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モンベルのゴアテックス製アルパインウェアを比較検証!462gのストリームパーカvs372gのダイナアクションパーカ

モンベルのゴアテックス製アルパインウェアを比較検証!462gのストリームパーカvs372gのダイナアクションパーカ

モンベルのアルパインウェアの中でゴアテックスファブリクス3レイヤーを使用し、GORE®C-ニット™バッカーテクノロジーによる着心地の良さに特徴を持たせた2つのモデル、ストリームパーカとダイナアクションパーカを比較紹介します。今回はこの2つのモデルが属するモンベルのアルパインウェアの種類と特徴を紹介しつつ、その上でストリームパーカとダイナアクションパーカそれぞれのスペックと備える機能について紹介をします。

これから雪山登山やバックカントリースキー、アイスクライミングなど雪上でのアクティビティでハードシェルの購入を検討している方に有益な情報になれば幸いです。

モンベルのアルパインウェアの種類

モンベルのアルパインウェアは雪山登山やバックカントリースキー、アイスクライミングなど雪上でのアクティビティ向けに開発されたウェアで、ジャケットタイプにおいては保温材なしのアルパインジャケット、保温材入りのアルパインジャケットの2つのタイプに分けることができます。

保温材がない一枚地タイプのジャケットは、防水透湿性素材に表地と裏地をサンドイッチした生地構造なのに対して、保温材入りタイプは防水透湿性素材と保温材に表地と裏地をサンドイッチした生地構造です。

保温力の調整が容易な保温材がない一枚地タイプは、運動量や気温の変化に対応しやすく汎用性の高さが魅力です。保温力の高い保温材入りタイプは、厳冬期の雪山登山やゲレンデスキーなど脱ぎ着が少ないアクティビティで安心の高さが魅力です。

今回比較紹介するストリームパーカとダイナアクションパーカは保温材がない一枚地タイプのジャケットで、どちらも防水透湿性素材にゴアテックスを使用しているモデルです。

重量の違い

  • ダイナアクションパーカ:372g
  • ストリームパーカ:462g
  • フレネイパーカ:486g
  • ミディパーカ:466g
    ※Men'sモデル比較

防水透湿素材と表地&裏地

ダイナアクションパーカ

  • ゴアテックスファブリクス3レイヤー(30デニール)
  • フード・脇:ゴアテックスパックライトプラスファブリクス2レイヤー(12デニール)のハイブリッド
  • GORE®C-ニット™バッカーテクノロジー

ストリームパーカ

  • ゴアテックスファブリクス3レイヤー(70デニール)
  • GORE®C-ニット™バッカーテクノロジー

フレネイパーカ

  • ゴアテックスファブリクス3レイヤー(70デニール)

ミディパーカ:

  • モンベル独自の防水透湿性素材ドライテック(50デニール)

モンベルのアルパインウェアの特徴

モンベルのアルパインウェアは雪上での様々なアクティビティを安全かつ快適に楽しむためにデザインされています。見た目はレインウェアのようにも見えますが、アルパインウェアはレインウェアとは違う特徴を備えています。違いについて3つのポイントでお話をしていきます。

ポイント1:雪面での滑りにくさ

雪山では、傾斜のある雪面で転んで止まることができなくて滑落する危険が想定できます。そのためにピッケルやアイゼンなどのギアが必須アイテムとして数えられるわけですが、アルパインウェアの生地表面にも微細な繊維のねじれによって滑り止め効果を発揮するように作られています。このねじれによって高い摩擦力と雪の付着を軽減する特徴があります。

ポイント2:高い耐久性

雪山登山ではピッケルやアイゼンなど鋭利な装備を使用して登山をすることになります。また夏道が雪に覆われているため、ルートファインディングが重要であり、標高が低い場所では樹林をかき分けるような場所を歩いたり、岩稜帯を進むようなシーンもあります。このような状況下でアルパインジャケットが破れてしまっては大変です。このようなことを軽減するために強度の高いシェル素材を使用しています。

ポイント3:防水透湿性

3シーズンとは異なり雪山では冷たく強い風、雪の付着などによって急激な体温低下がリスクとなります。このような環境下で肌が冷たさを感じないように防風性を高め、さらには汗の蒸れを外に逃がす防水透湿素材でドライな状態を保つ素材を採用しています。

ストリームパーカとダイナアクションパーカそれぞれのスペック

保温材がない一枚地タイプのジャケットの一覧と平均重量、そしてそれぞれのアルパインジャケットが使用している防水透湿素材について見ていきましょう。

出典:モンベル

ストリームパーカとダイナアクションパーカはどちらもゴアテックスファブリクス3レイヤーで着心地に優れたしなやかなGORE®C-ニット™バッカーテクノロジーを裏地に使用しています。そしてモンベルのアルパインジャケットの中で最も軽量なのがダイナアクションパーカで、続いて90gの差でストリームパーカという順番で軽くなっています。

この重量差は主に表生地の厚みと、ダイナアクションパーカにはフードや脇に軽量且つ行動中の通気性を高めるためにGOREパックライトプラスが使用されている点が挙げられます。

続いてストリームパーカとダイナアクションパーカの違いを見ていきながら、どのような機能の違いがあるか紹介をしていきます。

ストリームパーカとダイナアクションパーカそれぞれの機能

動きやすさの違い

ストリームパーカもダイナアクションパーカも登山での使用に適した動きやすさをデザインに反映させています。ストリームパーカは縫製箇所を極限まで減らしたモンベル独自の「K-Monoカット」を採用しています。

