ジョシュアツリー

朝になり、外がうす明るくなってきて出てみると、まだ騒いでやがる。わなわなした気持ちを堪えて、睨み付けると「Good Morning 」と酔っ払いながら声をかけてきた。もちろん無視。

 

ジョシュアツリー スカルロック

地図を頼りに歩いていくとスカルロックトレイルという看板に出くわした。なんともイライラした気持ちを跳ね除けるためにトレイルをランニングで駆け抜ける。

 

ジョシュアツリー 朝

遠くを見ると、そろそろ日が登るだろうか…そんな時間が近づいていることがわかる。

 

ジョシュアツリー スカルロック

ものの数分でスカルロックに辿りつく。『おお~スカルだ!』と解りやすい岩の形に面白がり、すっかりイライラした気持ちはなくなった。

 

ジョシュアツリー 朝日

それからものの数分で日が登る。『おおっ!岩陰に朝日が隠れている!』と急いで近くの高台に移動すると…

 

ジョシュアツリー 朝日

今日一日も素敵な晴れに恵まれるだろう、朝日が顔をあらわした。

 

ジョシュアツリー 朝日

朝日に照らされる岩場もまた幻想的で、オレンジが非常にマッチする景色だ。

ジョシュア・ツリーのテント場に戻ると

テント場に戻ると、酔っ払いの兄ちゃんがテントを張る姿が見えた。僕がテントを片付けようとすると近くに寄ってきて『ここ空くの?』と聞いてきたので『空くよ』と答えると嬉しそうにしていた。きっと彼らはもう1泊以上するのだろう。そうして寝るには抜群な僕がいたサイトにテントを張れるのが嬉しいのだろう。

ふと思い立って『火ある?』と聞くと気前よくライターをくれた。おおやった!これで昨日食べられなかった食材を調理できる!と急にお腹が空いてきた。

 

ジョシュアツリー 山ごはん

食材類はジョシュア・ツリー国立公園のビジターセンター近くにある結構大きなスーパー。丸一日炎天下の中で腐っていないか心配だったが、変な匂いもしなかったのでしっかり火を通して食べることにした。

 

ジョシュアツリー 山ごはん

味付けはいたってシンプルにオリーブオイルと塩のみ。本当は買ってきたバケットに挟んで食べたかったのだけど、昨日の夜に平らげてしまったので、これだけ。サーモンは個人的には感動するような美味しさはなかったけど、マッシュルームが相変わらず旨い。味が濃くて主張が強い。結局結構ボリューミーなワンパックを平らげた。

ここで1つ注意事項を話しておくと、『十分すぎるほど水は持ち込む事』というジョシュア・ツリー国立公園でのキャンプ時における注意事項を事前にキャッチアップして忘れずに4リットルほど水を購入しておいた。これは正解。水は結局余ったのだけど、心の安心感は大きかった。それくらい水場を見つけるのに面倒を要する。

それと寒暖差の激しい夜に薪があると、これまた素敵な夜の宴が楽しめたなと感じた。公園の近くにあるガソリンスタンドで薪は手に入る。そしてライターと着火剤も忘れずに。僕が1つ後悔したのは、この夜を楽しめなかったこと。お酒を片手に永遠と広がる星空を堪能すべきだった。

こうして珍道中なテント生活は終了し、残り半日を残すジョシュア・ツリー国立公園内のトレイルを楽しむ。この日向かったのは行ってみたかったアーチロック。その名の通りアーチ状の岩が楽しめる。

アーチロックとホワイト・タンク・キャンプグランド

ジョシュアツリー キャンプ場

アーチロックはホワイト・タンク・キャンプグランドの中にある。このキャンプ場がどのようなものか視察をしていると、なんとも極上だった。何が極上かって、とにかくいる人たちが神がかっていた。1組のカップルの女性は白ドレスに身を包み静かに踊っている。ある初老のご夫婦は岩に向かって手を合わしている。女性のグループはとにかく静かにヨガを朝日に向かってしている。

 

ジョシュアツリー テント場

このキャンプグランド、なんとも神聖な空気に包まれていて、ジョシュア・ツリー国立公園の景色とマッチしている。そうして何よりも僕が気に入ったのはこじんまりしていて静かな事。これ重要!日本でもキャンプ場のどこを定位置として、生活を楽しむかで旅の質が大きく変わってくると思うので、今度来た時には時間をかけて選ぼうと心に決めた。

