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【詳細レビュー】登山で人気のSOTOウインドマスター-使い方と特徴

【詳細レビュー】登山で人気のSOTOウインドマスター-使い方と特徴

寒い場所でも安定した火力で安心感の高いストーブとして知られるSOTOのウインドマスターをどこよりも詳しく紹介します。

SOTOのウインドマスターは登山中に使用するストーブ(バーナー)として大変人気があります。その理由は登山における食事をするシーンで起こりえる気候に対して強いストーブだからです。以下は主な理由です。

  • 気温が低くても火力が落ちにくい
  • 風に対して炎が流れにくい
  • ストーブと五徳セットで非常に軽い
  • レギュレーター構造によりガス量の微調整が可能

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

商品概要寒さに強いマイクロレギュレーター搭載で、優れた耐風性を備えたストーブ
価格(税込)¥8,800
平均重量・60g(ゴトクを外した状態)
・67g(バーナー+3本ゴトク) 7g(3本ゴトクのみ)
サイズ・幅90×奥行117×高さ100mm(使用時)
・幅47×奥行51×高さ88mm(収納時)

気温が低くても火力が落ちにくい

通常のストーブは外気温が低いとガスボンベ内の液化ガスが気化しにくくなりバーナーヘッドへのガスの供給量が減り火力が低下してしまいます。

また継続して火をつけていると、気化熱によってガスボンベが冷え、これが原因でさらにバーナーヘッドへのガスの供給量が減る傾向にあります。

このような事態にならないように、SOTOのマイクロレギュレーターは外気温の低下や、連続使用によるガスボンベ内の圧力変化に対して、弁を開閉する機構なので、常に安定したガス量をバーナーヘッドへ供給することができます。

このことが理由で気温が低くても、また連続使用していても火力が落ちにくいのがSOTOのウインドマスターです。

風に対して炎が流れにくい

製品名(ウィンドマスター)にもあるように風に対して強い燃焼構造を持ったデザインです。バーナーヘッドはすり鉢状で、縁の側面が高くなっているため、横からの風の影響を防ぎます。

またクッカーの底とバーナーヘッドの距離が狭いため、通常であれば酸素が行き渡りづらく不完全燃焼を起こしやすいのですが、すり鉢状で窪んでいること、またバーナーヘッド中心の窪んだスペースに空気を取り込むことができるため、しっかりと燃焼し、風の影響を受けにくくなっています。

ストーブと五徳セットで非常に軽い

ウィンドマスターを購入すると非常にミニマムで軽量な3本ゴトクがついてきます。ストーブと五徳セットでわずか67gです。内訳はストーブが60gでゴトクが7gです。

大きなクッカーをこのミニマムなゴトクに置くと不安定で不安を感じる場合は、オプションのフォーフレックスと呼ばれる4本ゴトクを使用することで安定した調理が可能になります。

フォーフレックスは27g、3本五徳が7g。よって20gの差があります。

3本ゴトクとストーブのセットで、サイズはW90×D117×H100mmと手のひらサイズで、クッカーの中に無理なく収納することができます。

レギュレーター構造によりガス量の微調整が可能

レギュレーター構造によりガス量の調整が従来の製品と比較すると広い範囲で行うことができます。これによってとろ火調理や、火力の調整が必要な調理が楽に行えます。

器具栓つまみを全開にした状態が最大火力ですが、「あそび」がなく最大火力の位置がわかりやすい特徴があります。

SOTOのウインドマスター使用時の燃焼時間

SOTOのウインドマスターとセットで使用するのに適しているとされているのが、パワーガス105、250、500トリプルミックスで、いづれもOD缶です。これらのストーブは液化ブタン・液化イソブタン・液化プロパンが配合されており、アウトドアシーンでも安定した火力を供給します。

パワーガス250は長期縦走登山や、パーティーで山の料理を楽しむ時に便利なサイズです。このサイズのガス缶を使用した場合の燃焼時間が約1.5時間です。

日帰り登山などの使用に適したパワーガス105での使用時間が約45分です。

SOTOのウインドマスターの使い方と注意点

SOTOのウインドマスターを使う上でいくつかの注意点があるので覚えておきましょう。また使い方はシンプルですが最初は少し戸惑うこともあるので以下の使い方を確認してください。

