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関西の廃線ウォーク『福知山線廃線敷ハイキング』:武田尾温泉まで所要時間とおすすめスポット

関西の廃線ウォーク『福知山線廃線敷ハイキング』:武田尾温泉まで所要時間とおすすめスポット

せっかく計画していたのに雨で山登りは中止、なんて事は良くあります。

だけど天気のいい日はもちろん、今からやってくる梅雨の季節も嫌ではなくなってしまう【廃線トレイル】を紹介します。雨の日でも大丈夫な山歩きがあるってわかったことでちょっと楽しい気持ちになります。

福知山線廃線敷ウォーク(全長4.7㎞ 約2時間)兵庫県西宮市

今回歩いたのはかつては蒸気機関車が走っていたJR福知山線廃線敷です。(兵庫県西宮市)

新しい福知山線の開通に伴って廃線となったこちらのルートは長い間立ち入り禁止だったのですが多くの廃線マニアが侵入して危険なので、整備した上で2016年に自己責任を原則としたハイキングコースとして一般開放されることになりました。

美しい武庫川渓谷沿いに南北に続く約4.7㎞のコース上には6つのトンネルや3つの橋などの鉄道遺構が当時とほとんど変わらない姿で残っています。桜や紅葉のシーズンはもちろん、鉄道マニアに限らず年中多くの人が訪れています。

気を付けないといけないポイントもいくつかありますので、それも踏まえてコースをたどっていきます。

福知山線廃線敷ウォークのアクセス

南から北へ歩く場合

名塩側の廃線入り口へ向かいます。最寄り駅はJR福知山線「生瀬駅」または「西宮名塩駅」で廃線入口まで徒歩15分です。

北から南へ歩く場合

武田尾側の廃線入り口に向かいます。最寄り駅はJR福知山線「武田尾駅」で廃線入口まで徒歩10分です。

「歩き終わりにご褒美が2つ待っている」という点でもおススメなのは南から北へ向かうコース、私達は「生瀬駅」で下車してスタートしました。

注意点と所要時間

駐車場が少ないのでJRでの移動をお勧めします。

JR大阪駅からは約45分、JR三ノ宮駅からは約1時間

(私達は広島からだったので三ノ宮までの移動時間が車でプラス4時間かかりました)

福知山線廃線敷ウォークのレポート・所要時間

8:45 JR生瀬駅(なまぜ)スタート

駅を背にして右手に歩きます。廃線内にトイレが無いので生瀬駅または廃線入口手前に常設してある簡易トイレに寄るといいです。駅前のスーパーは9時からなのと、廃線敷は自販機もないし火気厳禁なので事前に食べ物飲み物は準備しておきましょう。

9:10 廃線敷入口(名塩側)

いよいよスタートです。レールはありませんがまくら木がそのまま残されているので元線路なのがわかります。このような平坦な道が続くので登山靴じゃなくても大丈夫です。傘をさして歩けますがまだ雨は降っていません。

名塩川橋梁

武庫川渓谷の美しい流れのすぐそばを歩きます。

鵜が羽を乾かしている姿などを眺めながら進みました。

一般開放されていても自己責任で歩くことには変わりないので、気を付けて歩きます。所どころに注意を促す立て看板がありました。

9:30 北山隧道 318m

1つ目のトンネルが現れました。6つあるトンネルのうち、2番目に長い318mです。

照明も何もなく出入口以外は真っ暗です。危険なのでヘッドライトなどが必要です。

照らされている所以外は本当に真っ暗なのでドキドキ!出るまでに4分半かかり、出口の灯りが見えてからも遠かったです。かなり冒険気分を楽しめました。

不思議なことにトンネルを抜け出ると武庫川の流れはとても穏やかになっていました。

9:50 北山第2隧道 413m

いよいよ今日の核心部!一番長くて暗いトンネルです。

ここは進んでも進んでも出口がなかなか見えなかったので、さっきのトンネルよりも更にドキドキしました。ここは6分半かかりました。

肝試しで一瞬ライトを消す、という遊びをされている親子もいましたよ。

そしてトンネルを抜けるとさっきの穏やかな姿と打って変わって、武庫川はダイナミックな流れになっていました。しばらくこの美しい流れを眺めていました。

10:10 溝滝尾隧道149m~武庫川第2橋梁~長尾山第1隧道306m

まくら木がたくさん積み重ねてあります。この先に見えるのは溝滝尾隧道で149mと短いのですが、すぐ次に現れる長尾山隧道とのあいだに掛かる【武庫川第2橋梁】が今日のメインの場所になります。

トンネルの終わりについにその姿が現れた!

わぁぁ!これが噂の鉄橋!迫力ある武庫川に掛かるこの美しい姿!

遠い昔にここに蒸気機関車が走っていただなんて。この美しい風景の中を歩きながら、ちょっとの間だけタイムスリップを楽しみました。この空間にポツンと私一人だけ。

なんて綺麗なんでしょう。

背後から聞こえてくる楽しそうな声にはっと我に返ります。

ここは人気の場所、次から次へと人が歩いてくるので急いで鉄橋を渡り切りました。

この後はすぐに4つ目のトンネルの長尾山第1隧道をくぐりました。

10:40 親水広場

今日は雨の日トレイルのはずが良いのか悪いのかまだ雨は降っていません。

降り始めていたら武田尾駅方面の残り二つのトンネルをくぐってトレイルを終えるつもりでしたが、雨はまだ大丈夫そうなので親水広場に寄り道することにしました。

案内の方向に進みます。

お昼ご飯

廃線敷は火気厳禁になっているので、事前にお湯を沸かして山専用ボトルに入れて持ってきていました。

メニューは簡単にチキンラーメンで、山旅コジ―にセットして乾燥ほうれん草と常温保存可能なパウチのチキンを加えました。ボトルのお湯は入れてから3時間以上経っていましたがまだ熱々でした。

