天狗岳はゴツゴツとした岩場の多い東天狗岳と、なだらかな山頂部で落ち着いた雰囲気のある西天狗岳で成り立つ双耳峰です。アクセスしやすい八ヶ岳連邦のほぼ中央に位置するため様々な登山ルートを組み立てられます。今回は日帰り、山小屋泊、テント泊など様々な登山スタイルを楽しむことができる天狗岳の登山コースを難易度別で紹介します。
天狗岳の概要・気温について
天狗岳は東天狗(2,640m)、西天狗(2,646m)の2つの山頂からなる山です。北八ヶ岳の最高峰でありながら入門の山としても親しまれています。長野県内の一般的な登山ルートを体力度と登山道の技術難易度で評価した「信州・山のグレーディング」では、霧雪期・天気良好時の登山ルート別難易度評価を公表しており、難易度を5段階評価中、2段階という難易度で、唐沢鉱泉<西尾根>、渋ノ湯からの登山ルートにおいて沢、崖、場所により雪渓などを通過し、急な登下降、道が分かりにくい、転んだ場合の転落・滑落事故につながる場所があるとされています。
山域 | 八ヶ岳 |
都道府県 | 長野県 |
標高 | 2,760m |
天気や口コミ | 天狗岳の詳細 |
月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
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最高気温 | -12.5 | -12 | -7.5 | 0.3 | 6.3 | 10.8 | 13.1 | 14.2 | 11.4 | 5.2 | -2.2 | -8.5 |
最低気温 | -19.8 | -21 | -16 | -10 | -3.9 | 1.8 | 6.5 | 7.4 | 3.5 | -6 | -10.6 | -15.9 |
天狗岳が人気の理由①-青天狗と赤天狗の二面性を楽しめる山
天狗岳は八ヶ岳連邦のほぼ中央に位置する双耳峰で、西天狗岳と東天狗岳の2つの山で構成されています。西天狗岳は丸みを帯び、ハイマツが茂ることから青天狗と称されています。一方東天狗岳は岩がむき出した山肌で赤茶色っぽく見えることから赤天狗と称されています。
青天狗と称される西天狗岳はなだらかな山頂部で優しい雰囲気があり、赤天狗と称される東天狗岳は岩場の多い特徴のある山です。
天狗岳が人気の理由②-天狗の顔のように見える山頂と眺望の良い景色を楽しめる
天狗岳という名は東天狗岳にある天狗の鼻のように伸びた岩が天狗の横顔を彷彿させることから名づけられたと考えられています。この山の形を楽しむためには東天狗岳にある天狗の鼻と呼ばれるスポットに向かうことで確認することができます。
また天狗岳は八ヶ岳のほぼ中央に位置することから北八ヶ岳と南八ヶ岳の特性がよく分かる眺望を楽しむことができます。
天狗岳が人気の理由③-初心者に行きやすい登山コースが豊富
天狗岳周辺には山小屋が多くあり、この山小屋を利用することで様々な登山コースを組み立てることができます。 またお風呂に入ることができる山小屋も多く、テント泊や山小屋泊が初めてという方にもとっつきやすく、有意義な登山を楽しめます。コースも比較的安全なところが多いのも特徴です。
天狗岳を楽しむのにおすすめの山小屋
天狗岳周辺には多くの山小屋があります。天狗岳へ遊びに行く際は山小屋を基地にして、天狗岳周辺の山々を楽しんでみてはいかがでしょう。
黒百合ヒュッテ
営業期間 | 通年営業 |
収容人数 | 150名 |
標高 | 2,400m |
お風呂 | なし |
電話予約 | 0266-72-3613 |
WEB予約 | http://www.kuroyurihyutte.com/yoyaku.html |
宿泊料金
1泊2食付き | ¥8,800 |
素泊り | ¥5,500 |
夕食 | ¥2,000 |
朝食 | ¥1,300 |
テント場
料金 | ¥1,000 |
テント場 | 50張 |
根石岳山荘
営業期間 | 4月下旬から11月上旬・年末年始営業 |
