています。

 

スキンケア

パウダーは性質上肌にのせると紫外線を反射するように出来ているので、それ自身が紫外線ブロック効果があります。ただ落ちやすいので、休憩中にまめに付け直すようにしています。

SPF値の低さはこまめな塗り直しでカバーしています。経験上、日焼け止めのこまめな塗り直しが焼けない肌への一番の近道です。地道な作業です。

登山にフェイスパウダーがいい理由

フェイスパウダー

フェイスパウダーには紫外線散乱剤効果がもともとあります。フェイスパウダーは紫外線を反射させてブロックするので肌への負担が少ないそうです。

 

粉状のものをパフに染み込ませジップロックに入れて

以前は固形のパウダーファンデーションを山に持って行ったこともあったのですが、よく落として粉々に割っていました。その苦い経験からフェイスパウダーをパフになじませジップロックに入れて持って行くようになりました。

軽いし、サコッシュに入れておけば休憩中にもサッと取り出しやすいです。ベースメイクを終えたら次のステップです。

ナチュラルを心がけた化粧品選び

テンシル

アイブローコート

ベースメイク後にペンシルやアイブロウパウダーで眉メイクをします。眉メイクが落ちやすい方はアイブロウコートという描いた眉を落ちづらくするトップコートがあるのでオススメです。

またアイシャドウをしたい方はナチュラルなカラーのもので、落ちたりヨレたりしても目立ちにくい肌なじみのよいベージュなどでツヤ感を与えるぐらいものがいいと思います。

これらのアイメイクアイテムはテント泊縦走だと最低限のものだけ持って行くようにしています。テント泊に頻繁に行く夏山シーズンはまつげエクステンションを使うことがあります。

日帰り登山で楽しむメイク

テンシル

日帰り登山ではカラーマスカラをつけてメイクを楽しんでいます。カラーは黒もいいのですが、ブラウン、ネイビーなどのカラーマスカラもオススメです。カラーマスカラだと目の下に落ちたときに汚く見えにくいです。

黒は色の印象の中でも一番強い色なので、目元をくっきり見せる効果があるのですが、その反面目の周りにフレームを作り目を小さく見せてしまうこともあります。また落ちたときに汚く見えてしまうこともあるので、わたしはカラーマスカラを愛用しています。

落ちやすい下まつげにはオレンジやカーキなどをつけると、もし落ちたとしても汚く見えづらいです。

登山メイクも軽量化を気にして

ファンデーション

山メイクポーチの軽量化をしたいときはクリームチークを持って行ったりもします。唇につければリップにもなるので一石二鳥です。

 

ファンデーション

ファンデーション

ファンデーション

山メイクで使うチークの色は肌なじみのよい血色カラーがアウトドアウエアに合うので好んでつけています。チークを入れる場所がポイントで、人間は人の顔を見たときに明るいところに目線が行くので頬の高め位置に入れます。

あまりチークカラーを広げすぎてしまうと塗ったところが全部顔になってしまい、大きく見えてしまうのでなるべく高めに小さくいれると小顔効果が期待できます。またチークも軽量化のため、コットンに少量とり、小さいジップロックにいれて持ち歩きます。

 

リップ

唇はグロスをつけると髪の毛についてしまったり、虫がついたりするので、色つきのリップクリームを使っています。

最近ではドラックストアでSPFや保湿成分入りの色つきリップがたくさん売っていますよね。唇はシミができやすいのでUVカット必須です。また少し色味が欲しいときはお花から取れる植物性ワックスで色をつけているリップクリームを使うこともあります。天然の色素なのでいちいち落としたりせずに行動食を食べたり、お水を飲んだりできます。

登山終わりの大事なケア

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日帰り登山だと温泉や自宅でクレンジングできるからいいのですが、テント泊だと水もなかなか思うように使えず、シートタイプのメイク落とししか使えないので、肌に負担をかけずに簡単に落とせるこの方法に落ち着きました。

 

スキンケア

テント泊でもスキンケアは最低限やるようにしています。紫外線を受けた肌を落ち着かせる鎮静効果のある化粧水やクリームを選ぶようにしています。ハーブの香りでリラックスできる、好きな香りの化粧水を持っていくこともあります。一日の終わりにテントの中で好きな香りで癒されると疲れが取れる気がします。

 

シートマスク

山から帰って来た日の夜は寝たい気持ちを抑えて、とりあえずシートマスクだけはするようにしています。テント泊縦走後は一週間くらい続けざまに毎晩シートマスクをやるといいですよ。シートマスクは高いものでなくて大丈夫です。好きなものを使ってください。

シートマスクは密閉することで保湿成分を吸収しやすくなって日焼けダメージを沈静化できるので、男性にもオススメです。

今までご紹介したような方法で山でメイクを楽しんでいます。これからも山を歩き続けて山メイクテクニックをブラッシュアップしていきたいです。