登山においてのカトラリーは、どのような食事を楽しむかによって持ち歩くものが変わります。またどこまでコンパクトにしたいか、どのように収納したいかによって選ぶカトラリーが異なってきます。この記事では登山用カトラリーの選び方と、カトラリーの素材やコンパクト性能を紹介しながら、おすすめのカトラリーを紹介していきます。
登山用カトラリーの特徴
登山の使用に便利なカトラリーは
- スポークと呼ばれるスプーンとフォークが一体型タイプ
- 折りたたんでコンパクトに収納できるタイプ
- 先割れスプーンのような形状な一石二鳥タイプ
など実に様々なモデルが存在します。
この中から自分にとってベストなカトラリーを選ぶことで山ごはんを快適に楽しむことができます。今回は山ごはん大好きな私が実際にどのようにカトラリーを選んでいるのか、そして使ってみて皆さんにおすすめしたいカトラリーを紹介していきます。
登山用カトラリーの選び方
登山用のカトラリーの選び方は幾通りか存在します。使い心地を重視するのならば、スプーンもフォークもお箸も別々になっているカトラリーが良いでしょう。軽量を重視するのならば、1つで全てを賄うことができるスポークなどのカトラリーが良いでしょう。クッカーなどに収納してコンパクトに持ち運べるコンパクト性能を重視するのならば、折りたためたり、分解できるカトラリーが良いでしょう。
タイプ1:食べやすく使いやすいカトラリーを選ぶ
登山でどんな山ごはんを楽しみたいですか?カレーであればスプーンだし、ラーメンであればお箸やフォークが必要です。全てが別々になっているカトラリーは食事がしやすい半面、嵩張るデメリットが挙げられます。
- 麺類:お箸・フォーク
- 米類:スプーン・フォーク
- スープ:スプーン
タイプ2:重さを重視する
先割れスプーン型でスプーンとフォークが一体だったり、スポーク型でスプーンとフォークがそれぞれの端につくなど、1つのカトラリーで2つ以上の用途を賄うことができることで軽量化を行うことができます。また素材によっても重量が異なります。
タイプ3:コンパクト性能を重視
折りたためたり、分解できたりすることで、クッカーの中に収納することができるカトラリーがあります。料理をする時にカトラリーを見つけやすく、使い終わった後もクッカーの中に仕舞うことができ、利便性が高いです。カトラリーが小さいため軽量でもあります。
このように山ごはんの食べやすさ、装備の軽量化、コンパクトに整理するなど、個人の個性が反映されるのがカトラリーです。
カトラリーの素材を考える
登山用のカトラリーの素材には様々なものがあります。それぞれにメリットとデメリットがあるため、表にして分かりやすくまとめました。
チタン | 軽量で熱伝導率が低いので登山用カトラリーとして幅広く使用されている素材です |
木製 | 口当たりがよく滑りづらい素材なので、食べやすい特徴があります。クッカーを傷つけない素材です |
竹製 | 木製と同様の特徴を備え、かつ直ぐに育つ素材から環境に優しとされ注目を浴びています |
シリコン | 柔らかな素材でクッカーの内側にこびりついたソースをスッキリ掬いとれるなどの特徴がある素材です |
樹脂 | カラフルで軽量なカトラリーを作ることができる素材です |
アルミ | 価格が安く、比較的軽量なものが多いですが熱伝導率が良いため、火傷をする可能性があるため、カトラリーではあまりみかけない素材です |
おすすめのカトラリー
カトラリーの選び方で説明した、使い心地・軽量・コンパクト性能別でおすすめのカトラリー素材別に紹介していきます。
使い心地を重視したカトラリー
【竹製-50g】トゥーゴーウェア クラシック バンブー カトラリーセット
箸、スプーン、フォーク、ナイフの4種類が1つのケースに収納されたカトラリーです。長さ17.8cm で深型のクッカーの奥にまで届く、ちょうど良い長さと、角が取れた口当たりの良い素材と形状が特徴のカトラリーです。
- 重量:50g
- サイズ:178mm
- 素材:竹
【6g】山旅カトラリーケースで使いやすいアイテムを収納
X−PAC製のカトラリーケースで、様々な長さのカトラリーを収納することができます。お箸とスプーンがあればたいてい間に合うので、気に入っているお箸とスプーンを山旅カトラリーケースに収納することで使い終わった後も他のものを汚さずに済みます。
重さを重視したカトラリー
【アルミ製−7g】一体型タイプのカトラリーで最軽量『UL先割れスプーン』
7gという極限の軽さに挑戦した先割れスプーンです。すくいやすいからスープやカレーが食べやすく、からみやすいからラーメンなどの麺類が食べやすい使い心地にも優れた先割れスプーンです。手に持った時の感触も素晴らしく食事中にストレスを感じません。アルマイト加工済みのアルミニウム素材で、口当たりが優しく、熱いスープでカトラリーが熱くなることがありません。
- 重量:7g
- サイズ:165×40×24mm
- 素材:アルミニウム(ハードアルマイト加工済)
【チタン製−19g】たくさん掬えてスープも飲める『PEAKS&TREESチタンレンゲ』
