カテゴリーから探す

山のモノ Wear / Gears

山のコト Experiences

生駒山日帰り登山|難易度別コース3選【山頂に遊園地!お楽しみ登山】

生駒山日帰り登山|難易度別コース3選【山頂に遊園地!お楽しみ登山】

生駒山は大阪府東大阪市と奈良県生駒市にまたがる標高642mの山で、関西百名山のひとつです。山頂に遊園地があることで有名で、三角点は遊園地内のアトラクションの中にあります。日帰り可能で初心者や子どもでも気軽に登れる、関西では馴染み深い山です。この記事では、生駒山の魅力や難易度別ルート、周辺のおすすめスポットを紹介します。

生駒山の基本状況と3つの魅力

生駒山は高すぎない標高と豊かな自然、整った山道から初心者やファミリー層に親しまれています。一年を通して登山可能で、冬季は年に数十回ほど山頂付近で冠雪が見られますが、雪深くなることはありません。晴れた日には大阪の街が一望でき、明石海峡大橋や淡路島まで見渡せます。

神社やお寺、公園など立ち寄るスポットが多いのも人気の理由です。山頂にある生駒山上遊園地は、東大阪を舞台にしたNHK朝の連続テレビ小説「舞い上がれ」に「幼い主人公がお父さんと訪れた思い出の地」として登場。

また、生駒山は日本最古の歴史書である「日本書紀」に記録が残っており、古来より交通・戦略上の重要な山とされてきました。「生駒山」の名は万葉集にも詠まれ、歴史的にも名高い山です。

山の名前生駒山(いこまやま)
標高642m
都道府県大阪府・奈良県(山頂は奈良県側)
詳細情報岩湧山の地図・天気

魅力その①初心者や子どもでも安心!設備が充実した登山道

生駒山は初心者や子どもでも気軽に挑戦できる山です。
具体的な理由はこちら。

  • 定期的に立ち寄れるトイレがある
  • たびたびベンチがあり、休憩スポットに事欠かない
  • 案内板が充実しており、迷うことが少ない
  • 山頂が遊園地のため、レストランや売店を利用できる
  • 山頂と生駒駅近辺を結ぶケーブルカーがある

途中に寺社や公園があり、トイレに困らないのは初心者や子どもにはありがたいポイントです。特に山頂は遊園地のトイレなので、登山中のトイレとは思えない快適さ。

ただし、遊園地は毎年12月~3月中旬まで休園しています。休園中でも園内に入ることは可能ですが、トイレや自動販売機は使用できません。山頂ケーブルカー駅のトイレや自動販売機を利用しましょう。

魅力その②電車でも車でもアクセスしやすい

山頂と生駒駅近辺を結ぶケーブルカー

生駒山は電車でも車でもアクセスが良好な山です。大阪難波駅から電車に乗って生駒駅まで約25分。京都駅からでも50分ほどで到着するので、都心からも気軽に来ることができます。

各登山口周辺に駐車場があるので、車で来ても心配ありません。どの登山口も駅や駐車場から近いため、バス等に乗り継ぐことなく徒歩でアプローチできるので便利です。

また、生駒駅から山頂までは近鉄のケーブルカーで結ばれています。遊園地で遊び疲れてしまったり、ケガなどのハプニングがあったりしてもケーブルカーで下山可能なので安心。

アクセスの良さと、交通手段が選べる点は、生駒山が人気の理由のひとつです。

魅力その③登山途中にあるたくさんの立ち寄りスポット

生駒山は登山の途中に楽しめるスポットがたくさんあります。なかでも「生駒の聖天様」と親しまれ、願いをかなえてくれるという宝山寺。「デンボ(腫れ物)の神様」と呼ばれ、癌などの重い病気が治るというご利益のある石切劔箭神社の2つは有名です。登山ルート付近にあるので、足をのばして参拝するのもよいですね。