必要な物(1人分)

山旅コジー、ジップロックS、山専用ボトル750(湯は375㏄使用)、チキンラーメン1袋、乾燥ほうれん草大さじ1、チキンささみ1/2パック

親水広場は広い河原になっているのでたくさんの人がお昼休憩に下りてこられました。

ここに来るまでのトンネルの出入り口にあったベンチや(全部のトンネルではないけど)、親水広場の河原に下りる前のベンチで(木の葉が屋根代わりになる)、もし雨が降っていたらそういう場所で食事ができます。

山旅 スタンドコジー【登山用コジーバッグ/ジップロック飯用保温ケース/アストロフォイル】 | 山旅

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ジップロックのフリーザーバッグSサイズ、尾西のアルファ米、モンベルのリゾッタシリーズを保温携帯することが可能なコジーバッグです。アウトドア用食品、非常食、災害対策食料を、保温効率によって素早く作ることができ、最後まで温かいまま食べることができます。本体、蓋の内側に使用されているアストロフォイルは・熱反射率97%・アルミ純度99%・熱の侵入36~47%カットと高いスペックで保温力があります。アストロフォイルは宇宙服やロケットが受ける電磁波の研究を経て「アルミと空気層」を使った遮熱理論が確立された素材です。【特徴】・スタンドコジーに入れることでジップロックSにお湯を入れても持つことが可能・保温力を高めるためバッグ内に空洞が一切ない・アルファ米などをジップロックSに移し替え軽量化が可能&ゴミを減らすことも可能・裏側のバンドに手を通すことで持ちやすさが向上・ザックのウエストベルト固定が可能・ストラップを取り付けて行動食を容易に食すことが可能▼山旅ストラップhttps://store.yamatabi.shop/items/81198465【スペック】素材(内側):アストロフォイル素材(外側):X-Pac® VX07重量:約44gサイズ(底):約5.5×13cmサイズ(高さ):約13.3cm

11:15 桜の園の分岐

親水広場から本線に戻るとこの記念碑のある桜の園の分岐に出てきました。

このまま武田尾駅方面なら向かって左へ進みます。雨の日トレイルと言いながらまだ雨は降っていないので更に大峰山(おおみねさん)に寄り道することにしました。大峰山へは石碑の後ろの階段を上がります。所要時間は往復で2時間です。

ここからは【ザ・山登り】という感じになるので(笑)さすがに登山靴でないと歩きにくいです。

桜の季節も秋も歩いてみたい美しい森が続きます。

途中ギンリョウソウがたくさんお出迎えしてくれました。ギンリョウソウは4~8月位に観られるとウィキペディアに書いてありました。(登った日は4月末)

12:20大峰山山頂552.4m

標高差は440m、ずっと登りが続いていたので、なかなかボリュームがあります。

展望はありませんが廃線トレイルだけでは物足りない人は私達の様に大峰山までの往復を追加すると山登りも楽しめておススメです。

13:30桜の園の分岐

大峰山山頂からは中山へ縦走して中山寺へ下りることもできます。私達は当初の計画では中山を縦走して清荒神(きよしこうじん)に下りてお参りしようと思っていました。(どちらも廃線トレイルの残り二つのトンネルはもう通らない事になります)

天気の事を考えて無理せず大峰山のピストンだけ、約2時間の山登りを楽しんで桜の園の分岐まで戻ってきました。ここからまた廃線トレイルの続きです。

すぐに5つ目のトンネル長尾山第2隧道147mが現れます。もう出口が見えているしライト無しでも大丈夫そうでしたが念のため点灯しました。2分ちょっとで歩くことが出来ました。

13:40 長尾山第3隧道91m

6つ目のトンネル、いよいよ最後のトンネルになりました。とても短いのでわずか1分半、あっという間でしたがトンネル内のまくら木を踏みしめました。

13:50 廃線敷入口(武田尾側)

河原での食事と大峰山の往復も入れて武田尾側の廃線入り口まで5時間でした。

真っ暗でドキドキのトンネルあり、美しい鉄橋あり、迫力ある武庫川の流れ、鳥のさえずる声に耳を傾けたり河原でのんびりしたり。自然豊かで美しく、小さい子供さんやご年配の方まで楽しめる素晴らしいコースでした。

雨の日トレイル紹介の予定が最後まで雨は降らずにゴールしてしまいましたが、それはそれでよしとします(笑)

雨でも歩くことができますが非常に天気が悪い日は危険なので中止にしてくださいね!柵があってないようなものなので小さい子供さんには特に注意を払ってください。あと何が起こるかわかりませんので自己責任で十分気を付けて歩いてください。

武田尾側にある「2つのご褒美」とは?

その1「畑熊商店」

武田尾側の廃線入口には「はたくま」というオープンテラスのあるお店があり食事ができます。たくさんの方が休憩されていたので私たちもプチ打ち上げを早速しました。隣のテーブルの方が「幸せ~」と言いながら二杯目をおかわりされていました。気持ちわかりますよ~(笑)

(公衆トイレがはたくまの向かいにあります)

その2「武田尾温泉 元湯」

帰りは、はたくまから歩いて10分のJR武田尾駅で乗車します。でも駅は一旦通り過ぎて、更に10分かけて向かったのは【武田尾温泉 元湯】です。

廃虚の間を通ると現れるこの温泉、まさに秘湯って感じ!ちょっとお値段高めですが廃線トレイルの締めにぴったりでした。

  • スポット名:武田尾温泉 元湯
  • 営業時間:土日祝 日帰り温泉11時~最終受付16時
  • 料金:大人1000円小学生500円 貸しタオル付

今回のレポートは動画でも見ることができます

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