登山者なら誰もが憧れ、その地に足跡を残したいと思う山域、北アルプス。4県に跨る広大な山岳エリアである北アルプスにおいて、日本百名山・岐阜県の最高峰として名高い山が、笠ヶ岳です。遠方から見てもそれと分かる偉大な山容は見るものを魅了し、シーズン中は多くの人が笠ヶ岳の頂きを目指していきます。今回は笠ヶ岳登山についてご紹介します。

笠ヶ岳登山が人気の理由

笠ヶ岳 日本百名山 山頂

標高2,898mの高峰で、日本百名山の一座にして岐阜県の最高峰です。また、新・花の百名山としても知られています。1674年の開山以降、信仰の山として、そして近代登山史1893年(明治27年)のウェストンの登頂など、日本の歴史においてその名が刻まれている名峰でもあります。

弓折岳、抜戸岳などへ続く稜線の悠然たる姿から、偉大な存在感を放つ山頂を持ち、特徴的な山体は誰もが山頂を目指したくなる魅力を持っています。

山の名前笠ヶ岳
都道府県岐阜県
標高2,898m
天気・アクセスなど笠ヶ岳の詳細情報

ハードな登りと登頂時の達成感を味わえる

笠ヶ岳 日本百名山 笠新道

北アルプスの中でも長時間の登りと急登で知られる、笠ヶ岳へ通じる登山道である笠新道。決して楽とは言えない笠新道ですが、楽とは言えないこの登山道が、笠ヶ岳が登られる人気のひとつです。

麓から少しずつ見えてくる北アルプスの景色「いつ着くんだ・・」と気持ちが折れかけながらも、辿り着いた稜線、山頂到達の感動、笠新道という辛い登山道を制した自分への自信、笠新道は登山道が登山者に与える要素が沢山詰まっています。

長時間の登りで得られる達成感は、笠ヶ岳の秘境感をより高くしながらも、技術的な難易度は、体力こそ必要ですが、北アルプスの登山道の中では易しい範囲であることが「頑張って登ってみたい」という気持ちにさせ、山頂到達への意欲を掻き立てられます。

眺望が美しいテント場と笠ヶ岳山荘

笠ヶ岳 日本百名山 山頂 テント場 笠ヶ岳山荘

山頂直下にある笠ヶ岳山荘は、笠ヶ岳登山が長く人気を得られている理由と言えます。3,000mに迫る高所の山頂に近く、山頂、または付近からのご来光、夜景が楽しめます。シーズン中は1泊2日の行程が多い笠ヶ岳登山において、笠ヶ岳山荘がある期間が山行が可能な期間となり、営業期間は7月〜10月頃となっています。2日目が笠新道利用であれば、笠ヶ岳山荘、もしくは山頂付近で十分休んだ上でスタートできます。花の百名山としても知られる笠ヶ岳。シーズン中、高所に咲く花々をゆっくり眺めるのに、笠ヶ岳山荘をベースにできるのはとてもありがたいです。

他の北アルプスには見ることができない荒々しい山容

笠ヶ岳 日本百名山 山頂 山容

私が初めて笠ヶ岳を見たのは、新穂高ロープウェイを利用して西穂山荘を目指した時です。一目でそれと分かる山容に「あそこに登ってみたい」と思わせる魅力を感じました。山頂に続く稜線と、その果に見える笠ヶ岳の雄大な姿、そして信仰心すら芽生えさせる独特な頂は、笠ヶ岳の人気を不動のものにしています。奥穂高岳や槍ヶ岳など、北アルプスには日本を代表する有名なピークがその名を連ねていますが、笠ヶ岳もそれと比肩する美しさを持っています。

笠ヶ岳の難易度別おすすめ登山コース

笠ヶ岳 日本百名山 登山道

笠ヶ岳は新穂高温泉・中尾高原口を起点にした登山計画を立てることができます。山頂までは笠新道、もしくはクリヤ谷のルートが利用され、どちらも1泊2日が基本となりますが、装備を軽量化して日帰りをする人もいます。

この他、笠ヶ岳からの稜線を歩き双六岳方面へ向かい、周回コースを取ることもでき、北アルプスの雄大な眺望をその目に焼き付けながら歩ける贅沢を味わえます。

登山シーズンは主に笠ヶ岳山荘がオープンしている時期で、宿泊が基本となる山のため、この時期を過ぎると上級者のみが登れる厳しい山に変貌します。

笠ヶ岳の王道−笠新道から山頂を目指す

スタート地点新穂高温泉
ゴール地点笠ヶ岳
地点間の距離10.4km
片道コースタイム8時間20分
難易度★★★☆☆

笠ヶ岳に向かう登山道で最も登られているのが笠新道です。

笠ヶ岳 日本百名山 登山道

北アルプスの代表的な登山口の一つである新穂高温泉をスタートし、始めは標高差の少ない林道を歩きます。1時間ほど歩いたところに笠新道の登山口はあり、ここでわさび平から引かれた水場があるので、水を補給できます。かなりの急登で夏場は脱水症状が懸念されるので、十分に備えておきます。

笠ヶ岳 日本百名山 登山道

笠新道の入り口から高度を上げていき、体力がジワジワと消費されていきます。序盤は樹林帯ですが、標高が上げてくると眺望も広がり、頂上への期待が高まってきます。

笠ヶ岳 日本百名山 山頂

笠新道を終え稜線に出れば、これまで見上げていた稜線に上がります。抜戸岳、弓折岳などへ続く稜線を始め、北アルプスでしか体験できない見事な眺望を見ながら、笠ヶ岳の山頂を目指します。