収容人数 | 60名 |
標高 | 2,550m |
お風呂 | あり(宿泊者のみ) |
登山者への飲料水 | 無料 |
電話予約 | 0266-73-6673 |
WEB予約 | https://atearth.info/yoyaku/neisi |
メールアドレス | [email protected] |
宿泊料金:4月末~11月末のグリーンシーズン
1泊2食 | 13,000.- |
1泊夕食 | 12,000.- |
1泊朝食 | 11,000.- |
1泊のみ | 10,000.- |
弁当 | 1.000.- |
個室料金 | 2,000.- |
宿泊料金:12月末~1月上旬のウィンターシーズン
1泊2食 | 14,000.- |
1泊夕食 | 13,000.- |
1泊朝食 | 12,000.- |
1泊のみ | 11,000.- |
弁当 | 冬期対応なし- |
個室料金 | 2,000.- |
- 中学生:2,000円引き
- 小学生:4,000円引き
- 未就学児:無料
※規定があるため、詳細は山小屋確認必要
テント場
なし
オーレン小屋
標高2,330mに位置する山小屋で、テント泊も可能です。登山口である桜平から80分という好立地にあり、天狗岳や硫黄岳、赤岳までの縦走のベースとしておすすめです。薪ストーブのある談話室は風情があり、気温の低い高所において芯から温まる場所があるのはとても嬉しいです。水場も完備されています。
営業期間 | 4月下旬〜11月上旬 |
収容人数 | 60名 |
標高 | 2,330m |
お風呂 | あり |
予約方法 | WEB予約 |
https://www.o-ren.net/reserve |
宿泊料金
※横スクロールで表がスクロールできます。大人(中学生以上) | 子供(小学生) | 幼児(4歳児より) | |
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1泊2食付 | 12,000円 (内消費税1,090円) | 8,400円 (内消費税763円) | 6,000円 (内消費税545円) |
1泊夕食付 | 11,000円 (内消費税1,000円) | 7,700円 (内消費税700円) | 5,500円 (内消費税500円) |
1泊朝食付 | 9,500円 (内消費税863円) | 6,700円 (内消費税609円) | 4,800円 (内消費税436円) |
素泊り | 8,500円 (内消費税772円) | 6,000円 (内消費税545円) | 4,300円 (内消費税390円) |
キャンプ1名 | 2,000円 (内消費税181円) | 1,000円 (内消費税90円) | |
入浴 ※テント泊の方のみ | 1,000円 (内消費税90円) | 500円 (内消費税45円) | 無料 |
お弁当 (おにぎり2個) | 500円 (内消費税37円) | 500円 (内消費税37円) | |
昼食 | 900円〜 | 900円〜 | 900円〜 |
テント場
料金 | ¥2,000 |
テント場 | 60張 |
入浴料 | 大人1,000円、小学生500円 |
本沢温泉
営業期間 | 7月中旬〜10月下旬 |
収容人数 | 150名 |
標高 | 2,100m |
日帰り入浴料金 | 1000円 |
電話予約 | 090-4716-2008 |
宿泊料金
【大人 宿泊料金】 | 新館 個室 | 本館 個室 | 本館 相部屋 |
---|---|---|---|
一泊二食付き | 12,000円 | 11,000円 | 10,000円 |
一泊夕食付き | 11,000円 | 10,000円 | 9,000円 |
一泊朝食付き | 10,000円 | 9,000円 | 8,000円 |
素泊まり | 9,000円 | 8,000円 | 7,000円 |
【小学生 宿泊料金】 | 新館 個室 | 本館 個室 | 本館 相部屋 |
