富良野岳は北海道にある山で、山域は大雪山国立公園に指定されています。火山とされていますが、山麓の安政火口以外は現在活動を終えているので安心です。そんな富良野岳は登山体験が開かれたこともある山で、初心者から上級者まで楽しめる山となっています。日帰りでの登山も可能なので、「次の日予定があって」という方にもおすすめです。
富良野岳の基本情報と魅力を紹介
北海道の富良野市と上富良野町にまたがって存在している富良野岳。6月から10月の間は多くの登山者で賑わいます。
山の名前 | 富良野岳(ふらのだけ) |
標高 | 1,912m |
山域 | 石狩山地 |
詳細情報 | 富良野岳の地図、天気 |
魅力その①広大な自然のお花畑
富良野岳は花の百名山の1つです。特に夏では多くの高山植物が咲き誇り、稜線上の滑走路にお花畑が広がります。また、原始ヶ原では湿原生植物も見られます。以下にいくつか紹介していますので、実際に登った際には探してみてください。
5月、6月の高山植物 | エゾムラサキツツジ、マイヅルソウなど |
7月、8月高山植物 | チングルマ、ダイセツトリカブトなど |
6月、7月の湿原生植物 | ミズバショウ、ヒメシャクナゲなど |
8月、9月の湿原生植物 | モウセンゴケ、タチギボウシなど |
魅力その②富良野岳の山頂から眼下に広がる眺望
富良野岳の山頂にたどり着くと、眼下には十勝岳連峰や芦別山地、原始ヶ原が広がります。
原始ヶ原が含まれるコースを歩き、通ってきた道を振り返りながら、山頂からの壮大な景色を楽しむのも1つの醍醐味です。
魅力その③富良野岳の清流や大小さまざまな滝に癒される
富良野岳には清流が流れ、コースによっては滝を見ることもできます。赤岩ノ滝や、不動の滝、二段ノ滝など他にも多くの滝がありますが、特に赤岩ノ滝はおすすめです。木漏れ日に照らされ赤褐色に見えるのが特徴で、他の滝とは違った景色を楽しめます。静かな山に流れる川のせせらぎや、圧巻の滝に癒されに行ってみてはいかがでしょうか。
富良野岳の難易度別おすすめ登山コース紹介
富良野岳には、初心者の方から上級者の方まで楽しめるように、複数のコースがあります。今回は、初心者の方でも安心の往復コースや、行きと帰りで違う道を通る周回コース、上級者の方向けコースも紹介していきます。
初心者でも安心!十勝岳温泉登山口から登る富良野岳往復コース
十勝岳温泉登山口から富良野岳山頂までは、標高差650mほどなので、初心者でも楽しみながら登れます。また、登山道もメインルートは整備されているので、安心なポイントの1つです。コースタイムも休憩含めて、4時間ほどと短い時間で登れます。そのため、時間に余裕を持って、絶景を楽しめるのではないでしょうか。
合計時間 | 4時間6分 |
休憩時間 | 21分 |
距離 | 10.2km |
上り標高 | 1,029m |
下り標高 | 1,032m |
中級者向け!上ホロカメットク山-三峰山-富良野岳周回コース
初心者コースと同じ十勝岳温泉登山口からスタートしていき、上富良野岳を経由して上ホロカメットク山へ向かいます。その後、三峰山へ進み、富良野岳へ向かいます。そして、スタート地点である、十勝岳温泉登山口へ戻ってくるコースです。初心者向けコースと比べて、複数の山を経由しながら富良野岳を目指す周回コースのため、合計時間が多くなっています。
合計時間 | 8時間38分 |
休憩時間 | 1時間46分 |
距離 | 12.7km |
上り | 1192m |
下り | 1195m |
上級者向け!最も厳しい登り応え抜群の滝コース
富良野岳の登山コースの中で、滝コースは難易度の高い上級者向けコースとなっています。原始ヶ原登山口からスタートし、富良野岳へ登頂し原始ヶ原登山口へ戻ってくるルートです。原始ヶ原までは渡渉箇所も多く、原始ヶ原に着くと湿原地帯が広がっていますので、足を取られてしまわないような登山靴で臨みましょう。歩きにくいルートで体力も奪われますが、苦労して見つけた滝を眺めるときの感動はひとしおです。
合計時間 | 8時間42分 |
休憩時間 | 1時間27分 |
距離 | 15.2km |
上り | 1,331m |
下り | 1,331m |
富良野岳周辺の駐車場は?