笠ヶ岳山頂からも息を呑む景色が広がっています。笠ヶ岳山荘で宿泊手続きを済ませ、山荘でこれまでの疲れを癒やします。山荘泊の他テント泊も利用でき、夜景を見ながら贅沢な一夜を過ごせます。

沢の渡渉や岩場が待つ−クリヤ谷ルートから山頂へ

スタート地点中尾高原口
ゴール地点笠ヶ岳
地点間の距離7.5km
片道コースタイム8時間
難易度★★★☆☆

中尾高原口から笠ヶ岳を目指すルートで、沢の渡渉、岩場など、笠新道とは変わった雰囲気の登山道を利用し山頂を目指します。

笠ヶ岳 日本百名山 岩稜

錫杖岳を始めとした岩稜帯の眺望は素晴らしく、笠新道同様、決して楽なルートではありませんが、麓から頂上まで、標高差がある分多彩なシチュエーションで登れます。

笠ヶ岳 日本百名山 山頂

終盤では偽ピークがあり気持ちを一気に削がれそうになりますが、耐えて岩場を登りきれば、最高の眺望を持つ笠ヶ岳が迎えてくれます。

双六岳から笠ヶ岳へ−絶景を愛でながら歩く3日間

笠ヶ岳 日本百名山

新穂高温泉で双六岳を登頂し双六小屋で1泊、2日目は笠ヶ岳へ続く稜線を行き、山頂を目指します。初日は長い行程になりますが、2日目は笠ヶ岳へと続く絶景を常に堪能しながら歩く夢のような時間が待っています。

笠ヶ岳 日本百名山 登山道

技術的難所はありませんが、宿泊装備を背負っての長丁場になるので、行動計画は慎重に設定しておくのが良いです。今回は3日目に下山という設定にしていますが、早出にして笠ヶ岳登頂後の余裕があれば、その日の内に笠新道を利用して下山できます。

スタート地点新穂高温泉
ゴール地点新穂高温泉
地点間の距離34.3km
コースタイム20時間40分
難易度★★★★☆

山小屋・テント場情報

笠ヶ岳山荘

笠ヶ岳 日本百名山 笠ヶ岳山荘

7月頃〜10月頃まで営業している、笠ヶ岳のそばに位置している山小屋です。笠ヶ岳登山における重要な山小屋で、日帰り登山が難しい笠ヶ岳において、笠ヶ岳山荘があるから登れると言っても過言ではありません。テント泊も可能です。

双六小屋

笠ヶ岳 日本百名山 双六小屋

双六岳と樅沢岳の鞍部に位置する山小屋です。新穂高温泉からの長い登りを経てみる双六小屋はオアシスのように見えます。水場、テント場、乾燥室など、高所にありながら充実した設備があり、軽食などの食事も充実しています。

笠ヶ岳のトイレ情報

笠ヶ岳 日本百名山 新穂高温泉 登山口

登山口である新穂高温泉、中尾高原口にそれぞれトイレがあります。途中の山小屋にもトイレはありますが、笠新道やクリヤ谷ルートにトイレはないので、事前に済ませておくのが良いです。

笠ヶ岳の駐車場情報

笠ヶ岳 日本百名山 登山口

新穂高温泉に有料駐車場、中尾高原口に無料駐車場があります。

新穂高温泉は複数の駐車場があり、場所によっては時間を過ぎると朝まで開かない場合があるので、事前に情報を入手しておくのが良いです。

中尾高原口は台数が11台と少ないため、新穂高温泉より満車の可能性があります。その際は付近の中尾湯本、中尾キャンプ場などの駐車場を利用します。

笠ヶ岳周辺の観光&温泉情報

全国屈指の雄大な自然を持つ北アルプス。特に新穂高温泉周辺は各所に温泉があり、下山後の癒やしには事欠かないほどです。下山後の日帰り温泉で汗を流したり、日程に余裕があれば宿泊して心身を休めるのもおすすめです。

奥飛騨ガーデンホテル焼岳

笠ヶ岳 日本百名山 温泉 観光

エメラルド色の源泉を持つホテルで、日帰り入浴が可能です。源泉は肌の水分、熱を逃げにくくする塩化物泉で、美人成分とされるメタケイ酸も豊富であることから、お肌に嬉しい温泉でもあります。宿泊にもおすすめのお宿で、名物の温泉せいろ蒸しを始めとした素朴ながら唸る料理が、山旅の締め括りにピッタリです。

中の湯温泉旅館

笠ヶ岳 日本百名山 中の湯温泉

1915年創業という長い歴史を持つ温泉で、宿泊のほか日帰り入浴も利用できます。北アルプスの火山として知られる焼岳の登山口に位置しています。眼前の山並みと温泉、素朴な館内は登山後の心身を癒やしてくれます。通年営業というのも嬉しいポイントです。

道の駅奥飛騨温泉郷上宝

笠ヶ岳 日本百名山 観光 道の駅奥飛騨温泉郷上宝

オートキャンプ場併設の道の駅で、地元の特産品を始めとした土産物、食事処では飛騨牛や岩魚料理が頂けます。奥飛騨の山間にあり、のどかな空間と張り詰めた登山の緊張感から解放され、観光を楽しむにもおすすめです。

笠ヶ岳に登って北アルプスの自然を満喫しよう

笠ヶ岳は特徴的な山容と深い歴史を持つ山として知られ、日本百名山・岐阜県最高峰の名に恥じない魅力の溢れた山です。山頂までの行程は長く体力を要求される厳しいルートがあり一筋縄ではいかないものの、稜線に出れば疲れていたことを忘れてしまうほどの眺望が広がります。

笠ヶ岳に登って、北アルプスの歴史と雄大な自然にぜひ触れてみてください。

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