一泊二食付き | 8,000円 | 7,000円 | 6,000円 |
一泊夕食付き | 7,000円 | 6,000円 | 5,000円 |
一泊朝食付き | 6,000円 | 5,000円 | 4,000円 |
素泊まり | 5,000円 | 4,000円 | 3,000円 |
テント場
料金 | ¥1,000 |
予約 | 不要 |
天狗岳の難易度別おすすめ登山ルート
天狗岳は周回コースとして登山ルートを計画することができる南八ヶ岳の中心位置に存在する山です。天狗岳は比較的初心者にも登りやすい山で初心者登山者に人気があります。今回は3種類の登山ルートを難易度別で紹介していきます。
唐沢鉱泉からの天狗岳へ向かう周回コース-初心者向け登山
必要日数 | 日帰り、山小屋泊、テント泊登山 |
総コースタイム※ | 5時間45分 |
距離 | 約8.4km |
累積標高 | 上り:約955m 下り:約955m |
難易度 | ★★☆☆☆ |
天狗岳へ最も近距離にあるのが唐沢鉱泉の登山口です。この登山口を利用することで約5時間の時間で日帰り登山を楽しめます。登山コース上には黒百合ヒュッテがあり、黒百合ヒュッテから天狗岳をむいた斜面には天狗の奥庭という窪地があり、雄大な景色を楽しめます。
唐沢鉱泉
唐沢鉱泉は天狗岳の登山口として知られ、温泉や食事処など充実した登山口です。宿泊することができるため前泊をして早朝から行動をすることもできます。日帰り入浴施設は10時から15時までの受付で大人700円、子供400円で入浴することができます。非常に味わい深いお風呂です。
唐沢鉱泉の駐車場は約30台の砂利道の路肩に駐車することができ無料です。
オーレン小屋をベースにして軽身で楽しむピストン登山-初級者向け登山
必要日数 | 山小屋泊、テント泊登山 |
総コースタイム※ | 5時間20分 |
距離 | 約10.9km |
累積標高 | 上り:約1,103m 下り:約1,103m |
難易度 | ★★☆☆☆ |
紹介するコースはオーレン小屋で山小屋泊かテント泊をして、荷物を全てオーレン小屋において東天狗岳へ向かうというプランです。このプランはオーレン小屋泊をする登山者に人気のコースで1日目に天狗岳、2日目に硫黄岳というコースを組み立てることもできます。
最初は樹林帯が続きますが箕冠山まで眺望はなくその後下るとすぐに視界が広がります。根石山荘を左手に見て天狗岳を眺めることができます。根石岳は荒涼とした風景でガレ場を歩く登山となります。
桜平登山口
桜平無料駐車場は約80台駐車スペースがあります。電車の場合は茅野駅からタクシーで入ることができます。トイレは桜平登山口からゲートに向かうまでに一箇所、夏沢鉱泉に有料トイレがあります。
稲子湯からの天狗岳へ向かう周回コース-鎖場ありの中級者向け登山
必要日数 | 山小屋泊、テント泊登山 |
総コースタイム※ | 9時間15分 |
距離 | 約14.2km |
累積標高 | 上り:約1,298m 下り:約1,298m |
難易度 | ★★★☆☆ |
稲子湯からはみどり池に向かって歩き出します。八ヶ岳らしい静かな樹林帯を歩いて行くと、日本の秘湯と呼ばれる本沢温泉に到着します。本沢温泉は日本最高所にある野天風呂として知られ、ここを起点にさまざまな登山を楽しむことができます。
本沢温泉を過ぎたら白砂新道を歩き天狗岳へ向かいます。白砂新道は複雑な地形が続くコースで迷いやすい場所なので注意しましょう。天狗岳からは中山峠まで歩いて行きます。
途中30mの鎖場があり最も注意が必要なポイントです。中山峠からは露岩の鎖場を降りみどり池へと向かいます。
稲子湯
稲子湯は温泉と夏はアイスクリームが美味しい登山口です。稲子湯旅館の駐車場は1日300円で公衆トイレと売店があります。またみどり池駐車場は未舗装路の駐車スペースで10台前後駐車することができます。
稲子湯の泉質は二酸化炭素硫黄冷鉱泉となっており、日本でも比較的多く湧き出る馴染み深い鉱泉です。料金は大人650円、子供300円です。