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ゴアテックスプロの良さを実感!バックカントリースキー用パンツ「アークテリクス ラッシュ ビブ パンツアークテリクスの価格高騰の今後も分析

ゴアテックスプロの良さを実感!バックカントリースキー用パンツ「アークテリクス ラッシュ ビブ パンツアークテリクスの価格高騰の今後も分析

バックカントリースキー用に開発されたアークテリクスのパンツ「ラッシュビブパンツ」はゴアテックスプロを使用した優れた耐久性と、透湿性と防水性を両立した動きやすく履き心地に優れたアイテムです。

今回はラッシュビブパンツのスペックと、2024年に新しいデザインとなった動きやすく履き心地に優れたデザインのレビュー、そして2023年12月の一部製品値上げ、2024年2月15日における多くの製品の価格変更から考える今後について、自分が知り得る限りの情報を共有していきたいと思います。

ラッシュビブパンツのスペック

アークテリクスのラッシュビブパンツはゴアテックスを使用したアークテリクスのパンツの中で最も軽量なモデルで、平均重量で536gです。

ゴアテックスの中でも高い耐久性と、極めて優れた透湿性、防風性、製品寿命の長さが特徴のゴアテックスプロを採用したモデルです。

ゴアテックスプロは3層構造で、裏地の素材にはマイクログリッドバッカーが採用されています。この裏地の素材は3種類あり、それぞれ汗をかいた時の肌触りの良さと透湿性に大きな違いがあります。ゴアテックスプロが採用するマイクログリッドバッカーは、低密度で縦横に織ることで、軽量且つ透湿性に優れている特徴を備えています。

表生地は70デニールのナイロン素材でモストラギッドテクノロジーを備えています。これは雨風や岩との接触、引き裂きなどへの耐性を向上させ、さらには人間の皮脂が生地の劣化の原因になってしまうのですが、このテクノロジーは皮脂に対しても強い構造になっています。

以前のアークテリクスのゴアテックスプロのジャケットは首裏の生地が補強のために二重になっていたのですが、モストラギッドテクノロジーが採用されたことで二重にする必要がなくなり着心地に大きな変化をもたらした歴史があったようです。

動きやすく履き心地に優れたデザインのレビュー

2023年まではラッシュパンツだったのに対し2024年からはラッシュビブパンツとなりました。このような変化からラッシュジャケットにおいては、スノースカートが省かれるなど、ジャケットとパンツのセットで考えた時のデザインの変更がなされました。

ビブパンツなのでベルトループはなく腰回りは非常にシンプルで、サスペンダーを肩にかけて体にフィットさせるデザインです。

裾の部分はTPU素材のパッチが採用されており、スキーやクランポンのエッジによるダメージを防止します。このパッチは以前のものよりかさばらずまた硬さが抑制されているので柔らかくプラスチックブーツにフィットします。

この裾の部分の内側にはインナーカフが備わっており、左右に直接ブーツのバックル調整ができるように穴が開いています。バックカントリーでハイクアップモード、スキーモードと行動を切り替える時、ブーツのバックル調整をする時に便利です。

ポケットはジップ付きのポケットがビブ部分に左右2か所備えられており、この部分のポケットはストレッチ性に優れていること、またスマートフォンやバータイプの行動食を収納することができる大きさで、利用価値に優れています。

さらにジップ付きの大きなポケットが太もも部分にも備えられており左側のポケットにはループが備えられているので、決して落としたくない財布などを収納するのに便利です。右側のポケットは中にもう一つ小さなストレッチポケットが内蔵されており、この部分にもスマートフォンを収納することができます。

サイドにはパンツ内の熱を換気することができるピットジップが備わっています。そして右サイドのジッパーはトリプルジッパーで換気領域を容易に調整することができ、さらに脱ぎ履きを容易に行える様に全体が開きます。

右サイドのジッパーはダブルジッパーで換気調整を行えます。

ここまで紹介しただけでも他のメーカーのスキーパンツとは一線を画す優れたデザインがされていますが、実際に着用してとにかく素晴らしいと感じる点が2つあります。その1つが立体裁断です。

バックカントリースキー用パンツは今まで様々なメーカーのものを着用してきましたが、ハイクアップ時に様々な方向に足を曲げる、上げることが必要になるのですが、パンツが突っ張ったりすると、それだけで大きなストレスを要し、動きづらく疲れてしまうのですが、そのようなことがほぼ皆無です。

もう1つがYKKのジッパーの操作性です。アークテリクスは止水ジッパーを世界で初めてYKKと共同開発して1998年に製品化したメーカーです。その後もスライダー部分を改良し続け、滑りやすさが素晴らしいだけでなく、例えば止水ジッパーなのにスライダー先端が閉まりきらずに隙間が出来てしまい、その隙間をカバーするためのジッパーガレージが必要とされるのが一般的ですが、アークテリクスはこのネガティブを払拭したデザインのジッパーを使用しています。

他のメーカーのハードシェルパンツはお化けのような大きさのジッパーで、開け閉めする時にガリガリとした感触があったり、しめづらかったり、ジッパータブが使いづらく感じるなど気になる点があったのですが、アークテリクスのラッシュビブパンツは、非常に使いやすいジッパーで、物の出し入れにストレスを感じることがとても少ないです。

価格に関する今後

アークテリクスは2023年12月に一部製品の値上げを実施し、つい先日2024年2月15日の木曜日から価格変更を開始するとアナウンスがありました。2月15日から価格変更するアイテムは非常に多く、今年の春夏アイテムの多くがかなり値段が高くなります。

例えばアークテリクスで人気のウィンドブレーカー「スコーミッシュフーディ」は、現在の価格が税込25,300円なのに対し、価格変更後は税込29,700円と約15%値上がりします。

そしてこの流れは次のシーズンの秋冬モデルも高い確率で価格が上がるということです。例えば今回購入したラッシュビブパンツは税込みで92,400円でしたが、15%値上がりすると106,260円になります。スキーの板やビンディングよりも価格が高くなることが予想されます。

この価格変更は、素材の高騰も理由の一つだと思いますが、中国人を筆頭に円安の影響でアークテリクスのアイテムを日本で購入して、中国に持ち帰って販売して差益を得ている現状があるようで、このような課題解決のために価格を上げるという手段を選んだのではと個人的に考えています。

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