十勝岳温泉登山口駐車場
標高1,270mに位置し、駐車台数は約60台でトイレが設置されています。
ニングルの森駐車場
標高1,280mに位置し、駐車台数は約10台でトイレが設置されています。ニングルの森管理棟近くのひらけた場所が駐車スペースです。
富良野岳のQ&A
富良野岳についてよくある質問4つと、回答をまとめておきますので参考にしてみてください。
- ヒグマが出たらどうする?
- エキノコックス症は大丈夫?
- 山小屋はあるの?
- 登山道にトイレはある?
ヒグマが出たらどうする?
もしもヒグマと出会ってしまったら、決して目をそらさずに対峙してください。少し待てばヒグマが立ち去ってくれる場合がありますが、立ち去らなければゆっくりと落ち着いて遠ざかるようにしましょう。怖いからといきなり背を向けて走り出してしまうと、ヒグマの本能を刺激してしまい大変危険です。
エキノコックス症は大丈夫?
エキノコックス症を予防するために、山の中で汲んだ水は必ず煮沸してから使用してください。また心配な方は、持参した飲み物で水分補給を行うのが良いでしょう。
山小屋はあるの?
- 十勝岳避難小屋(展望台と十勝岳の間)
- 上ホロカメットク避難小屋(上ホロカメットク北東)トイレ有り
- ニングルの森管理センター(原始ヶ原登山口)利用には事前連絡が必要
登山道にトイレはある?
登山口や避難所でトイレが設置されている場所はありますが、登山道にはトイレは設置されていないので、携帯トイレを持参しましょう。
富良野岳の登山口へのアクセス方法は?
今回紹介する富良野岳には複数の登山口があります。今回はルート紹介で使用している十勝岳温泉登山口と原始ヶ原登山口の2つを紹介します。
十勝岳温泉登山口へのアクセス方法
十勝岳温泉登山口にはトイレと登山ポストが設置されています。登山口に温泉旅館があり、無料駐車場もあります。
マイカーの場合のアクセス方法
- 道央自動車道旭川鷹栖ICから70km(約1時間30分)
バスの場合のアクセス方法
- 上富良野駅から1日3便バスが出ています(約40分)
原始ヶ原登山口
原始ヶ原登山口へは公共交通機関はありません。そのため、富良野駅からタクシーを使うか、マイカーでのアクセスとなります。
タクシーの場合のアクセス方法
- 富良野駅から約40分ほど
マイカーの場合のアクセス方法
- 道央自動車道滝川ICから76km(約1時間40分)
富良野岳周辺の観光スポット紹介
富良野といえば、ラベンダーやメロンが有名です。今回はおすすめの観光スポットと疲れを癒せるスポットを3つ紹介していきます。
- フラワーランドかみふらの
- とみたメロンハウス
- 十勝岳温泉湯本凌雲閣
フラワーランドかみふらの
フラワーランドかみふらのは北海道の上富良野町にあります。有名なラベンダーをはじめ、ダリアやマリーゴールドなど、様々な種類のお花を楽しめる場所です。5月から9月の間で見れるお花が違うので、何度も楽しめるようになっています。入園料は無料となっていますので、お花に癒されに行ってみてはいかがでしょうか。
とみたメロンハウス
とみたメロンハウスは北海道の中富良野にあります。営業期間はメロンの収穫状況により変動しますが、基本的な営業期間は6月から9月です。とみたメロンハウスでは、富良野ならではのメロンと牛乳を使ったソフトクリームやドリンクがとても人気です。他にもメロンを使った様々なスイーツが用意してありますので、ぜひ何度も通って制覇してみてください。
十勝岳温泉湯本凌雲閣
十勝岳温泉湯本凌雲閣は、十勝岳温泉登山口のすぐ側にある温泉宿です。こちらは、宿泊せず日帰りでも温泉に入ることが可能ですので、登山で疲れた身体を癒すのにぴったりです。また、露天風呂からは十勝岳連峰を望めるようになっています。レストランも併設されており、15時までランチを楽しむことも可能です。