ガス缶の過熱に注意

ガス缶が過熱するとボンベが爆発する原因になります。例えば炭の火起こしなどで、網を乗せてガスで炭に火をつけたり、夏の砂浜など直射日光によってガス缶が熱くなるような場所での使用、ガスストーブを2台並べて大きな鉄板などで使用することなどは絶対に避けましょう。

ゴトクの装着方法

SOTOのウインドマスターのゴトクは簡単に取り外すことができるため、コンパクトにして持ち歩くことができるようにデザインされています。ゴトクの着脱方法は非常にシンプルで、バーナーの側面にスライドするように装着させます。

開いた2本のゴトクをバーナー部に差し込みスライドさせます。

3本のゴトクが固定されるまでスライドさせます。

3本のゴトクがそれぞれ120°の角度で均等に開いていることを確認して装着完了です。

3本ゴトクはバネになっていてそのままだと開いた状態なので、取り外した後に開き止めに装着させることでコンパクトにすることができます。

ガス缶への取り付け方法

ガス缶に取り付ける時にバーナーの器具栓が開いた状態で取り付けると、ガスが噴出してしまい危険です。必ず器具栓のつまみをマイナス方向(右)に回らなくなるまで回して、完全に閉じていることを確認してから取り付けるようにします。

ガス缶についている容器のキャップを外して、容器先端部をウィンドマスターの容器取り付け部に正しくセットして時計の反対回りに自然に止まるよりややきつめに締めるようにしましょう。あまり強く締めすぎると、取り外す時に大変です。

点火方法

ガス缶にバーナーを取り付けたら、器具栓のつまみをプラス方向(左)に回します。少し回しただけではガスが出ないので、約1~1.5回回転するとガスが出始めます。その後点火スイッチ(赤いボタン)をカチッと音がするまで押して点火を確認します。ガスが出ている時には「シュー」と音がして、点火すると「ボッ」と音がします。暗い時には火の色を確認することができますが、明るい場所では火の色が分かりづらいので、音や熱で確認します。

ガスの勢いが強すぎたり、気温、風、湿度などで点火がうまくいかない場合があります。このようなときにはマッチやイグナイター、ライターで点火する必要があるので、必ず装備に加えておきましょう。

高地では酸素が少なく気圧の影響で点火しにくくなります。3,000メートル級の山で使用する時には点火方法に工夫が必要です。以下の2点を覚えておきましょう。

  • 風の影響を受けない状態で点火
  • ガスの噴出量を少なくして点火

器具栓つまみの回転数について

マイクロレギュレーター機構を採用したウインドマスターはレギュレーター構造を採用しているため、器具栓つまみを多く回転させないとガスが出ないようになっています。

メタルタッチと呼ばれる従来のガスストーブは器具栓つまみをわずかに回すとガスが出始めます。ウィンドマスターは0.5回回してもガスは出ません。

とろ火にするときも、器具栓つまみを締めすぎてしまうと火が消えてしまうことに注意しましょう。

SOTOウインドマスターとアミカスの比較

SOTOというメーカーには登山向けのガスストーブにウィンドマスターとアミカスがあります。

アミカスはウィンドマスターの価格8,800円なのに対し、5,200円と価格が安いコストパフォーマンスに優れたストーブに位置づけられます。

※横スクロールで表がスクロールできます。
商品名アミカス
SOD-320
ウインドマスター
SOD-310
ゴトク本数4本3本
(オプションで4本交換が可能)
使用時本体サイズ
(幅×奥行×高さ)
76×100×86mm90×117×100mm
(バーナー+3本ゴトク使用時)
収納時サイズ
(幅×奥行×高さ)
40×43×75mm47×51×88mm
(本体のみ収納時)
94×10×35mm
(ゴトクのみ収納時)
ゴトク径106mm100mm
本体重量81g67g
(本体+ゴトク)
発熱量2,600kcal/h2,800kcal/h
使用時間約0.7時間
(SOD-710T 使用時)
約0.68時間
(SOD-710T 使用時)
マイクロレギュレーター無し有り
価格(税込)5,940円8,800円

大きな違いとしては

  • アミカスはマイクロレギュレーターが非搭載
  • アミカスは重さが約14g重い
  • アミカスはゴトクがバーナーに付いているため用途に応じて交換できない

アミカスは風に強く耐候性に優れたストーブであることから、エントリーモデルとして大変人気で、中級登山(森林限界を超えない八ヶ岳や、奥秩父などの山)をまずは目標にしたい初心者向けにおすすめのストーブです。

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