今年2017年で2回目を迎える日光国立公園マウンテンランニング大会。
このイベントが開催されることを聞いた時には『日光でトレイルランニングが楽しめる!』そんな驚きに満ちたことを今でも覚えている。僕はそれまで日光といえば、大好きな日光白根山への登山、そして日光湯元温泉で身体を癒すというのが大定番の山旅であった。そこにもう1つ全く違う、新しい楽しみを添えてもらえたのが、この日光国立公園マウンテンランニング大会だった。
第一回目の日光国立公園マウンテンランニング大会が、僕にとって初めてのトレイルランニングのレース出場の機会であり、トレイルランニングレースの面白さをこの大会に教えてもらった。
第一回目は確か500人弱の参加者の中、僕の順位は6時間1分で154位。上位半分に食い込めただけで嬉しかった。『二回目の今回は2ケタ順位を目指そう!』とレース数週間前ぐらいからトレーニングに励み、当日を迎えた。
日光国立公園マウンテンランニング大会の楽しみ
まだ日が明けていない早朝に日光東照宮に到着をし受付を済ませると日光国立公園マウンテンランニング大会のカタログをもらった。このカタログの中で今回参加の人数が解るという。見てみると947まで名簿が埋まっていた。『去年のほぼ倍じゃないか・・』と驚きを隠せなかった。第一回目の大会後、口コミで面白さが拡がったのだろうか?非常に人気のある大会に成長したことが伺える。
30キロと10キロの2種類のコースがあるが、僕は30キロ。コースマップを見てみると、第一回目と大きな違いは無いようだ。僕がこのコースで一番好きなスポットは、旧霧降牧場からの絶景。大山周辺にあたる、このスポットに足を踏み入れた瞬間に見渡せる日光連山の景色は素晴らしい。そしてもう1つの楽しみがエイド。第一回目では湯葉をはじめとした日光ならではの食材が楽しめた。第二回目はどんなものが食べられるのだろうか…?
日光国立公園マウンテンランニング大会スタート
朝6:30、開会式が始まり、山旅々で愛用の装備を紹介してくれた、佐々木理人くんが実行委員長として一言。その後東照宮の宮司のご挨拶、涼風花さんによる書道パフォーマンスが行われ、朝から気分を上げてくれた。こうして7時に日光国立公園マウンテンランニング大会がスタートした。
世界遺産の東照宮からスタートしゴールをする。この大会のときにだけ走る許可がおりるというから、なんとも贅沢なひとときだと感謝の気持ちで気が引き締まる。ザクザクと砂利地の音を響かせながら皆が疾走していく中に、自分が混じり走っていく。なんとも高揚する気持ちを抑えながらマイペースを大事に、30キロ、無事走破を目指す。
日光国立公園マウンテンランニング大会コースの魅力
山の中に入ると、途端に道幅は狭くなり渋滞がはじまった。『今、僕はどのあたりの順位にいるんだろう』と考えながら、ここは順番を守って登っていく。
樹林帯を登っていくとふと景色が開けた場所に出る。緑と紅葉に彩られた木々のコントラストが非常に美しく、ふと立ち止まり景色に見惚れる。
樹林帯から魚止めの滝に出会い、渡渉するコースがあったりとトレイルは目まぐるしく変化する。
次に現れるのが、見晴らし台の手前からの絶景。森を抜けた途端に、こんなにも美しい景色が出会えるから心があらわれる。前回は雪を覆った山々と紅葉のコントラストが美しかったことを覚えている。今回は暖かい気候で雪は見えなかった。
ここからもうひと踏ん張りで駆けていくと、僕の大好きなスポット、旧霧降牧場からの絶景に出会える。熊笹の中をレースに参加するメンバーが一生懸命に走っていく姿もなんだか美しい。
旧霧降牧場からは、目の前に赤薙山ほか、日光連山を見渡せる。これから向かうコースがなんとなくわかるのも面白い。頂上付近のちょっと下には天空回廊がみえる。絶景を楽しみながらトレイルを下っていく、こんな贅沢なコースは少ないんじゃないだろうか?
樹林帯を抜け、登り降りを繰り返していくと、天空回廊の手前にエイドが控える。今回も日光地元名産品が食材として並んでいた。湯葉、水ようかんを頂き、エネルギー補給を行う。そして右足がピクピクしていたので、塩分補給に、たまり醤油漬も頂く。『頑張ってね!』と声援に後押しされ、次なる試練、1445段の階段を駆け上がる。
キツイ!ツライ!と声を漏らしながら1歩1歩前に進む。
途中途中に階段から声援をもらいながら…
そして喜びをもらいながら、登りきると…
日光市街を見渡せる絶景が待っていた。
登りきった!という気持ちは残念ながらまだ早い。ここから更に丸山に登るトレイルが待っている。足に鞭、心に鞭をうち続けた後の、この登りは、終わってみて思い起こすと一番辛い時間だったように感じる。丸山頂上から遠くに富士山が見える。
頂上に着いたら、そそくさと下山を開始し、あっという間に、1445段のスタート地点に戻る。『ここからの下りが面白いんだよ~!』と後ろで話し語が聞こえる。距離にして約300m。真っ直ぐと下るトレイルコースが待っている。
下り基調となったら、心は急にゴールを強く目指すようになってくる。残り10キロ!残り7キロ!残り5キロと声援を受けながら東照宮へと入ると、順位が楽しみになってくる。
日光国立公園マウンテンランニング大会のダイジェスト動画
以下は佐々木理人くんの了承を得て、ダイジェスト動画を掲載させてもらった。コースの魅力や、日光の人々、ボランティアの方々の温かみを感じることができるので、是非見てもらいたい。
日光国立公園マウンテンランニング大会をゴールして
こうしてゴールに到着!実行委員長の佐々木理人くんが『おつかれさまで~す!』と労いの言葉をかけてくれた。
順位は125位と2ケタ順位には至らなかったものの、倍の参加人数から考えれば大健闘したなあ、と満足な結果だった。そして前回よりも40分も早くゴールに到着できたのは、なんとも嬉しい結果だった。第三回目こそ2ケタを目指したい。