猿倉を起点に大雪渓から白馬岳山頂を経て祖母谷温泉で1泊。2日目は唐松岳から不帰ノ嶮を越えて白馬鑓温泉で1泊・・・したかったが、この年は通行禁止のため天狗山荘泊。翌朝、白馬三山の残る二座、白馬鑓ヶ岳と杓子岳を通り、猿倉へ戻る(本来なら)山中にかかわらず2泊とも温泉三昧の魅力的なコースだ。
白馬岳ラウンドコースの概要
日数 | 2泊3日 |
宿泊ポイント | 祖母谷温泉(1泊目)・天狗山荘(2泊目-本来は白馬鑓温泉) |
コースタイム | 1日目:14時間10分 2日目:16時間20分 3日目:6時間30分 合計:37時間 |
総距離 | 約44.0km |
累積標高 | 上り:約5,427m 下り:約5,421m |
難易度 | ★★★★★ |
1日目:猿倉~白馬大雪渓~白馬岳~祖母谷温泉
初日は人気の大雪渓コースで白馬山頂を目指す。山頂からの360度の大展望を楽しんだら、祖母谷温泉へは、剱岳や遠く槍ヶ岳までを望む景色やお花畑の中を静かな山歩きを楽しめる清水尾根で下っていく。やがて樹林帯に入ってしばらく進むと避難小屋と水場があるので小休止しよう。そこからもひたすら高度を下げていくが、ロープのある岩場や急坂も出てくるので、転倒には注意。川の流れる音が大きくなってくると、祖母谷温泉までもうひと頑張りだ。
受付を済ませたらさっさとテントを張って念願の温泉へ。一山越えて入る温泉は控えめに言っても最高だ。入浴後はのんびり昼寝するのもいいが、せっかくなので源泉を見にいくのも面白い。生卵を持ってきていれば、ゆで卵を作ることもできる。あとは、夕食をとり、再度温泉に入って翌日に備えて休もう。
2日目:祖母谷温泉~唐松岳~不帰ノ嶮~天狗山荘
2日目は、唐松への登りと不帰ノ嶮の通過という2つの難関が待っている。唐松までは標高差、距離共に厳しい。この日は天気予報が外れたため、ずっと雨となったが、好天であれば、唐松岳や五竜岳を臨むことができるだろう。不帰ノ嶮は、唐松側からの方が核心部を下りで越えることになるため難易度が高く、慎重な行動が必要になる。一峰まで歩を進めて振り返れば、越えてきたルートの厳しさがわかるだろう。最後に天狗の大下りを登って天狗ノ頭を過ぎれば平坦な道となり、やがて天狗山荘が見えてくる。
3日目:天狗山荘~白馬鑓~杓子岳~白馬大雪渓~猿倉
天狗山荘のテント場からは白馬鑓の姿が美しく、最終日の朝はテントからでも素晴らしい日の出を見ることができる。もちろん、1時間ほど早起きして白馬鑓の山頂で日の出を待つのも良いだろう。最後に杓子岳の山頂を踏み(巻道もあるが、体力に余裕があれば三山制覇しよう)、大雪渓を下って猿倉でゴールとなる。
コースタイムは、最終日以外は15時間前後となるため、体力や天候によって泊数を増やす、唐松岳から八方尾根で下山するなど、計画段階からBプランも持っておきたい。