モンベルのウィンドシェルは、最も軽量なモデルがEXライトウィンドジャケットの平均重量45g。次に軽量なのがU.L.ストレッチウインド ジャケットで平均重量108gです。
上記の軽量モデルに属するウィンドシェル以外にも、耐久性に優れたウィンドシェルもありますが、今回はこの2種類の軽量ウィンドシェルの比較をしていきたいと思います。
今回の比較では
- 商品スペックでの比較と、スペック上では確認できない細かな点の比較をします。
- その後、これらのスペックの違いを見て、どのようなシーンで使うのが良いか紹介します。
軽量なモンベルのウィンドシェルの購入に迷っている方や、ウィンドシェルの選び方を学びたい方に何か参考になる情報をお届けできればと思います。最後までお付き合いいただけるとうれしいです。
商品のスペック・細かなディテールで比較
下の表は代表的なモンベルのウィンドブレーカー3種類を比較したものです。すべてジャケットタイプで比較しています。
※横スクロールで表がスクロールできます。特徴 | 軽量コンパクト | ストレッチ | 耐久性&透湿性 |
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モデル名 | EXライトウインド ジャケット | U.L.ストレッチウインド ジャケット | ウインドブラスト ジャケット |
平均重量 | 45g | 108g | 155g |
価格(税込) | ¥8,580 | ¥8,470 | ¥6,600 |
シェル素材 | 7デニール・バリスティック エアライト®ナイロン・リップストップ | 15デニール・バリスティック エアライト®ナイロン・リップストップ | 40デニール・ナイロン・タフタ |
重量の比較
最も軽量なEXライトウィンドジャケットが45gで、ストレッチするU.L.ストレッチウインド ジャケットが108g、その差は63gです。
U.L.ストレッチウインド ジャケットはEXライトウィンドジャケット2個分の重量があると言うことになります。
シェル素材の比較
最も軽量なEXライトウィンドジャケットが7デニールのバリスティックエアライトを使用しているのに対し、U.L.ストレッチウインド ジャケットは12デニールのバリスティックエアライトです。
U.L.ストレッチウインド ジャケットはこの12デニールのバリスティックエアライトにクリンプ(縮れ)を加えて、さらにバイアスストレッチとの併用で高いストレッチ性を実現しています。
ポケットの比較
ポケットはどちらにもパッカブルする用のポケットが、EXライトウィンドジャケットは右裾、U.L.ストレッチウインド ジャケットが左裾の内側に備えられています。
それぞれポケットの大きさが異なり、素人採寸で、EXライトウィンドジャケットはおおよそ横9×縦11cmU.L.ストレッチウインド ジャケットのポケットサイズはおおよそ横14×縦17cmです。
小さな登山用財布であれば収納できるサイズです。
U.L.ストレッチウインド ジャケットには、このほかにジッパー付きハンドウォーマーポケットが付いています。
裾と袖部分の比較
裾は、EXライトウィンドジャケットがドローコードも伸縮性素材も何も入っていないミニマムな作りなのに対して、U.L.ストレッチウインド ジャケットはドローコードの先端がハンドウォーマーポケットの中に備わっており、この先端を引っ張るだけで裾のフィット感を高めることができるドローコードが備わっています。
ドローコードは全周に施されていて、フィット感が高いデザインです。
袖口はどちらもゴムバンドが備わっていて、肌に当たる部分にやわらかな素材が使用されているので、腕あたりがソフトで気持ちいいです。U.L.ストレッチウインド ジャケットのほうが約4㎝袖周りが長く作られています。
ミドルレイヤーを着用してウィンドブレーカーを羽織るときに、U.L.ストレッチウインド ジャケットは袖口が広いので引っ掛かりづらいです。
襟部分の比較
襟の部分を比較するとどちらも若干高さが異なります。その差は1cmでEXライトウィンドジャケットが4.1cm、U.L.ストレッチウインド ジャケットは5.1cmです。
U.L.ストレッチウインド ジャケットのみ、襟の内側素材は肌触りの良く、汗で濡れても気持ち悪くなりづらく作られています。
フロントジッパーの比較
フロントジッパーはどちらも軽量で細いタイプのものを使用しています。大きな違いはありませんが、ジッパータブのサイズが異なります。
シルエットの比較
シルエットはどちらも風のバタつきを抑えたタイトなシルエットを採用しています。
背中の裾はしゃがんだ時にめくれ上がらないよう少し長めに作られています。
EXライトウィンドジャケットのみ背中の裾周辺に反射板が備えられおり、ナイトランニングなどの使用に適したウィンドシェルに仕上がっています。
どのようなシーンで使うのに適しているか
このように比較してみると、様々な点で違いがあることがわかります。
軽量で持ち運びに優れたEXライトウィンドジャケットは、トレイルランニングやファストハイクなど、汗をかきやすいハードなアクティビティにおすすめです。
ストレッチをして動きやすく、耐候性に優れたU.L.ストレッチウインド ジャケットは、勾配があり鎖場やはしごなどがあるような登山道で動きやすいです。稜線に出て風に叩かれることが想定できるような登山におすすめです。2023年に12デニールから15デニールに変更され、平均重量は91gから108gになり、防風性に優れたウィンドシェルに生まれ変わりました。