ファーストエイド

ファーストエイドと一言でいってもどのような山行に行くのか、どのようなアクティビティをするのかで持ち歩くものを選びます。ファーストエイドを大きな分類で分けると、第1に日常生活から使っている使用頻度の高いファーストエイド。第2に最優先の手当て、止血が必要な大きな怪我に持ち歩いておきたいファーストエイド。第3に何かと安心できる常備薬。最後に移動や行動中に使えるファーストエイドと4つに分けられるかと思います。

今回は第2の『最優先の手当て、止血が必要な大きな怪我に持ち歩いておきたいファーストエイド』を説明したいと思います。前回紹介した『日常生活から使っている使用頻度の高いファーストエイド』と一緒にこのカテゴリの7品目をチェックしてみてください。

最優先の手当て、止血が必要な大きな怪我に持ち歩いておきたいファーストエイドの7品目は以下になります。

1.プラスモイストヘモスタパッド&ハイドロコロイド包帯
2.手ぬぐい
3.レスキューシート
4.サージカルテープ
5.除菌ウェットティッシュ
6.マジックタイ
7.ジップロック

てぬぐい

止血を優先して行うことが大事

怪我をしていて、手当てが自分で出来る時は止血を優先して手当するようにしています。その前にまず自身の安全確保、崩落等の危険個所からの移動を行います。それから自分にどのような怪我があるかの状態を確認します。

人の血液は体重の8%程度で、体重70キロであれば5~6リットルの血液があり、20%程度の1.12リットルが出血してしまうと、ショック症状等により危険な状態になり、行動できなくなると言われているんですね。

例えば自分の娘(年長さんの子供)であれば、体重17㎏で1.36リットルの血液があり、20%というと0.27リットル、250CCの缶コーヒー程度の出血で危険な状態になるので、早めの対応が必要です。「えっ!たったそれだけの血液で!」と思う人も多いかと思います(僕は思った)。だからどばっと出るような怪我に遭遇したら瞬時に命の危険性を感じなくちゃいけません。

 

バンド

圧迫止血の方法

手当の準備をしている間の止血などは、上腕中央(力コブの下側)やそけい部(太もも付根の内側)の止血点などを知っていると良いと思います。また手ぬぐいやマジックタイは、巻きつける事で圧迫出来ますが、直接圧迫止血法で止血が困難な時に行うようにしたほうが懸命かなと感じてます。この止血法は、正しく行わないと血管をつぶしたり、神経を切断したり、末梢神経を壊死させたりする危険があるよと以前外科の先生の教わったことがあります。だから安易に行わないほうが懸命だなと感じてます。

ジップロックに水をいれる

ジップロックに水をいれる

まずは傷口の汚れを落とします。水筒などに水があれば、ジップロックに水を入れて隅をハサミで切れば傷口を洗えます。ちょっと穴をあけるくらいであれば、勢いよく水がでるのでこびり付いた土汚れも落としやすいですね。もし水がなければ除菌ウエットティッシュで汚れを落とします。

 

プラスモイストヘモスタパッド

プラスモイストヘモスタパッド

汚れを落としたら止血の為にプラスモイストヘモスタパッドを使います。これは1枚のシートになっているので傷の大きさにちょうどいいようにハサミで切って使います。不織布が吸収パッドになっているので血液の吸収をしてくれるんで、これ1枚で圧迫止血もできるんです。

 

サージカルテープ

適度な湿潤状態を保ってくれるとともに、防漏シートが付いているからフィルムドレッシング材で密閉する必要がないので、ヘモスタパッドとサージカルテープもしくば包帯やネットで簡単に固定できるんです。

怪我した場所に包帯が巻けるようであればヘモスタパッドで傷を覆った上から手ぬぐいを巻くし、それができなければ、ハイドロコロイド包帯を上から貼ります。この包帯はシワになりにくく、剥がすときも痛くない。且つ薄いから嵩張りにくく、傷の大きさに切って使えるという便利なものなんです。

切るときは角を丸くすると剥がれにくいです。それと切り込みを入れることで湾曲部にフィットしやすくなります。肘や膝に大きな傷をおった際はヘモスタパッドで圧迫止血しつつハイドロコロイド包帯を上から貼ってという使い方です。ちょっと脱線しますが、角を丸く切るって色々と応用できて、ダクトテープを貼るときも角を斜めに切っておくと剥がれずらいので面倒でなければ状況に応じて対処してます。

 

身体を冷やさない心がけ

こんな風に怪我をしてしまうと、動かずにじっとしていなくてはいけなくなります。そうすると場所にもよりますが山の上では身体の冷えに気をつけなくちゃいけません。そんな場合はレスキューシートで多少の保温が出来ます。春や夏場の日帰り登山だと保温着を持ち歩いていないことも多くあると思うんです。そんな時にもレスキューシートが1枚あるだけでも、大きな違いが生まれると思うんです。

今回は大きな怪我を想定しているので、全体として大げさな事を書いていると思いますが、登山中には起こりえる事態だと思うんです。どこでもこれらのファーストエイドを持ち歩くかと言われればそうではないんですが、1つこういう事が起きえることが想定できるだけでも装備選びにも力が入って良い事だと感じています。