 

ジョシュアツリー アーチロック

ホワイト・タンク・キャンプグランドを散歩していると『アーチ・ロック・ネイチャー・トレイル』の立札に出会う。0.5MI。800メートルという短いトレイルのようだ。

 

ジョシュアツリー アーチロック

少し歩くとアーチロックと出会う。ジョシュア・ツリーで出会う奇岩に会って毎度思うのは『どのように形成されたのだろう?』ということ。この謎はしっかりとビジターセンターでもらったトレイルガイドに解説がある。

 

花崗岩のブロック

そこには約1億年前、マグマの上昇があり、それが地下深くで固まって、花崗岩のブロックができたということ。そのブロックに上下左右と圧力がかかり水平、垂直方向に亀裂が入る。

カリフォルニア州の今は雨が少なく乾燥した気候で、ジョシュア・ツリー国立公園においては砂漠地帯だけど、昔はもっと温暖で雨の多い場所だったというから驚き。その頃には地下水が豊富であり、それがこの亀裂にしみ込んで徐々に花崗岩の柔らかい部分が浸食させ、丸みを帯びた岩が折り重なった集合体が地下でできた。それらはやがて隆起し、周りの土砂が流され、今見る奇岩を目にすることができるということ。なんとも地球は不思議だ。

 

ジョシュアツリー アーチロック

アーチの大きさは僕の背丈の倍ぐらい。岩に神秘を見出し心の拠り所にする気持ちがわかるような気がしてくる。

スプリットロック~キーズ・ビューへ

ジョシュアツリー スプリットロック

次に向かったのはSPLIT ROCK。SPLIT=縦に裂くは5メートルほどの巨大な岩がその名の通り縦に裂かれている。

 

ジョシュアツリー スプリットロック

SPLIT ROCKの周辺には今まで見た中でも大きな岩の塊が点在し、トレイルガイドの解説にも書かれていたように、浸食による形成がよくわかる。

大きなものから小さなものまで、浸食のされかたによってさまざまな形の岩があり、目を楽しませてくれる。

 

花崗岩は結晶粒子

花崗岩は結晶粒子が大きく温度差の大きい所では粒子間の結合が弱まり、表面がぼろぼろになりやすいという特性があるようで触ってみるとそれがよくわかる。昨日の夜に体験した寒暖差の激しさから推測するに、僕がみているこれらの岩は現在進行形で急速に風化しているのだろう。

 

Face Rock

その後Face Rockという解りやすい名称の岩に出くわす。

 

Face Rock

どこがFace Rockなのかわかるだろうか?長い鼻と、細面な顔立ちが特徴だ。

 

Face Rock

正面からみると、左反面は全く別物だった。

 

キーズ・ビュー

車に戻り、元来た道へと折り返す。最後に見ていくのは『キーズ・ビュー』。ここは高さ1581mの山頂にある展望台で眺めが抜群。この展望台からソルトン湖と活断層であるサンアンドレアス断層をくっきりと見ることができる。西部開拓時代からカリフォルニア州には地震が多く、おおよそがこの活断層の近くで起きているそうだ。

それにしても緑がない。そして景色にバリエーションが少ない。だからこそ雄大に感じるのかもしれない。永遠と続く同じ景色というのは日本には少ないのではないだろうか?

 

CAP ROCK

『キーズ・ビュー』を後にした僕は、またいつここに来れるのだろうか?という寂しさが急にこみ上げ、速度を落としてゆっくりとビジターセンターに向かった。その途中にあった『CAP ROCK』でトイレ休憩。500メートル弱という短いトレイルも一緒に歩いていくことにした。

 

CAP ROCK

CAP ROCK

改めてジョシュアツリーという不思議な形の植物や、名前の知らないサボテンの一種だろう植物などに見惚れながら、ゆっくりとトレイルを歩く。

 

CAP ROCK

岩の上に寝そべって空を見上げたり

 

CAP ROCK

ジョシュアツリーが点在する大地に魅了されたり

短いトレイルではあるけれども、他のトレイルでは見る事のできない景色が楽しめる。

 

CAP ROCK

こうして ジョシュア・ツリー国立公園の1泊2日キャンプ生活は終了した。ほんの一握りの魅力だけしか見れなかったのかもしれないが、計り知れない感動をもらった。もっともっと世界にある沢山の国立公園に足を運んでみたい。僕の夢は膨らむ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。