また生駒山は自然豊かで、たくさんの動植物が生息しています。四季折々の風景が見られますが、特に絶景なのは「ぬかた園地あじさい園」。関西最大規模の30品種を超える2万5千株のあじさいが道の両脇を彩ります。6月中旬~7月中旬にかけてが見ごろのピーク。園地スタッフがブログであじさいの開花状況を更新しているので、咲き具合をチェックしてから見に行くのがおすすめです。

あじさい以外にも桜が連なる美しいトンネルや、背丈を超えるつつじの道など、見どころがたくさん。登山だけでなく、途中に楽しめる場所があるのも生駒山が愛される理由です。

難易度別おすすめコース

生駒山は標高642mの低山ですが、侮ってはいけません。奈良側の山道は比較的なだらかですが、大阪側からのルートは勾配が急で意外と体力が必要。

ここからは難易度別におすすめの登山ルートを3つ紹介します。ご自身の実力に応じて、コース選択の参考にしてください。

【超初心者向け】短時間で到着!宝山寺往復コース

①宝山寺門前町駐車場→20分→②宝山寺駅→35分→③生駒山→40分→④宝山寺駅→10分→⑤宝山寺門前町駐車場

必要日数日帰り
コースタイム(休憩を含まない)1時間45分
距離4.8㎞
累積標高上り:430m
下り:428m

宝山寺往復コースは、登山を始めたばかりの人や子ども連れのファミリー登山におすすめです。総距離は4.8㎞と短く、1時間弱で山頂に到着するので体力に自信がなくても大丈夫。全体的に石段や舗装された道が多く、歩きやすいです。

万が一、歩いて下山できなくなってもケーブルカーを利用して宝山寺駅まで戻れるので、安心感ですね。

車で来る場合、宝山寺門前町駐車場に無料で駐車可能です。電車でもアクセスできますが、その場合は②宝山寺駅からのスタートとなるためさらに距離は短くなります。

また、②宝山寺駅から徒歩15分ほどのところに「現世の願いをかなえてくれる」という宝山寺もあるので、立ち寄って参拝してみてはいかがですか。

【初心者向け】見どころたっぷり!枚岡公園周回コース

①枚岡公園管理事務所(登山口)→35分→②タタラ山→30分→③鬼取山→5分→④生駒山→20分→⑤天照山→5分→⑥暗峠→5分→⑦大原山→25分→⑧枚岡山展望台→15分→枚岡公園管理事務所(登山口)

必要日数日帰り
コースタイム(休憩を含まない)2時間20分
距離8.7㎞
累積標高上り:734m
下り:731m

枚岡公園周回コースは「初心者だけど宝山寺往復コースでは短すぎる」という方にぴったり。総距離は8.7㎞と宝山寺コースの約2倍あり、累積標高も高いです。枚岡公園周回コースは大阪側から登りますが、奈良側と比べて勾配が急なため負荷を感じられます。

あじさい登山を楽しみたいのであれば枚岡公園周回コースがおすすめ。2万5千株のあじさいが咲く「ぬかた園地あじさい園」に立ち寄れます。

また、⑥暗峠は「日本の道100選」に選定されている名所。古来より難波宮(大阪)と平城京(奈良)を結ぶ最短ルートとして栄えてきました。県境付近は哀愁を感じる石畳の道ですが、一方で「関西一の酷道」とも呼ばれ、最大勾配約40%と言われるコンクリート路面も。「心臓破りの暗峠を登りたい!」という方は上りと下りのルートを逆にして挑戦してください。

最大勾配約40%と言われるコンクリート路面

スタート・ゴール地点の枚岡公園は電車でアクセスする場合、「額田駅」が最寄り駅です。車の場合は登山口にある枚岡公園の駐車場が利用できます。

【初級~中級者向け】生駒登山といえばこのルート!新石切駅・生駒駅縦走コース

①新石切駅→10分→②石切劔箭神社→60分→③興法寺→50分→④鬼取山→5分→⑤生駒山→50分→⑥宝山寺→45分→⑦宝山寺駅→25分→⑧生駒駅

必要日数日帰り
コースタイム(休憩を含まない)4時間5分
距離10.8㎞
累積標高上り:779m
下り:647m

「生駒山といえばこのルート!」という有名なコースです。「これまで紹介した2つのルートでは物足りない、もっと歩きたい」という方におすすめ。総距離10.8㎞と最も長くなっています。また、大阪側の勾配の急なトレイルを登るので負荷も楽しめます。

