冬の登山は【どうやって温かい食べ物を食べるか】が課題。
雪が殆ど積もらない低山の里山でも、冬場だと最初は熱々のカップ麺も食べ終わりには麺もスープも冷めてしまいます。
その対策として写真映えなどを気にしなければ【コジ―】という保温カバーを使う方法があります。アルファ米などがパッケージのままピッタリ入るように作られているものが多いです。
ジップロックにカップのカレーメシの中身を移して作る方法をよく見かけます。
他にも好みのフリーズドライの食材をジップロックに入れてお湯を注げば、調理したり食器を拭く手間も要らないし、何よりも食べ物を最後まで温かく食べる事が出来ます。
という事で、実際今年一番の寒波が到来した12月のある日、自前のフードコジ―と友人のフードコジ―も借りてどの位ホカホカで快適に食べることができるのか実験をしてみました。
今回は代表的な3種類のコジーを使用した時の温度や、コジ―の使い心地もレポートし比較検証してみます。
使用した3種類のコジ―
山旅スタンドコジ―
- 3850円(税込・送料無料)
- サイズw12.5~18.5cm h12.5cm マチ6cm
- 重さ26g
- 外側 タイベック
- 内側 アストロフォイル
- ジップロックフリーザーバッグ Sサイズ用
- マジックテープでとまるフタ付き
マチ部分が平らで空間があるので中身の有無にかかわらずしっかりと自立します。
厚みがあるので折り畳みにくいですがマチ部分は半分に折ろうと思えば折れます。でもその形を生かして、凍らせた食材などを保冷して持ち運ぶのに便利、晩秋の登山で冷凍ブロッコリーを入れて歩きましたが山頂でまだ凍っていました。
WANDERLUST EQUIPMENTワンダーラストエクイップメントスタンドコジ―
- 3900円(税込・YAMAPプレミアムユーザーは送料無料)
- サイズw15.5cm h13cm マチ6cm
- 重さ25g
- 外側 X-PAC
- 内側 アストロフォイル
- ジップロックフリーザーバッグMサイズ用
- フタ無し、口がマジックテープでとまる。指を掛けるループあり。
中に物を入れても入れなくてもしっかりと自立します。
マチ部分は畳めてコンパクトになります。タイトな作りの上、フタが無いのでアルファ米のパッケージやジップロックがはみ出し気味になので上手に空気を抜いてセットする必要があります。でもそのフタが無いおかげで、食べる時にジップロックを外に折り返して食べることが出来ます。高さに余裕のあるMサイズの物を使うといいです。
指を掛けるループは窮屈で指1本をちょっとひっかけるくらいしかできません。でもこれだけでも安心感はあります。
BIG SKY SINGL SERVING SIZEビッグスカイ保冷バッグ
(借り物の為値段不明。大きいサイズの物もある)
- サイズw20cm h19.5cm マチ10.5cm
- 重さ25g
- 表生地 アルミニウムフィルム使用
- 中綿 プレミアムプリマロフト断熱材
- マジックテープでとまるフタつき、ゴム付属で薄くまとめられる。(20x6x2cm)
他の2つに比べて1.5倍ぐらい大きいです。とても薄くやわらかい素材なので食材を入れただけでは自立しにくくお湯を注ぐ時に注意が必要です。
とても薄く折りたたむことができる点はポイントが高いです。保冷バッグとして使うと他の2つよりも多くの食材を入れて持ち運べそうです。
3種類のコジーの比較
- ジップロックMサイズ
- チキンラーメン
ジップロックフリーザーバッグのMとSサイズの違いは高さだけです。
Mサイズ:
縦:18.9cm 横:17.7cm
Sサイズ:
縦:12.7cm 横:17.7cm
ジップロックを折り返して使いたかったのでMサイズを使いました。
比較手順
①ジップロックにチキンラーメンを移します。
②コジ―にセットして熱湯を分量(400㏄)注ぎます。(みるみる温度が下がり実際は90度くらいのお湯を注ぐことになりました)
③空気を抜いてシールしてコジ―の中に収まるようにしてフタを閉め3分待ちます。比較のため、カップ麺タイプも作りました。
●実験結果 気温2.6度 屋外屋根なし雪がちらつく天気
食べ始め | 途中経過 | 食べ終わりの頃 | |
カップ麺 | 77.8度 | 58.4度 | 38.6度 |
山旅コジ― | 77.6度 | 70.3度 | 61.5度 |
ワンダーラストエクイップメント | 77.0度 | 63.5度 | 57.6度 |
BIG SKY | 78.2度 | 68.5度 | 62.5度 |
結果は一目瞭然!食べ始めは殆ど差が無いものの、カップ麺の容器のままだと食べ終わる頃にはここまで温度が下がるとは思ってもみませんでした。
他の3点は誤差の範囲で同じような結果、どれも最後までホカホカでした。真冬のカップ麺はコジ―に移して食べる方が絶対に良いです!
それぞれのコジ―を使用した感想
山旅スタンドコジ―
ジップロックMサイズだとフタと干渉して外側にうまく折り返せないことがわかりました。
あとでSサイズを使ってみるとしっくりきました。自立の安定感は抜群、食べる時はフタを完全に後ろに折り両サイドをつぶし気味に持つと食べやすかったです。(写真はSサイズ使用時)
WANDERLUST EQUIPMENTワンダーラストエクイップメントスタンドコジ―
やはりジップロックがはみ出すので押し込むのが大変、完全には入り切らなかったけど温度的には問題なかったです。
こちらも自立の安定感は抜群、ジップロックをピッタリ外に折り返して食べることが出来たので最後の最後まで食べやすかったです。
BIG SKY SINGL SERVING SIZEビッグスカイ保冷バッグ
柔らかく大きくあそびがありすぎるので他の2つの物より食べにくかったです。
コジ―そのものを外に折り返すと食べやすくなりました。少し大きいという形を生かしてタテ長タイプのカップ麺を容器ごと保温しながら食べるというあら技が出来そうです。
コジーとお気に入りの組み合わせ
テン泊・小屋泊縦走のお供で気に入っているのがアルファ米ご飯とフリーズドライのカレーの組み合わせです。
アマノフーズの野菜と鶏肉のカレーはスパイシーでちょっと大人の味、野菜もゴロゴロ入っていて山行中の野菜不足も解消できて、何よりも美味しいので買い置きしています。
ジップロックは山旅コジ―適応サイズのSサイズを使用して作ります。
コジ―にセットしました。アルファ米(安心米)の必要水量は170ml、カレーの必要水量は150ml、単純に合計すると320ml必要ですが絡みを良くするために若干少なめの300ml注ぎました。お湯を注いだ直後にしっかり混ぜておくのが美味しくなるコツです。
フタをして待つこと10分、ツヤツヤの即席カレーの出来上がりです。
やはりフタを後ろに折り返す方が食べやすかったです。そして最後の最後までホカホカでした。ゴミもジップロック1枚だけで済むので楽ちんです。
この様にコジ―のすばらしさを知ってからはもう手放せません。
デザインや色など自分の好みに合ったもの、手に入れやすいものを入手して快適な食事タイムを楽しめたらいいです。保温だけでなく保冷として使うのももちろん、小物を入れたり使い方は無限大、色々活躍できそうです。