ブラックダイヤモンドのトレッキングポールは大きく分けて4つのシリーズがあります。その中でもトレイルシリーズは登山での使いやすさを追求しており、さまざまなニーズを満たしてくれる4種類の展開です。この記事ではトレイルシリーズが採用している各機能の紹介と、トレイルシリーズ4種類のトレッキングポールを比較紹介していきます。ぜひお気に入りのトレッキングポールを見つけてください。
ブラックダイヤモンドの4つのシリーズを理解しよう
まずはじめにブラックダイヤモンドのトレッキングポールの全体を俯瞰して、トレイルシリーズがどのような位置付けなのかを確認してみましょう。
※横スクロールで表がスクロールできます。モデル名 | ディスタンスカーボン | ディスタンス | アルパイン | トレイル |
---|---|---|---|---|
素材 | カーボン | アルミ | アルミ | アルミ |
展開数 | 4 | 2 | 2 | 4 |
フリックロック搭載数 | 1 | 1 | 2 | 4 |
コンパクト機構 | Zポール | Zポール | Zポール&伸縮 | 伸縮 |
特徴 | 軽量性に優れたモデル | 軽量性に優れたモデル | 剛性が高くオールシーズン対応 | 剛性が高い |
上の表を見てもわかるようにトレイルシリーズは剛性が高く、アルミ素材で安心感が高いトレッキングポールに仕上がっています。
トレッキングポールによるアルミとカーボンの違い
ブラックダイヤモンドのトレイルシリーズはすべてアルミ素材です。アルミ素材によるメリットとデメリットを以下の表でまとめました。
※横スクロールで表がスクロールできます。素材 | アルミ | カーボン |
---|---|---|
重量 | カーボンより重い | 軽い |
価格 | 安価 | 高価 |
折れ・曲がり | 曲がるから戻せる可能性がある | 砕けるように折れるから戻せない |
1泊以上の縦走登山などで、もしもトレッキングポールが折れてしまった場合、アルミの場合はぐにゃっと曲がる特性があり、なんとか使い続けることができる可能性があります。カーボン素材のトレッキングポールは折れた場合は復旧が難しいためリスクがあることを覚えておきましょう。しかしながら2022年モデルよりディスタンスカーボンでは折れやすい箇所にアルミ素材を採用しているので、このリスクが軽減されています。
トレイルシリーズが採用しているシステム
ブラックダイヤモンドのトレイルシリーズは、4種類の展開がありそれぞれに採用しているシステムが異なります。
フリックロック
ブラックダイヤモンドのフリックロックは、長さ調整が15〜20cmの間でできる機能です。この機能があることで登山時と下山時と平坦時のポールの長さを調整して歩きやすさを向上します。フリックロックプロは固定強度が向上されており、剛性と耐久性が向上しています。
スマッシュロック
フリックロックプロを開いた状態で地面に押し当てると下段が収納されます。組立と収納が容易なので、登山中に素早く行動ができます。
ショック吸収機構
ブラックダイヤモンドのトレッキングポールの中でも唯一このショック吸収機構を取り入れているのがプロショックです。このプロショックは、2種類のエラストマーによる衝撃吸収層と、グリップ内に設けられたダンパー構造を搭載したアンチショックシステムです。
登りではトレッキングポールの衝撃吸収性能が小さくパワーロスを防ぎ、下りでは2種類のエラストマーが衝撃を吸収し、膝や腰、足首の負担を軽減します。
またトレッキングポールをスイングした時に全体の重心が手に近い位置に設定されているため打った時のスイングバランスを良好に保ちます。4種類の中では最も重量がありますが、その重量を感じさせないポールワークの安定性が特徴です。
この3種類の機能が搭載されているか否かでトレイルシリーズを比較すると解りやすいです。それ以外にも収納サイズ、ストラップ、価格の違いをチェックして選ぶと良いでしょう。
4種類のトレイルシリーズを紹介
ブラックダイヤモンドのトレイルシリーズはすべてパウダーバスケットを装着することができ、オールシーズンで活用することができます。また全てのトレッキングポールには女性シリーズがあり、サイズは小さく、それによって重量が僅かながら軽くなっています。
※横スクロールで表がスクロールできます。商品名 | トレイル | トレイルコルク | トレイルプロ | プロショック |
---|---|---|---|---|
フリックロック | ◯ | ◯ | ◯(プロ搭載) | ◯(プロ搭載) |
スマッシュロック | ✕ | ✕ | ◯ | ◯ |
ショック吸収機構 | ✕ | ✕ | ✕ | ◯ |
収納サイズ | 64cm | 64cm | 65cm | 68cm |
サイズ&重量(1ペア) | 100~140cm=486g | 100~140cm=512g | 105~140cm=532g | 105~140cm=594g |
価格 | ¥12,760 | ¥13,970 | ¥17,600 | ¥19,470 |
ストラップ | 360度パッデッド | フュージョンコンフォート | ハーネス製法の幅広 | ハーネス製法の幅広 |
パウダーバスケット | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
女性モデル展開 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
トレイルシリーズのスタンダードモデル『トレイル』
トレイルシリーズの中でも、更にはブラックダイヤモンドのトレッキングポールの中でも最もリーズナブルな価格なのが『トレイル』です。リーズナブルながらもトレイルモデルの中では最も軽量に仕上がっており、シンプルで扱いやすい定番トレッキングポールです。
トレイルのコルクグリップバージョン『トレイルコルク』
上で紹介した定番トレッキングポール『トレイル』のグリップがナチュラルコルクグリップとEVAフォームエクステンショングリップを採用したモデルです。この2種類の素材を採用していることで握る場所に応じて素材が異なります。
トレイルコルクが採用しているフュージョンコンフォートと呼ばれるストラップは内側に吸湿性のあるソフトな素材を採用しており、薄いフォームが内蔵されているので手首が快適です。
スマッシュロックで素早く収納を実現『トレイルプロ』
フリックロックプロを搭載したことで剛性が高まり、スマッシュロックによる下段シャフトの組み立てと収納を素早く行える機能を搭載したトレッキングポールです。ハーネス製法を取り入れた幅広のストラップは、内側に吸湿性のあるソフトな素材を採用しており、薄いフォームが内蔵され、更に幅広なので手首への負担が大幅に軽減されています。
トレイルプロを更に進化させたショック吸収機構付きのポール『トレイルプロショック』
ショック吸収機構については上で説明した通りなのでここでは省きますが、使い心地の良さと、剛性と軽さを高次元でバランスを取ったトレッキングポールです。