新石切駅・生駒駅縦走コースは途中で立ち寄れるスポットもたくさん。スタート地点である新石切駅から徒歩7分の場所には「腫れ物を治してくれる神様」として有名な石切劔箭神社があり、下山ルートには宝山寺。山を登るだけでなく寄り道も楽しめるルートになっています。

新石切駅・生駒駅縦走コースは駅から駅へ渡り歩くので電車でのアクセスが便利です。車で来る場合は、駅周辺のコインパーキングを使用してください。

登山口へのアクセス・各種情報

生駒山は電車でも車でもアクセスしすい山です。駅から各登山口まではバスを使わず、徒歩でアプローチできるのも魅力的なポイント。ここでは登山口ごとのアクセス方法や駐車場の有無、トイレ等の各種情報を紹介します。

宝山寺往復コース登山口

宝山寺往復コースの最寄り駅は宝山寺駅です。近鉄奈良線生駒駅で下車し、乗り換えのためケーブルカーの鳥居前駅へ。駅名は異なりますが、鳥居前駅は生駒駅南口を出てすぐの場所にあるので徒歩で乗り換え可能です。

車の場合は、宝山寺駅まで徒歩20分ほどのところに「宝山寺門前町駐車場」という駐車場があります。無料で50台ほど駐車可能です。駐車場にトイレはないため、宝山寺駅で立ち寄るのがよいでしょう。

また、近辺にコンビニや自動販売機もないため、飲み物等は事前に準備をしてくるか、電車の場合は乗り換え時に生駒駅で購入するとスムーズです。

枚岡公園周回コース登山口

枚岡公園周回コースの最寄り駅は近鉄奈良線額田駅です。駅から登山口までは徒歩7分ほどで到着します。

車の場合は、登山口にある枚岡公園駐車場を利用可能。40台ほど無料で停められますが、駐車できる時間は9時~17時までなので注意してください。

トイレは額田駅と登山口である枚岡公園管理事務所付近の2カ所です。枚岡公園管理事務所の公衆トイレは比較的きれいなので、利用しやすいですよ。

駅から登山口までの間に自動販売機やコンビニはありません。枚岡公園内に売店がありますが、公園管理事務所に確認したところ、地元の方が不定期で営業しており、閉店している場合も多いとのこと。営業時はペットボトル飲料やおかし、アイスなどが売られているそうです。「営業していたらラッキー」と考え、飲み物等は事前準備することをおすすめします。

新石切駅~生駒駅縦走コース登山口

新石切駅~生駒駅縦走コースは駅から駅へと渡る縦走コースのため、電車を利用したアクセスが便利です。近鉄けいはんな線新石切駅で下車してスタートし、生駒駅がゴールとなります。

車の場合は新石切駅付近のコインパーキングが利用可能。コインパーキングはたくさんありますが、駅に近い駐車場を2つ紹介します。

・タイムズ新石切駅前駐車場 24時間最大料金700円

・タイムズ新石切駅前第3駐車場 24時間最大料金600円

トイレやコンビニは新石切駅内にあるので、電車の場合も車の場合も駅に立ち寄るとよいでしょう。また、登山前に石切劔箭神社に参拝する場合は神社でもトイレを借りられます。

生駒山Q&A

Q1:生駒山を登るのに本格的な装備は必要?

歩きやすい靴・動きやすい服装などのハイキング装備で登山可能です。
トレッキングポール等はなくても問題なく登れますが、急勾配もあるので持っている人は持参して損はありません。

Q2:生駒山はいつでも登れる?

生駒山は一年を通して登山可能です。
おすすめの時期は4月~7月中旬。桜、ツツジ、あじさいと移り変わる花々を楽しめます。

また、低山のため夏は暑くなるので注意してください。熱中症予防のために帽子や、多めの水分を持参したほうがよいでしょう。

Q3:三角点とトイレ目的で生駒山上遊園地へ行きたいが、入園料はかかる?