チタン製のレンゲで軽量でスープを飲むのに大変便利です。カレーや丼ものを掬うのにも便利で山だけでなく自宅でも使える便利なカトラリーです。
- 重量:19g
- サイズ:16 x 4 x 3 cm
- 素材:チタン
【チタン製−16g】スノーピーク スクー
通常のスポークよりもフォーク部分を長くし、ライス類も掬うことができる絶妙な形状で、使い心地を重視しながらも軽量性にも特化したスノーピークらしい製品です。
- 重量:16g
- サイズ:165×40mm
- 素材:チタニウム
【チタン製-14g】Lixada先割れスプーン
ショートハンドルスプーンで形状がレンゲ状なので液体の掬いやすさが特徴です。スプーン部分も大きめに作られているため、ある程度の量の液体を掬うことができます。
- 重量:15g
- サイズ:12 x 5 x 2.5 cm
- 素材:チタニウム
【樹脂製−8.5g】ミニトライテンシル
樹脂製のスポークにありがちな、使っていると割れてしまうことがほぼない、丈夫で軽量なスポークです。スプーンとナイフとフォークと定規を全て1つにつなげることもできるし、分解することもできるユニークな作りで、使い勝手もいいし、割れる心配もない安定感のあるカトラリーです。
- 重量:8.5g
- サイズ:126mm最大長:195mm(収納時)
- 素材:強化プラスティック
コンパクト性能を重視したカトラリー
【樹脂&ステンレス製-13g】フォークとスプーンを別々に使える『ユニフレームカラカト』
カラー展開が豊富で山の中でもなくしづらい折りたたみ型のカトラリーです。チタンだとどうしても石の色と同化してしまって放置してしまいがちなのでカラフルなのは嬉しい特徴です。フォークとスプーンが別々になっているので食べやすいのが特徴です。
- 重量:13g(1本当たり)
- 使用時サイズ:約160mm(スプーン)/約170mm(フォーク)
- 収納時サイズ:約95mm(スプーン)/約105mm(フォーク)
- 素材:樹脂&ステンレス
【チタン製-16g】回転させて長くなる『BoundlessVoyageチタンスプーン』
今まで紹介してきたのがくの字に折りたたむカトラリーなのに対し、こちらは回転させてコンパクトになるタイプのカトラリーです。回転軸が二つあるため伸ばした時に非常に長くなり、深型クッカーとの相性がよいカトラリーです。
- 重量:16g
- サイズ:160×36mm(収納時62mm)
- 素材:チタニウム
【樹脂製-19g】ユニフレーム シリコンスプーン
柔らかくしなるシリコン製のスプーンなので、クッカーの内側の隅に残ったソースなども綺麗に掬えて食器を洗う手間が省けます。また折りたためてコンパクトにすることができるので、クッカーの中にしまうこともできます。
- 重量:19g
- サイズ:193mm(収納時115mm)
- 素材:シリコン&ステンレス
【チタン製-17.5g】Boundless Voyage チタン先割れスプーン
折りたたむと8.8cmで、例えばエバニューのチタンカップ400FDの中に横にして収納することができるサイズです。何と言っても価格が安く、先割れスプーン以外もフォークや先の割れていないスプーンなども販売されています。
- 重量:17.5g
- サイズ:150×38mm(折りたたむと88mm×38mm)
- 素材:チタニウム
【チタン製-15g】チタンマニア チタン先割れスプーン
折りたたむと8.5cm で、例えばスノーピークの450チタンシングルマグの中に横にして収納することができるサイズです。短ければ良しということではなく、お皿の底に届くかなど使い心地もある程度検討してサイズを検討すると良いでしょう。
- 重量:16g
- サイズ:165×40mm
- 素材:チタニウム
【天然木&ポリプロピレン製‐5.7g】使い捨てだけど便利なお箸『エコロスティックのびるくん』
使い捨て部分がお箸の先端のみで、持ち手部分はポリプロピレンで作られています。一つの袋の中に楊枝が入っていて気が利いています。使い捨てといえども洗って使い続けることもできるコストパフォーマンスに優れたアイテムです。一個あたりの重量は紹介するカトラリー中で最も軽量です。
- 重量:5.7g
- サイズ:112mm(収納時80mm)
- 素材:天然木&ポリプロピレン
麺類を食べるならば木製のお箸が1番
木製のお箸は麺類をつかみやすいのでとても食べやすいです。木製のお箸の難点はかさばる事ですが、カトラリーケースに収納すれば全く気になりません。
スポークは使いづらい
スプーンを使った後にフォークを使う。そんなことが可能なスポークですが必ず手が汚れます。だから一体型のカトラリーでは先割れスプーンが最も使い心地に優れていると思っています。
スノーピークの先割れスプーンが使い心地に優れていてずっと使っていましたが16gでちょっと重いのが難点でした。
その後、めちゃめちゃ軽い7gのUL先割れスプーンを使っています。この先割れスプーンはアルミ製ですが、温かい飲み物をかき混ぜるような時でも熱くなりません。また優れたデザインでスプーンとしてもフォークとしても非常に使い心地に優れています。