このカットパターンはジャケットの縫製箇所を極限まで減らすことで、その結果水の浸入の原因となるミシンの針穴、縫い代、シームテープ処理の箇所を減らし、防水性と軽量性と耐久性を向上させています。そしてこのカットパターンは肩に縫い目がないので防水性と耐久性を向上させているだけでなく、構成がシンプルだから動きやすさも備えています。

対してダイナアクションパーカは名前からも想像できるようにストレッチ性に優れる素材を身頃と袖に使用してダイナミックな動きに追随します。アイゼンやビンディングを調整するのにかがみこむ動作や、鎖場やはしごに手をかけるなどしてもジャケットが突っ張って行動しづらい、といったことが軽減されます。

耐候性の違い

重量の差にも反映されているように、ストリームパーカがジャケット全体にゴアテックスファブリクス3レイヤーが使用されているのに対し、ダイナアクションパーカはフードや脇にGOREのバックライトプラスを使用しています。パックライトプラスは2レイヤーで軽量で透湿性にも優れています。

またどちらもゴアテックスファブリクス3レイヤーですがストリームパーカが70デニールの表地なのに対し、ダイナアクションパーカは30デニールです。

この違いからもわかるようにストリームパーカは標高3,000mを超える冬山縦走やアイスクライミングにも対応する高強度モデルに位置付けられ、ダイナアクションパーカは冬季登山やアイスクライミングはもちろん無雪期のトレッキングまで幅広いシーンで活躍するというモンベルのオフィシャルサイトでの商品情報からも寒い季節における汎用性に優れたモデルであることがわかります。

汗蒸れを素早く排出するピットジップの違い

脇の部分にはジャケット内の汗蒸れを素早く排出することができるピットジップがどちらのモデルにも備わっています。ストリームパーカのピットジップの方がダイナアクションパーカよりも少し大きめに作られています。

フードのデザインと構造

フードの構造はどちらも共通してフードをした状態でも視界を妨げず、しっかりと風から頭や耳顔を守り、ヘルメットとゴーグルをした状態でフードをかぶって行動しやすいようにデザインされています。

トライアクスルフードは顔の周囲、首回り、つばの上下の3方向からフードを調整することができるので、良好な視界を確保しながら頭の動きに追随します。

エアレーションシステムは、ジッパーを最上部まで上げてフードをしても、呼気によってサングラスやゴーグルが曇りづらいように呼気をウェア外に排出する素材が口元部分に備わっています。これによって口元の凍りつきも抑えます。

立体パターンはヘルメット着用の有無にかかわらずフィット感が得られるようにデザインされています。

ハーネス着用時に便利なダブルジッパー

フロントジッパーにはダブルジッパーが採用されているので、上からも下からも開くことができ、ハーネスを取り付ける時にロープ操作に干渉しにくい仕様です。また上からも下からもジッパーを開けてジャケット内の汗蒸れを素早く排出することもできます。最下部にはスナップボタンが付いているので、ジッパーを開けた時に風でバタつかないように止めておくことができます。

ポケットの数とデザイン

ポケットはダイナアクションパーカは全部で5つ備わっており、ザックのウエストハーネスが干渉しない位置にジッパー付きのポケットが左右2箇所、ジッパー付きの胸ポケット、内側にはダイナアクションパーカが左手側にジッパーなしのポケット1箇所、右手側にジッパー付きポケットが1箇所。ストリームパーカはダイナアクションパーカとは逆で左手側にジッパー付き、右手側にジッパーなしとなっています。さらに左の胸部分にジッパー付きポケットが1箇所あります。

ストリームパーカは全部で5つ備わっており、ザックのウエストハーネスが干渉しない位置にジッパー付きのポケットが左右2箇所です。胸にはポケットはありません。

内側のポケットはストレッチ性に優れたポケットが備わっているので、ジッパーなしの方には厚手のグローブやゴーグルを収納するのに便利で、ジッパー付きの方にはスマートフォンを冷やさず収納するのに便利です。外側のジッパーは止水ジッパーで開閉が硬いので着用前にスムースライダーを塗るのがおすすめです。

ストリームパーカとダイナアクションパーカのポケットはどちらも同じ大きさで同じ深さです。

冷気を遮断するフィット調整

袖口はベルクロテープでしっかりと手首にフィットさせることができます。

ウエスト部分にはストリームパーカにはしっかりとしたウィンドスカートが備わっているのに対してダイナアクションパーカには簡易的なウィンドスカートが備わっています。

ウエスト部分のフィット調整はストリームパーカの場合はウィンドスカートのサイドについているドローコードの先端を引っ張ることで調整が可能です。ダイナアクションパーカは左右のジッパーポケットの中にあるドローコードの先端を引っ張ることでフィット感を高めることができます。

裾の部分にもドローコードが備わっており、冷気の侵入を防ぐことができます。ストリームパーカの場合は左右のジッパーポケットの中にあるドローコードの先端を引っ張ることでフィット感を高めることができます。ダイナアクションパーカは内側のフロントジッパー付近から出ているドローコードの先端を引っ張ることでフィット感を高めます。

コードを緩める時はどちらもジャケットの内側についているコードロックを指で押して緩めます。

まとめ

今回はモンベルの代表的な2つのゴアテックス製アルパインジャケットを比較しました。このようにそれぞれの特徴を見ていくと重さの違いだけで選ぶのではなく、気候や標高に応じて選択することの重要性がわかると思います。雪山登山中のリスクを軽減するために重要なピースであるアウターなので、慎重に選ぶようにしましょう。

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