僕が知っている限りのシュラフの中で最も軽量でコンパクトなのが今回紹介するシートゥサミットのスパークSP0です。シートゥサミットのシュラフの中でスパークシリーズは軽量とコンパクトを徹底ついてをしたモデルで、その中で最も軽く仕上げているのがSP0です。
今回はこの超軽量なシュラフ、スパークSP0の特徴と、使用シーンを紹介します。
おすすめポイント
- 薄い生地によって、スタッフバッグに収納する際コンパクトにすることができる
- スパークシリーズはすべて850+フィルパワーの撥水ダウンを使用
- ジッパー構造はコールドスポットを少なく、軽量に重きを置いた作り
- フードがついていないが、肩をしっかり包み込むように体にフィットするため熱を逃がさない
製品概要
ブランド | シートゥーサミット |
商品名 | スパークSp0 |
商品説明 | スパークは軽量コンパクトを徹底追求しつつ保温性を高めたシリーズ。ウルトラライトなライナーとして、また軽さを生かして厳冬期のエクスペディション用として幅広く活躍します。 |
価格(税込) | ¥29,810 |
重量 | レギュラー=225g ロング=260g |
適合身長 | レギュラー=最大183cm ロング=最大198cm |
ダウン重量 | レギュラー=100g ロング=115g |
温度域 (EN13537) | コンフォート温度=14度(摂氏) リミット温度=10度(摂氏) エクストリーム温度=-2度(摂氏) |
管理人の評価レビュー
総合評価 | ★★★★★ |
快適性 | ★★★★★ |
軽量性 | ★★★★★ |
使いやすさ | ★★★★★ |
コストパフォーマンス | ★★★★★ |
軽量化を徹底追及した特徴ある作り
シートゥサミット『スパークSP0』は技術力が結集された保温力と安心感、そして優れた軽量性が魅力のシュラフです。なぜこんなに軽量で保温力に優れているのか、1つ1つその特徴について紹介をし、使い勝手をレビューします。
コンパクト性に優れた薄い素材
スパークシリーズの共通素材の1つが超軽量な7デニールと10デニールの生地を採用している点です。
10デニールのナイロンシェルはシュラフの外側に配置されており、7デニールはシュラフの内側のライニングに使用されています。この薄い生地によって、スタッフバッグに収納する際コンパクトにすることができます。生地の薄さによって寝心地が損なわれることは一切ありません。
スタッフバッグはかなり小さく作られているので、力を入れてパッカブルします。なのでコンプレッションなどは必要ありません。
高品質な撥水ダウン
シートゥサミットのスパークシリーズはすべて850+フィルパワーの撥水ダウンを使用していまAす。僕はシングルウォールのテントを使用しているので結露対策に余念がありません。長期縦走登山では撥水ダウンを使用しているシュラフ、ダウンジャケットは濡れることで保温性能が失われるリスクを軽減できる点で重要です。
撥水ダウンを使用していないシュラフを以前使用していましたが、3泊4日の縦走登山で最後の日は湿気によってダウンの嵩が圧倒的に減ってしまい、寒い思いをしたことがあります。そんな経験もあって、撥水ダウンのシュラフというのは安心です。
キルト構造とマミーシェイプ
キルト構造は塗りつぶしタイプのシングルキルトを採用しています。ボックスキルトとは異なり使用する生地の量を抑えられる縫製方法なので軽量かつコンパクトに仕上げています。
レギュラーサイズで胸周りが150cm、腰回りが130cm、足回りが88cmというゆとりで、個人差はあるものの寝心地の悪さを感じることはなく、マミーシェイプによる効率的な保温力で快適に就寝することができます。
ミニマムな必要最低限のデザイン
ジッパーは軽量な♯3YKKジッパーを使用しており、胸の下あたりまでしかないので、出入りがしやすいとはいえませんが、コールドスポットを少なく、軽量に重きを置いた作りと言えます。
フードがついておらず、ドローコードを閉めると肩をしっかり包み込むように体にフィットするためシュラフの中の熱を逃がしません。
暑い時は、ドローコードを一番緩めて、ジッパーを全開して、胸辺りまでシュラフがかかるようにして寝ることができます。
汎用性に優れた使用シーン
3シーズンのテント泊登山では同じくシートゥサミットのスパークSP1がちょうどよく、北アルプスに行く時はこればかりを使っています。
SP0は夏山登山のテント泊や、源流域での野営やキャンプなどに使用するほか、寒い季節のテント泊でのライナーにも使用できます。温度域についてはヨーロピアンノームを使用していて
- コンフォート温度=14度(摂氏)
- リミット温度=10度(摂氏)
- エクストリーム温度=-2度(摂氏)
と表記されていますが、コンフォート温度で使用シーンと照らし合わせるようにしています。保温力に優れたダウンフーディとパンツを着用して就寝することで、かなりの期間での使用が可能です。
また、日帰り登山でも初めて行くような少し心配があるような登山ではエマージェンシーキットとして携行しています。
2015年に噴火した御嶽山で、生還した女性が語っていた体験談の中に『生死を分けたのは何だったのだろうか・・(略)・・女性は登山の際、日帰りでも簡易テントは必ず携行し、3千メートル級の山にはダウンジャケットも持っていった。夜になるまで生存していながら周囲で亡くなった登山客は、ダウンジャケットや簡易テントは持っていなかったようだった。生死を分けたのは「その差」と思っている。(引用:サンケイニュース)』とあり、このニュースを読んでから、ツエルトと、このダウンシュラフを持ち歩くようにしています。