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越後駒ヶ岳|朝日と落ちる滝雲  自然が織りなすダイナミックな景観をこの目で!難易度別ルートのご紹介

越後駒ヶ岳|朝日と落ちる滝雲 自然が織りなすダイナミックな景観をこの目で!難易度別ルートのご紹介

威風堂々…まさにこの言葉がぴったりくる越後駒ヶ岳。

目を奪われる稜線とダイナミックな山容。尾根筋からは素晴らしい眺望とともにかわいらしい高山植物が目を楽しませてくれ、秋には山頂から山麓まで色鮮やかに染まる紅葉が観るものを魅了します。

季節ごとに表情を変える魅力いっぱいの日本百名山。山々が織りなす魅惑の稜線と流れ落ちる滝雲にきっとあなたも心奪われてしまうことでしょう。

越後駒ヶ岳の基本情報と魅力

山の名前 越後駒ヶ岳(えちごこまがだけ)
エリア/都道府県 上信越/新潟県
山域 越後三山
標高 2,003m
各種情報 越後駒ヶ岳 難易度・天気などの最新登山情報

新潟南魚沼市と魚沼市にまたがる越後駒ヶ岳は別名魚沼駒ヶ岳とも呼ばれ、日本酒で有名な八海山・中ノ岳とともに越後三山のひとつであり主峰です。

真夏でも雪渓が残り、春先の斜面に現れる雪形が馬の形に見えるため駒ヶ岳と言い、親しみを込めて越後駒とも呼ばれています。(どっしりとした山容が馬の形に似ているからという説もあります)

水無川のある東側と佐梨川が流れる北側は、標高200m~300mの山麓まで一気に切れ落ちた天然の大障壁をなし、佐梨川金山沢奥壁は巨大なスラブ壁がそびえます。

この辺りは日本有数の豪雪地帯。特有の低い森林限界によって抜群の眺望を誇り、秋の紅葉時には山全体が色鮮やかに光り輝くのです。

魅力①息をのむ絶景!のぼる太陽とながれ落ちる滝雲

出典:魚沼市観光協会

一生に一度は観たい滝雲。

奥只見・銀山平で発生した霧が山あいを覆い、やがて雲海となり山の尾根を越える滝となって流れ落ちる現象のことを言います。

絶好の鑑賞ポイントは「枝折峠(しおりとうげ)」。大湯温泉から銀山平温泉へと続く国道352号線沿いにあります。多くの写真家がその時を狙ってカメラを構えていますが、ここは越後駒ヶ岳への登山口にもなっています。

奇跡に出会える条件は…
1・早朝 
2・晴れの日 
3・前日からの気温差が大きい日 
4・適度な風がある日 
5・「運」
ということで、1~4の条件がそろっていても最後は「運」。もし観ることができたなら、あなたは「持ってる」ひとです。

ベストシーズンは夏から秋にかけて気温の寒暖差が大きくなってくる頃です。紅葉の時期には「うおぬま滝雲シャトルバス」も運行されます。

魅力②山頂付近は高山植物の宝庫

越後駒ヶ岳の山頂付近は、草原が広がっているため爽快な気分で歩くことができます。

森林限界が低いため、見事な眺望と草原に揺れる色とりどりの花々を同時に楽しめるぜいたくな登山道が魅力。

雪解けの後の6月上旬から8月中旬まで花の百名山の名に恥じぬお花畑が広がり、ハクサンコザクラ、シラネアオイ、ミヤマリンドウ、オオバキスミレなどの花たちが可憐に咲き誇ります。

魅力③山頂からふもとまで燃える秋

出典:魚沼市観光協会

紅葉の時期には、頂上からふもとまで山全体が染め上がる圧巻の光景。この景色を観るために全国各地から大勢の登山者や写真家が集まります。

森林限界を超え視界が開ければそこは、色とりどりの紅葉の中。抜群の眺望によって、ピークを目指しながらも絶景の連続。シャッターを切る回数が増え足が進みません。

難易度別ルートのご紹介

①枝折峠~越後駒ヶ岳|ピストン

このコースはスタート時から尾根歩きになるため、景色を楽しみながら登ることができる一番人気のコースです。

登山口 枝折峠
下山口 枝折峠
コースタイム 8時間30分
距離 14.3Km
累積標高 1,327m
難易度/体力 ★★☆☆☆/★★★☆☆


コースタイム詳細

  • のぼりタイム 4時間40分
    枝折峠→(35分)→明神峠→(1時間)→道行山→(45分)→小倉山→(50分)→百草ノ池→(1時間5分)→駒の小屋→(20分)→分岐→(5分)→越後駒ヶ岳
  • くだりタイム 3時間50分
    越後駒ヶ岳→(5分)→分岐→(15分)→駒の小屋→(50分)→百草ノ池→(30分)→小倉山(40分)→道行山→(1時間)→明神峠→(30分)→枝折峠

