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【初心者向け百名山】恵那山の魅力を体感する登山ルート4つを難易度別に紹介

【初心者向け百名山】恵那山の魅力を体感する登山ルート4つを難易度別に紹介

恵那山は長野県阿智村と岐阜県中津川市の間にある標高2,191mの山で、日本百名山の一つに数えられます。山頂は背の高い針葉樹林が生い茂っているため眺望はありません。そのため、百名山の中でもっとも地味な山といわれてしまうことがあります。

しかし、実際に登ってみると登山道には絶景ポイントがいくつもあり、すばらしい景色を楽しめる山なのです。中央アルプスの最南端に位置し、北アルプスや南アルプスの美しい山並みを眺められます。

恵那山は登山口から山頂まで標高差が約1,000mある急登の山ですが、登山道に危険な箇所は少なく、初心者にもおすすめできる百名山です。

恵那山の基本情報と魅力

舟覆伏山と呼ばれることもある恵那山

恵那山は岐阜県美濃地方の最高峰で、山の形は船が船底を上にしてひっくり返っているように見えるため、舟覆伏山(ふなふせやま)と呼ばれることもあります。

山の名前恵那山(えなさん)
標高2,191m
エリア中央アルプス(岐阜県・長野県)
詳細情報恵那山の地図・天気

基本情報

恵那山は古くから信仰の山として崇められ、天照大神(あまてらすおおみかみ)が誕生した地とされています。天照大神が誕生したときの胞衣(胎児を包んでいる膜と胎盤)を、山頂に納めたという記述が古事記に残されています。胞衣を「えな」と呼ぶことから恵那山と名付けられました。

また、恵那山は島崎藤村の小説「夜明け前」の作中に登場することでも知られ、歴史ロマンを感じられる山として人気があります。

恵那山が登山客でもっともにぎわうシーズンは、新緑のまぶしい5月のゴールデンウィークです。10月から11月の紅葉のシーズンも多くの人が訪れます。

恵那山は長野県阿智村にある富士見台高原や南沢山、網掛山、大川入山、蛇峠山、高島屋山の7つの山を合わせて阿智セブンサミットと呼ばれています。阿智セブンサミットは初心者でも登山を楽しめる山が多く、登山道がしっかりが整備されています。

▼阿智セブンサミットについて詳しく書かれた記事はこちら

恵那山の魅力その①数多くの絶景ポイントがある

恵那山からの眺望

恵那山は景色の見えない地味な百名山というイメージを持っている人が多いかもしれません。恵那山の山頂からは眺望がなく、登山道も樹林帯でおおわれているからです。

しかし、恵那山には富士山、南アルプス、中央アルプスなどの雄大な山々を見られるスポットが多くあります。実際の恵那山は、登山道の各所から美しい眺望を楽しめる山なのです。

恵那山の魅力その②高山植物の宝庫

恵那山の高山植物

恵那山は「新・花の百名山」に選ばれるほど、多くの高山植物が生息しています。「新・花の百名山」は高山植物愛好家のバイブルとして有名です。

恵那山では2月から3月の早春に花が咲くバイカオウレンや4月から6月にかけて紅紫色の花をつけるホンシャクナゲ、6月から7月にピンク色の花が咲くサラサドウダンや6月から8月かけて白い小さな花が咲くスダヤクシュになどの美しい植物たちを見ることができます。

恵那山は道端に咲く高山植物を鑑賞しながら登山を楽しめる山なのです。

恵那山魅力その③初心者でも日帰り登山が可能

恵那山の山頂表示

恵那山登山は勾配のきつい坂を登るため体力は必要ですが、危険な箇所が少なく初心者でも登れる山です。いくつかの登山道がありますが、その中でも広河原コースは2010年に開通した比較的新しいルートで、しっかり整備されています。広河原ルートの平均コースタイムは、登山と下山で約5時間20分です。

事前準備を行えば、初心者でも2,000m級の恵那山に日帰りでチャレンジが可能です。

恵那山の難易度別おすすめ登山ルート

恵那山の登山道

恵那山には登山ルートが4つあります。

  • 広河原ルート
  • 神坂峠ルート
  • 前宮ルート
  • 黒井沢ルート(災害により通行止め区間があり現在利用できません)

広河原ルートは恵那山の登山道で最も新しくできたコースで、山頂までの距離は短く初心者におすすめの登山道です。

神坂峠ルートは山頂までの距離が広河原ルートよりも1.3倍ほどあり、登山途中に美しい展望が楽しめるコースです。

前宮ルートは恵那山の中でもっとも険しい登山道のため、中級者から上級者向けの登山コースです。平均コースタイムが14時間近くあるため、山頂の避難小屋で1泊するのが一般的です。

黒井沢ルートは渓流沿いの樹林帯を登るコースです。黒井沢ルートは登山口までの林道の一部が令和2年7月の豪雨で崩落し、通行止めになりました。令和5年においても復旧のめどが立っておらず、しばらく利用できない見通しです。

日帰りピストンで初心者でも登れる日本百名山|恵那山の広河原ルート

①広河原登山口駐車場→30分→②広河原登山口→3時間30分→③恵那山→15分→④恵那山頂避難小屋→25分→⑤恵那山→2時間→⑥広河原登山口→30分→⑦広河原登山口駐車場(休憩時間1時間30分含む)

