登山の楽しみの1つに山ごはんがあります。中でもパスタは初心者にも作りやすくおすすめです。今回はパスタを作るのにおすすめのクッカー、パスタづくりにおすすめの燃料、登山におけるパスタの茹で方とゆで汁を残さずに作るレシピを紹介します。
登山パスタにおすすめのクッカー
登山で使用する調理器具の多くは円柱形の深型クッカーで、ガス缶のスタッキングができ、お湯を沸かすのに便利なクッカーです。しかしパスタを茹でることはできますが、茹でたお湯の処分しなくてはいけなく、また調理には不向きです。そこでおすすめなのがメスティンです。
パスタを茹でる際に四角いクッカーが便利
コンパクトな登山用クッカーでパスタを茹でる場合は、半分に折って茹でることで均一の茹で加減になります。パスタの長さは大体25cm程で半分に折ると12.5㎝、メスティンのサイズが幅17×縦9.5×高さ6.2cm(使用するメスティンによっては異なる)なので少ないお湯でも1人前のパスタ約100gを沈めることができます。深さも6.2cmあるので沸騰したときに湯こぼれにしにくいです。
アルミの熱伝導効率で調理時間が短縮
メスティンの材質はアルミ製です。アルミは熱伝導効率が良い為、お湯が沸くまでの時間を短縮できます。
容積が多いので調理がしやすい
メスティンは幅17×縦9.5cmと広口なのでパスタを茹で終わった後に調理がしやすいです。今回はペペロンチーノを作りますが、トマトソースやクリーム系のパスタを作るときにもパスタ全体に味を馴染ませやすいです。
メスティンでパスタを作るときの注意点1-焦げ付きやすい
メスティンの多くはフッ素加工がされていないので焦げ付きやすいです。パスタを茹で終えてお湯がなくなるとパスタが焦げ付いてしまうので、オリーブオイルを茹でている際に少量垂らしておくと良いです。また完全にお湯がなくならないように、焦げ付くことが気になる場合は、少量のお水を追加してください。
パスタづくりにおすすめの燃料
登山で山ごはんを作るのに使用する燃料にはガス、固形燃料・アルコールが挙げられます。この中でパスタを茹でて、味付けをするまでに使いやすい燃料は火加減の調整ができるガスです。一定の温度でパスタを茹でたあとに乳化をさせるために強火にしたり、味付けをするときに弱火にするなど、火加減の調整が多いです。
登山におけるパスタの茹で方
ゆで汁を捨てずないためにパスタ100gに対して水220cc
パスタ1人前の量は概ね100gです。100gのパスタを茹でるのに220ccのお水を使います。この220ccは湯切り不要な量です。茹で上がりと同時にパスタにソースをかければ完成!早く調理ができます。水の量を測るのも面倒な僕は、メスティンに220ccのラインをチェックしています。
茹でる時は塩を忘れずに
塩を入れずに茹でてしまうと無味でぼんやりとした味わいになりがちです。塩を入れて茹でることでパスタに塩味が付いて完成時のパスタの味に格段の変化をもたらします。
蓋を開けてかき混ぜよう
パスタを茹でている際は途中でパスタがくっつかないように、蓋を開けてチェックしてください。水分が減るとどうしてもパスタがメスティンにくっつきやすくなります。また放置しておくとパスタ通しがくっついてしまいます。パスタをお箸でかき混ぜてあげましょう。
最後の1分は味を決める重要な時間
パスタによって茹で時間は様々ですが、パスタを茹でる時間は、袋に表記されてる時間よりも1分ほど短くするのが基本です。袋に記載されている時間の2分前に麺を混ぜ続け、時に火加減を強くして乳化を促進しパスタに味を馴染ませます。
パスタは折って茹でる
パスタの長さは多くは25㎝で、25㎝の長さが入る登山用クッカーは多くありません。なので半分に折って茹でることで均等にパスタを茹でることができます。食べるときも短いことで食べづらいことはありません。
ゆで汁を残さずに作るパスタレシピ
ここからは実際にゆで汁を残さずに作るパスタレシピを紹介します。作るパスタはペペロンチーノです。
ペペロンチーノの材料
- 水220cc
- 麺100g
- ニンニク一欠片 チューブでも可
- 鷹の爪 1本
- 塩 適量
- オリーブオイル 適量 (多めがいいです)
登山で楽しむペペロンチーノの作り方
1、ニンニクは皮を剥いて輪切りにします。鷹の爪も同様に輪切りにして中のタネは除いてください。
2、メスティンにオリーブオイルとニンニクと鷹の爪を入れ火にかけます。弱火でじっくりと炒めてください。この時にニンニクが焦げないようにしましょう。料理全体の出来に影響します。ニンニクの香りが出始めてニンニクが茶色く色ついたら、炒めたニンニクと鷹の爪は別の容器によけておきます。
3、空になったメスティンに水・茹で塩・パスタを入れて茹でていきます。初めは強火で沸騰させてください。沸騰した後は弱火にしてアルデンテになるまで待ちます。途中で蓋を開けて麺がくっつかないように様子を見ましょう。合言葉は水分ちょっと残しです。
4、麺が茹で上がったら、よけておいたニンニクと鷹の爪と少量の塩を入れて一気に混ぜます。麺が乳化して、味がなじんだらペペロンチーノの出来上がりです。乾燥パセリをかれば見た目も美しくなります。
ペペロンチーノを作る際のポイント
今回のレシピのポイントはオリーブオイルで炒めたニンニクと鷹の爪を一旦よけて後で混ぜる事と、茹でる際は蓋をすることです。ニンニクと鷹の爪を一緒に茹でる方法もありますが、圧倒的に香りが違います。
蓋をすることは少ない水で茹でるためです。蓋をして密閉することで水が容器内で対流し少量の水でパスタを茹でることを可能にしています。
本日紹介したレシピ以外にもたくさんのレシピがあります、皆様も最適なレシピを探して、最高の山ごはんライフをお楽しみください。