日和田山(ひわださん)は埼玉県日高市のシンボルと言われている山です。
標高が305mと低い山なのですが、関東平野の端に構えるため山頂からの見晴らしは低山とは思えないほどの素晴らしい景色です。麓には曼殊沙華で有名な巾着田があり、名前の由来は山から見下ろしたときに高麗川の流れる地形が巾着に見えるからと言われています。それでは是非、日和田山山頂に登り自然が造った巾着を眺めてみませんか?
▲日和田山金毘羅神社より眺める巾着田
日和田山が初心者向けの理由
山名 | 日和田山(ひわださん|ひわだやま) |
場所 | 埼玉県 |
標高 | 305m |
天気・アクセス | 日和田山の詳細情報 |
埼玉県南西部にある奥武蔵の山の一つです。奥武蔵自然歩道としてハイキングコースであり初心者向けですが、登山道である男坂を登れば岩場もあり登りごたえは十分あります。
岩場は大きな危険を伴うような傾斜ではなく、ハイキングコースなので家族連れも多く登っている山なので、初心者の岩場チャレンジにも最適です。片方の女坂は緩やかな登山道なので、技術に合わせて選ぶことも出来ます。
もう少し頑張って日和田山山頂まで登った後には奥にある高指山、物見山、北向地蔵を目指すのも楽しい山歩き時間を過ごせるのでお勧めです。
日和田山の難易度別 登山コース
日和田山の登山には実に様々なコースがあり、初心者から上級者、ハイキングからトレイルランイングを楽しむ様々な人たちに人気のある山です。
日和田山周回コース:難易度は紹介するコースでは最も低い
登山口からのピストンで登る事でも山頂からの景色が楽しめるのですが、そうすると登りの累積標高は200m弱であり、時間も1時間30分程の程よいハイキングになります。
日和田山~北向地蔵周回コース:難易度は紹介するコースでは中
もう少し頑張って日和田山山頂まで登った後には奥にある高指山、物見山、北向地蔵を目指すのも楽しい山歩き時間を過ごせるのでお勧めです。北向地蔵からは周回して物見山に戻り、来た道を下るのも良いです。
日和田山~物見山縦走コース:難易度は紹介するコースでは中
北向地蔵から、武蔵横手駅に下山する事も出来ます。体力に合わせていろいろなコースが楽しめるのも日和田山の魅力の一つです。
登山口から男坂(女坂)~金毘羅神社
日和田山登山口より登り始めてすぐにトイレと自動販売機があります。先に進むと山に祀られている金毘羅神社の一の鳥居があります。
一の鳥居を過ぎた先には男坂と女坂の分岐があります。体力や技術に自信のない方は要所に手すりもある女坂をお勧めしますが、比較的傾斜がある岩場の男坂は、初心者が挑戦するにはちょうど良い岩場です。登ってみようと思われる方は、基本の三点支持を守りながら安全第一で挑戦されるのも良いかと思います。
岩場を登り切った先に二の鳥居と金毘羅神社が見えてきます。振り返ると巾着田を見下ろす景色が広がっています。お天気が良ければ富士山も見えます。
日和田山山頂
金毘羅神社より奥に進み10分ほどで日和田山山頂に到着します。山頂の碑の近くに石塔があります。享保十年と彫られているので今から約300年前のものになります。
▲日和田山山頂の碑と石塔
山頂からは東側に武蔵野台地の素晴らしい景色が広がっています。
▲日和田山山頂からの景色
高指山、物見山
日和田山山頂よりさらに奥に進みます。登山道は山道を進んでいきます。途中、林道に出て設備施設のような建物を向かって左方向から回り込んだ先に高指山の山頂の木柱があります。山頂からの展望は無いです。
林道をさらに進むと途中に東屋とトイレと売店、自動販売機があります。その先の小さなお社を通りすぎ小高いピークを登った先で物見山に到着します。
▲東屋と向こうにトイレ
▲お社前に祀れていた大黒様と恵比須様
残念ながら物見山からも展望はありませんが、付近が開けておりベンチも整備されているので、ここで山ご飯を楽しまれている方が多くいます。
▲物見山山頂の碑
北向地蔵尊
物見山よりさらに40分程度進んだ先に北向地蔵が祀られています。
江戸時代にさかのぼり、1783年(約240年前)に起きた浅間山の大噴火です。この浅間山の噴火で天明の大飢饉となり、その後何年間も飢饉や疫病をもたらしまた。村人たちは噴火の3年後である天明6年に栃木市にある岩船地蔵尊より分身を譲り受け、岩船不動尊と向かい合うように北向きに建て村の守護神として祀ったのが北向き地藏です。
基礎の正面には、右 白子ヨリ 子ノ権現道、左 横手ヨリ大山道と道案内が書かれているとあり、この場所はかつての交通の要所で、信仰の道を旅する人々にとって大切な道標でもあったお地蔵さまであることが解ります。
休憩と山ご飯
このコースはベンチが随所に設置されているので、休憩をしながら楽しむことが出来ます。
絶景を楽しみながらの山ご飯ならば、日和田山山頂がお勧めですが、人気の山なので混んでいる事が多いです。
先に進んだ物見山の山頂からは展望はないのですが開けており、ベンチも設置されているのでこちらで山ご飯を楽しまれている方が多く、私もここで山ご飯をしました。登山口からの距離を考えてもお腹が空いてきそうな距離でもあります。
▲山ご飯は煮込みうどん
交通手段
日和田山は大変交通の便が良く、人気がある理由の1つです。
電車の場合
登山口最寄りの駅は西武鉄道の高麗駅になります。徒歩15分ほどの距離です。池袋駅から約1時間、西武新宿駅からは1時間20分程であり大変便利です。
車の場合
登山口近くに有料の駐車場が何か所かありますし、駅近くにもあります。
▲登山口にある駐車場 無人販売がありました
高速道路は圏央道狭山日高ICが最寄りで約9㎞/15分、少し遠くなりますが圏央鶴ヶ島ICからは約11㎞/25分です。いずれにしろ、曜日や時間帯により渋滞することがあるのですが、関越自動車道を使う場合だと圏央鶴ヶ島ICが良いかと個人的には思っています。
下山後のお楽しみ
野菜の直売所
日和田山登山口に入る手前のカワセミ街道沿いに野菜の販売所が数か所あります。個人がされているのでいつでも買えるという訳ではなく野菜の種類も限られますが、新鮮野菜がお得価格で購入できます。確実に購入できるか解りませんがかなりお勧めです。
JAいるまのアグレッシュ日高中央
野菜や果物他いろいろたくさんの品ぞろえのお店です。パンやお饅頭も購入できますし、味も美味しいです。閉店時間が比較的早いのと、早めの時間の方が品ぞろえは良いです。
こちらも曜日と時間によってですが、お店の前の県道15川越日高線が渋滞することがあります。
宮沢湖温泉 喜楽里別邸
登山後に汗を流しに行くのであれば、少し距離がありますが、人造湖である宮沢湖畔にある日帰り温泉施設です。宮沢湖を眺める絶景露天風呂がお勧めです。
▲比較的広いきれいな日帰り温泉です。(別日に撮影)