冬の低山ハイクや残雪期の雪渓歩きに活躍する軽アイゼン。制動力のある6本爪のものから、持ち運びのしやすいチェーンスパイクなど、軽アイゼンはいくつか種類があります。ここでは、おすすめの軽アイゼンを5つに絞ってご紹介します。
登山用軽アイゼンの選び方
軽アイゼンにはいくつか種類があり、用途によって選択肢が変わります。以下では、登山で使用する軽アイゼンの選び方を解説します。
▼アイゼン・軽アイゼンのおおまかな分類や特徴はこちらから
使用シーンを考える
どんな山、場所で軽アイゼンを使用するかを考えるのが大切です。
たとえば、冬季の低山ハイクで傾斜のある場所があるなら、6本爪の軽アイゼンなどの制動力のあるアイゼンが必要になります。一方、平坦な道で雪が浅い場所であれば、持ち運びがしやすいチェーンスパイクも候補になります。
このように、使用シーンによってアイゼンの選択肢が変わるので、どのような場所で使うかを具体的に想定してみましょう。
重視するポイントを絞る
使用シーンを考えたら、次はどの性能を重視するのかポイントを絞りましょう。
傾斜のある場所であれば制動力が必要になるので、軽アイゼンのなかでも制動力が高い6本爪のものが好ましい。しかし、軽さを重視するなら4本爪の軽アイゼンも候補になります。また、雪渓歩きで何度も脱着する可能性がある場所では、ラチェットタイプの軽アイゼンやチェーンスパイクが便利です。
軽アイゼンおすすめ5選
以下では、軽アイゼンのおすすめ商品を5つに厳選してご紹介します。重視するポイント別にまとめたので、用途や自分の好みに合った軽アイゼンを探してみてくださいね。
汎用性が高い【マウンテンダックス/6本爪アイゼン HG120】
6本爪で制動力が高く、持ち運びもしやすいのが特徴。ベルトタイプの固定方式で、登山靴に合わせやすく、汎用性に優れます。冬季の低山ハイクや残雪期の雪渓歩きなど、幅広く使いたい方にうれしい軽アイゼンです。
高い制動力を誇る【モンベル/スノースパイク10】
高い制動力を誇る10本爪の軽アイゼン。8本爪のアイゼンに前爪2本を備えた仕様で、雪面で優れた蹴り出し効果を発揮します。中級山域までの冬山トレッキングで活躍します。本格的なアイゼンまではいかなくとも、制動力が高い軽アイゼンがほしい方にピッタリな商品です。
※前爪は、蹴り出し用であり氷壁用・登はん用ではありません。傾斜の強い斜面のある山域では使用できません。
モンベル | オンラインショップ | スノースパイク 10 (montbell.jp)
装着が手軽な【モンベル/スノースパイク6 クイックフィット】
ラチェットタイプで手軽に装着できる、6本爪の軽アイゼンです。さらに、裏面には雪が団子状に付着しにくいプレートがついているのもうれしいポイント。残雪期の雪渓歩きなど、何度も脱着するシーンで重宝します。
コンパクトにまとまる【エバニュー/4本爪アイゼン EBY012】
登山靴からローカットシューズまで幅広く装着が出来る4本爪のアイゼン。土踏まずの場所にしか爪がないので、平坦な道での使用に限られます。残雪期の雪渓歩きで、少しでもコンパクトに持ち運びしたい方に魅力的な軽アイゼンです。
お守り用のチェーンスパイク【スノーライン/チェーンセンプロ】
持ち運びがしやすく、装着がしやすいチェーンスパイク。靴全体に短い爪がならび、凍った雪面もがっちり掴んでくれます。しかし、雪深い場所や傾斜のある場所ではチェーンスパイクは不向きです。そのため、平坦な雪渓歩きで、お守りとして持ち歩きたい方に向いています。
軽アイゼンを使用する際の注意ポイント
軽アイゼンの特徴を理解していなかったり、誤った使い方をしたりしてしまうと、思わぬトラブルにつながる恐れがあります。
以下では、軽アイゼンを使用する際の注意点について解説します。
軽アイゼンの制動力を過信しない
軽アイゼンは10~12本爪のアイゼンと比べて制動力が低く、傾斜が比較的緩やかな場所での使用に限られます。たとえば、傾斜のきつい場所やトラバース(斜面を横切る)がある場所では滑り止めが効かず、滑落してしまう危険性があります。そのため、使用シーンに応じたアイゼンを使用して登山するようにしましょう。
フィッティングの仕方は事前に確認をしよう
アイゼンのフィッティングの仕方を事前に確認することで、現地で手こずることなく装着できるでしょう。また、うまく装着できずに途中でアイゼンが外れてしまうようなケースを防げます。
アイゼンによっては、登山靴に合わせて調整が必要な場合もあるので、事前にフィッティングを確認することは大切です。
今回は、軽アイゼンの選び方やおすすめの軽アイゼンについてご紹介しました。ベルトタイプの6本爪軽アイゼンは汎用性が高く、最初に選ぶものとしておすすめです。しかし、装着のしやすさを重視するならラチェットタイプの軽アイゼンも候補になります。また、持ち運び重視であればチェーンスパイクもよいでしょう。ご自身の用途や好みに合わせて、最適な軽アイゼンを探してみてくださいね。