コース詳細

枝折峠駐車場からスタートしますが、すでにここから雲海の絶景が広がります。見とれていると足が進みませんのでほどほどに。



途中、滝雲のビュースポットがあります。この場所は時期や時間によっては写真家などもいて人で溢れます。そして明神峠を過ぎたあたりは山間に漂う雲海がきれいに見えるおすすめポイントです。



次第に傾斜がきつくなるとともにアップダウンが多いため、なかなか標高が上がらず気持ちが折れそうになりますが、道行山からは越後駒ヶ岳の雄大な姿が観れますのでここが頑張りどころです。

小倉山は駒の湯コースとの合流地点。手前にベンチがあるので休憩にもってこいの場所です。そして百草ノ池(もぐさのいけ)を過ぎると一気に斜度が上がり前駒への山頂直下がこのルートのキモ、岩場も出てきます。



駒の小屋の営業期間は5月中旬から10月中旬、期間外は避難小屋になります。宿泊する際は協力金として一人2,000円、広場にテントを張る際は協力金500円必要です。トイレ使用可能、水場2か所あり、収容人数は40人。



駒の小屋から山頂までは比較的なだらかな斜面。左から回り込むように進み、途中、中ノ岳への分岐を通ります。この辺りは草原が広がり気持ちよく歩けます。

越後駒ヶ岳山頂には、「豊斟淳尊(とよくむぬのみこと)」(猿田彦命とも言われます)の銅像があります。一等三角点も設置されています。



正面には八海山、そして中ノ岳が見えます。「八海山」「中ノ岳」「駒ヶ岳」で「はなこ」とも呼ばれているそうです。全方位の雄大な景色を思う存分堪能しましょう。



下りは、峰にちょこんと建つ駒の小屋と稜線を見ながら下山しましょう。ここまで来たかいがある、すばらしい景色ですね。

②石抱橋バス停~道行山~越後駒ヶ岳|ピストン

枝折峠コース同様、スタート時点から絶景を堪能できるコース。アップダウンを繰り返すきついルートです。

登山口 銀山平登山口
下山口 銀山平登山口
コースタイム 9時間50分
距離 17.2Km
累積標高 1,560m
難易度/体力 ★★☆☆☆/★★★★☆

コースタイム詳細

  • のぼりタイム 5時間20分
    石抱橋バス停→(20分)→分岐→(1時間55分)→道行山→(45分)→小倉山→(50分)→百草の池→(1時間5分)→駒の小屋→(20分)→分岐→(5分)→越後駒ヶ岳
  • くだりタイム 4時間30分
    越後駒ヶ岳→(5分)→分岐→(15分)→駒の小屋→(50分)→百草ノ池→(30分)→小倉山→(40分)→道行山→(1時間40分)→分岐→(20分)→石抱橋バス停

コース詳細

石抱橋からスタートします。石抱橋から観る北ノ又川と越後駒ヶ岳は銀山平のビューポイントで、写真愛好家にはよく知られた場所。素晴らしい景色ですよ。

石抱橋から銀山平の新緑 出典:魚沼市観光協会


まずは車道を歩き、川沿いを経て林道に出ます。まもなく道行山への登山口(道行新道)がありますので見落とさないように。(ピンクテープが巻かれているので大丈夫です)



新道入口から30分ほどでいきなり急登になります。そしてここから30分は急登の連続です。前には遠く越後駒ヶ岳、後方を振り返ると視界が開け荒沢岳が凛々しい姿を見せています。

道行山に到着すれば越後駒ヶ岳と中ノ岳の雄大な姿。ここからは①の枝折峠コースと同じです。

③十二平登山口~グシガハナ~越後駒ヶ岳|ピストン

十二平登山口からグシガハナまでは心臓破りの急登の連続。しっかりと体調を整えてから臨みたいコースです。

登山口 十二平登山口
下山口 十二平登山口
コースタイム 10時間30分
距離 14.4Km
累積標高 1983m
難易度/体力 ★★☆☆☆/★★★★☆

コースタイム詳細

  • のぼりタイム 5時間40分
    あらやまの森千之沢小屋→(25分)→高倉沢出合→(25分)→十二平登山口→(1時間)→雪見ノ松→(2時間55分)→グシガハナ→(35分)→分岐→(15分)→分岐→(5分)→越後駒ヶ岳
  • くだりタイム 4時間50分
    越後駒ヶ岳→(5分)→分岐→(15分)→分岐→(30分)→グシガハナ→(2時間20分)→雪見ノ松→(55分)→十二平登山口→(20分)→高見沢出合→(25分)→あらやまの森千之沢小屋

