ツェルトは2種類持っていて、1つはファイントラックのツェルトロング。もう1つはモンベルのU.L.ツェルトです。それぞれ善し悪しがあるので、上手に使い分けています。
エマージェンシーとして機能するツェルト
ツェルトはエマージェンシーキットの1つとして必ず持ち歩くギアです。縦走の時は装備を軽くする方法の1つとして、テントの変わりにファイントラックのツェルトロングを持っていきます。そういう時はモンベルのU.L.ツェルトは持っていかずに、ファイントラックのツェルト1をエマージェンシーギアとしても考えるという具合です。
ファイントラックのツェルトロングは色々とチューンナップしていて425グラムで、対してモンベルのU.L.ツェルトは袋込み実測で265グラムです。だからエマージェンシーギア目的の為だけであれば、軽量なモンベルをセレクトします。
2017年の現行のカタログ値ではモンベルのU.L.ツェルトが240グラムと記載があるので、もしかしたら私のものより軽いのかもしれません。
ファイントラックのツェルトロングのチューンナップ
チューンナップは、シームコート剤で一度シーリングしたのです。雨の中で泊まりで使うと、それでもシームからポタポタくるんです。そこで、シームテープでフルシームしました。そしたらばっちり雨漏りしません。
それと、入り口の前後のメシ合わせ部分にグロメットを打ってます。雨風や寝相などでどうしても内側からめくれてしまって雨が吹き込んでくるのですが、グロメットにペグを打つことで防ぐことができるので快適です。
425グラムとはいえ、軽量テントの重量のおおよそ半分ですから、まあ、軽いと思ってよしとしています。
ツェルトの存在感
そもそもツェルトってエマージェンシーギアの側面が強いと思っています。縦走をする際に、ちょっとだけ寝ることができればいい、と考える人は昔でもツェルトを活用していたと聞きます。
だけど僕らの世代は日進月歩で軽量なテントを選べる時代だから、主流はテントを装備として持ち歩くようになってきた、そんな中、素材の工夫を行い、積極的に泊りでも使えるツェルトを世に排出した先駆けがファイントラックなんじゃないかと思っています。
今発売されているツェルト1でソロ~2人まで入れる仕様で230グラムという重量だから、装備を軽くしたい人には、選択の1つになっているのではないでしょうか?
エマージェンシーとして過去使用したシーン
バックカントリースキーを楽しみに行く厳冬期の山では、ハイクアップする前の標高の低い場所で、足元の雪を掘って休憩所を作ることがあるのです。
雪を椅子状にして、その両側には立ち木やスキー板を立てて、それを活用してツェルトを張ります。そうすると中で暖を取りながら休憩ができるのです。
こんなに大げさなシーンではなくても、有効活用できるシーンは豊富で、例えば単純にバサッと体を覆うように被ればウインドブレーカー変わりになります。
一度バックカントリースキーでハイクアップ時にメンバーとはぐれてしまったのです。僕が先に登ってきている事は解っていたので、待機していました。そんなシーンでは簡単に想像できると思いますが、動きが止まるので物凄く寒いのです。持っているウェアを全て着用して、その上からツェルトをまとって待つことが出来たのは、あり難かったです。
登山をしたことがある人であれば、誰もが経験すると思うのですが、晴れていても山頂付近は風が強いことも多く、お湯を沸かしたりすることも困難なんですね。そんな状況では、ツェルトは大変有効活用できます。
あとはグループで縦走にでかけた際に、テントは1つで皆一緒に泊まろう、というスタイルで装備を分担して山に登ったのです。
テント場に着いて、テントの中に入っても想像以上に寒かったんです。今思えば思った以上に風も強く、気温も低かったのですね。そんな状況で、ツェルトをテントフライの上に、更に重ねてかけると、たった1枚でも結構暖かくなるのです。こういう『想定外』は山の中ではあたりまえと思って、気をつかうようにしています。
まだ経験をしたことがないのですけど、複数人みんなで一緒にツェルトにくるまることだって出来ると思います。そうやって命をつなぐ使い方だってできるので、あるのとないのとでのリスクの違い、また行動のとり方が変わると思っています。
装備選びとツェルトを持ち歩く際の心がけ
僕は山の装備全てをスマホのメモ帳に書き出していて、その装備の重量が幾らかというのもメモに残しています。
そうすることで、重量とセットで装備の組み合わせを考えられるので便利なんです。
その考えの延長線上で、出来る限りリスクにはならないように、装備の持ち歩き方も考えるようにしています。エマージェンシーギアとして持ち歩くツェルトは、実際あんまり取り出すことがないので、リュックの中に入ったままという状態が続きます。そういう中で雨に降られると、リュックの中でツェルトが濡れる可能性が出てきます。濡れてしまって乾かすのは大変なので、防水のスタッフサックに入れておくようにしています。
ちなみに防水スタッフサックのロールトップクロージャーは、3回くるくると回すようにしています。3回まわすのが濡れないとコツと、何かのマニュアルで書かれていました。