入園料は無料です。乗り物に乗る場合は料金がかかります。

ただし、ゴールデンウィークなど混雑が予想される日は予約をしないと入れない場合も。混雑期に登山を予定している人は、生駒山上遊園地のホームページをチェックしてください。

また、冬季休園中の12月~3月中旬は入園可能ですが、遊園地のトイレは閉鎖されています。山頂ケーブルカー駅のものを利用してください。

生駒山周辺おすすめスポット

せっかくならば登山だけではなく、他にも楽しんで思い出を作りたいですよね。
ここからは、生駒山の周辺にあるおすすめスポットを紹介します。

生駒山上遊園地

生駒山周辺おすすめスポット1つ目は、いわずもがな生駒山上遊園地です。生駒山の山頂にあり、開園から90年以上親しまれてきたノスタルジーを感じられる遊園地。山上ならではの解放感を味わえます。

サイクルモノレールやバイキング、ゴーカートなど昔懐かしい乗り物が数多くあり、飛行塔は日本最古の大型遊具です。

生駒山上遊園地はレストランや売店も充実しています。入園料が無料なので、「登頂後ランチだけ」の利用も可能。また、お弁当の持ち込みも許可されているので、休憩所や芝生でピクニック気分もおすすめ。山頂の景色を眺めながら最高のランチができますよ。

毎週木曜日と冬季の間(12月~3月中旬)は休園なのでご注意ください。

石切劔箭神社(いしきりつるぎやじんじゃ)

出典:東大阪市観光協会公式サイト

2つ目生駒山周辺おすすめスポットは石切劔箭神社です。「お百度参り」で有名な神社で、「でんぼ(腫れ物)の神様」として親しまれています。

お百度参りとは、「本殿前でお参りをして入り口まで戻り、再び本殿前でお参り」を100回繰り返すことです。何度もお参りを繰り返すことで、切なる願いが神様に届くようにという意味があります。しかし「必ず100回お参りをしなければならない」ということではありません。大切なのは神様に願いが届くように心をこめてお参りすること。自分で決めた、お参りできる回数で大丈夫です。

また、近くには「石切参道商店街」があり、レトロ感あふれる街並みはタイムスリップしたかのような感覚が味わえます。飲食店やみやげ店など百数十店が並んでおり、占いの館や懐かしい駄菓子屋なども魅力的です。なかでも和菓子店「梅月堂」の大福餅は全国菓子大博覧会で受賞した和菓子です。

石切劔箭神社はお参りだけでなく、商店街の散策も楽しめますよ。

宝山寺

出典:奈良県観光公式サイト

3つ目生駒山周辺おすすめスポットは生駒山の中腹にある宝山寺です。宝山寺は山岳修行者である、役行者(えんのぎょうじゃ)が開いた修験道場であり、歴史の教科書にも登場する空海も修行したとされています。

「生駒の聖天さん」と呼ばれ親しまれており、24時間いつでも参拝可能です。その理由は大阪が商人の地であったため、商売後に夜間でも参拝できるようにした名残とのこと。

宝山寺駅から徒歩15分とアクセス良好に思えますが、その道のりはなかなか過酷です。「宝山寺参道」と呼ばれる、1000段あまりの石段を登らなければなりません。しかし苦しいだけではなく、趣のある旅館や古民家カフェが並ぶ石畳のおしゃれな参道です。インドネシア料理やスリランカ料理など多国籍の料理が楽しめる飲食店などお店の種類は多岐にわたり、眺望を楽しめるテラス席があるお店も。

宝山寺参道のお店に立ち寄っておいしいものを食べたら、登山の満足度アップ間違いなしです。

Topics

注目記事

Ranking

週間ランキング

Contents

山旅旅のコンテンツ

SNS

オンラインショップ

Online Shop Yamatabitabi

山旅旅がセレクトする、軽量で使い勝手がいい、普段使いもできるアウトドア用品を扱うオンラインショップです。