必要日数日帰り登山
総コースタイム7時間10分
距離11km
累積標高1,172m
難易度★★☆☆☆

広河原ルートのスタートは長野県阿智村にある駐車場です。駐車場から登山口までは林道を約30分歩きます。

恵那山登山口までの林道

駐車場と登山口までの間にはトンネルがあり、これをすぎると広河原登山口があらわれます。広河原登山口に入ると、階段を降りて沢にかかった橋をわたります。

恵那山広河原登山道の沢

沢を渡るといよいよ登りがスタートです。

広河原ルートは山頂まで10個の標識があり、1合目から10合目まで自分がどのあたりを登っているのかがわかるようになっています。登山道は整備されているので迷いやすいところはありません。

しかし、登り坂がキツくかなり体力を消耗します。

登山開始から急登が続き、4合目を過ぎると坂が少し緩くなったところで、見晴らしのよい地点があらわれます。

恵那山4合目と5合目の間の眺望

天気がよければ4合目と5合目の間の絶景ポイントからは南アルプスの山々の美しい稜線を見られるでしょう。

5合目を過ぎるとさらに眺望がよくなり、景色を楽しみながら登れます。

恵那山広河原ルート5合目

6合目からは遠くに美しい中央アルプスの最高峰木曽駒ヶ岳が見られるでしょう。

恵那山から中央アルプスの眺め

6合目から7合目にかけて木の根の急階段を登る道があり、7合目の手前にはロープ場もあります。

容赦ない勾配が続いたあと、ついに山頂に到着です。

恵那山山頂

山頂は高木で周りが囲まれているため眺望はありません。山頂に展望台はありますが、それに登っても景色を見ることはできませんでした。

山頂には恵那神社奥宮本社など7つの社があり、パワースポットとしても有名です。

山頂から約10分のところに恵那山頂避難小屋(標高2,171m)がありトイレもあります。

恵那山山頂のトイレ

山頂には眺望がありませんでしたが、避難小屋の裏にある岩場に登るとビュースポットがあり、そこから美しい景色を見ることができます。

恵那山山頂のビュースポットからの眺め

避難小屋からの眺望を堪能したあと、山頂に戻りピストンで下山しました。

広河原登山口駐車場情報

標高1,140m
駐車スペース50台
駐車料金無料
トイレの有無有り
登山ポストの有無有り

広河原駐車場にはトイレと登山ポストが設置されています。

自販機や水場はないので、駐車場に来る前に飲料水の準備が必要です。広河原登山口付近には沢が流れていますが、飲料水として不向きです。また、山頂も含めて登山途中には水場がありませんので注意してください。

アルプスの山々の眺望を楽しみながら登れる|恵那山の神坂峠ルート

①神坂峠登山口→15分→②千両山→20分→③鳥越峠→40分→④大判山→2時間30分→⑤恵那山頂避難小屋→20分→⑥恵那山→15分→⑦恵那山長避難小屋→2時間時間10分→⑧大判山→30分→⑨鳥越峠→10分→⑩千両山→10分→神坂峠登山口(休憩1時間含む)

必要日数日帰り登山
総コースタイム7時間20分(休憩1時間含む)
距離13km
累積標高1,247m
難易度★★★☆☆

神坂峠ルートは恵那山の登山道の中で一番見晴らしがよいコースといわれています。

神坂峠登山口の駐車場はトイレがないので、ここに来る前に事前に済ませておくとよいでしょう。

神坂峠ルートは登山開始早々、御嶽山や中央アルプス、南アルプスの美しいシルエットを眺められます。

千両山からの眺め

登山道をすすむと、標高1,662mの千両山にたどり着きました。

千両山は神坂峠ルートの最初のピークで恵那山の全景を見ることができます。

神坂峠ルートから見た恵那山の全景

神坂峠ルートは登ったり下ったりのアップダウンの激しいコースです。

千両山を越えて坂を下りきると鳥越峠を経て恵那山方面へ向かいます。

鳥越峠から大判山(標高1,696m)までは緩やかな登りが続き、コースの途中では白山や乗鞍岳、穂高連峰が望めるスポットがあります。

恵那山神坂峠ルートからの眺望

さらに大判山でも、南アルプスや中央アルプスの山々を眺められるでしょう。

大判山を越えると登山道は急登に変化します。登りと下りが織り混ざったコースでかなり体力が奪われます。登山道を進みテングの頭に着くと赤石岳や聖岳、上河内岳、光岳などの南アルプス南部の山々の景色を楽しめます。

恵那山に坂峠ルートからの眺望

山頂付近にさしかかると高木が生い茂り眺望はなくなってしまいました。

神坂峠ルートでは山頂の手前で避難小屋があらわれます。避難小屋から10分ほどで山頂に到着しました。山頂は展望が望めないため、避難小屋の裏手にあるビュースポットから眺めを楽しんだあと、神坂峠ルートをピストンで下山しました。

神坂峠駐車場情報

標高1,565m
駐車スペース8台+路肩に3台
駐車料金無料
トイレの有無なし
登山ポストの有無なし

神坂峠駐車場は駐車スペースが少ないため、満車の場合は上坂峠駐車場を900mほど下ったところにある大檜駐車場に駐車してください。

大檜駐車場情報

標高1,320m
駐車スペース4台
駐車料金無料
トイレの有無なし
登山ポストの有無あり

大檜駐車場は神坂峠登山口まで約10分の距離にある駐車場です。

駐車場に設置されている登山ポストが、神坂峠登山ルートの最終設置地点です。

急登がつづく健脚コース|恵那山の前宮ルート