コース詳細

越後三山森林公園からスタート、水無川に沿って進みます。

オツルミズ沢を横切り、モチガハナ沢を越え高倉沢出合を過ぎると十二平登山口です。



登山ルートに入ればいきなりの急登。つづら折りなしの急斜面を登っていきます。

グシガハナまでは細い尾根道になるため、休憩に適した場所がありません。よい場所で休憩をと思わずに体調に合わせてしっかり休みましょう。

グシガハナ山頂は抜群の展望とゆっくり休める唯一の場所。越後駒ヶ岳山頂が込み合っているときはここでしっかり休憩をとりましょう。



グシガハナに到着すれば越後駒ヶ岳が目の前に。稜線づたいに観る山容はまるで手を広げて手招きしているようです。中ノ岳と八海山が近接するため、すばらしい絶景を観ることができます。



緩やかな稜線を歩けば駒ヶ岳山頂まではもう少し。

時期を選ばない山頂からのすばらしい展望。駒の小屋から登ってくるルートに比べ登山者が少なく絶景を独り占めできる静かな山行ができます。

登山口へのアクセスと各種情報

①枝折峠駐車場

国道352号線(樹海ライン)の枝折峠にある駐車場です。

駐車台数 20台
駐車料金 無料
標高 1,065m
トイレ 有り

マイカーでアクセス

  • 関越道小出IC下車国道291号線の魚沼方面へ右折
    ⇒つき当たりを県道70号線の奥只見・湯之谷温泉郷方面へ左折
    ⇒吉田の交差点で国道352号線(樹海ライン)の檜枝岐・奥只見方面へ右折
    ⇒国道352号線を道なりに14Kmほど進むと右手に駐車場

*枝折峠は、例年11月上旬から翌年6月下旬頃まで冬季閉鎖となります。

公共交通機関でアクセス

  • JR上越線小出駅から南越後観光バスで枝折峠頂上バス停へ

②石抱橋 銀山平登山口(荒沢岳登山口駐車場)

国道352号線(樹海ライン)沿い、荒沢岳登山口トイレ前にある駐車場です。

駐車台数 10台
駐車料金 無料
標高 767m
トイレ 有り

マイカーでアクセス

  • 関越道小出IC下車⇒国道291号線の魚沼方面へ右折
    ⇒つき当たりを県道70号線の奥只見・湯之谷温泉郷方面へ左折
    ⇒吉田の交差点で国道352号線(樹海ライン)の檜枝岐・奥只見方面へ右折
    ⇒8.4Km先、県道50号線(シルバーライン)の奥只見・檜枝岐方面へ左折
    ⇒トンネル連続区間を13Kmほど進み銀山平の出口へ右折
    ⇒国道352号線につき当たったら右折し450m先の左側

公共交通機関でアクセス

  • JR小出駅またはJR浦佐駅から南越後観光バスで銀山平船着場へ

③あらやまの森千ノ沢小屋

越後駒ヶ岳の西側、十二平登山口の手前にある越後三山森林公園内、あらやまの森千ノ沢小屋前の駐車場です。

駐車台数 50台
駐車料金 無料
標高 360m
トイレ 有り

マイカーでアクセス

  • 関越道六日町IC下車⇒国道253号線を南魚沼方面へ左折
    ⇒美佐島の交差点を国道17号線の長岡・魚沼方面へ左折
    ⇒四十日新道の交差点で県道214号線の八海山登山口方面へ右折
    ⇒下原の交差点で国道291号線の魚沼・大崎方面へ左折
    ⇒水無川を渡り県道265号線の越後三山森林公園方面へ右折し道なりに進む

交通機関でアクセス

  • バスはありません、タクシー利用となります。

越後駒ヶ岳のQ&A

どのコースがいちばん景色がいいですか?

越後駒ヶ岳のコースはどれも美しい景色が広がっていますが、荒金入口からのルートは、越後三山森林公園キャンプ場、高倉沢出合、十二平登山口、雪見ノ松、人松、グシガハナを経由して越後駒ヶ岳に至るルートです。このルートは、駒の湯からのルートと比べて鎖場がなく景色も美しいため初心者にもおすすめです。

登山に最適な時期はいつですか?

越後駒ヶ岳の登山は、6月中旬から10月下旬が適期とされています。この期間中は、気温が適度で、景色も美しいため、登山に適しています。ただし、天候によっては、登山が困難になることもあるため、登山前に天気予報を確認することをお勧めします

越後駒ヶ岳周辺の山旅スポット

①銀山平温泉 白銀の湯

出典:魚沼市観光協会

越後三山国定公園「銀山平森林公園」内にある日帰り温泉です。内風呂は大きな窓で明るく開放的、露天風呂は越後駒ヶ岳と中ノ岳を眺めながら浸かることができるという贅沢を満喫できます。

営業期間 4月下旬~11月上旬(シーズン中無休)
営業時間 11:00~18:30(最終受付18:00)
入浴料金 大人650円 子ども350円
TEL 025-795-2611

②破間川(あぶるまがわ)渓谷

出典:新潟県観光協会

新潟県魚沼市と福島県の県境に近い秘境。鮮やかな新緑と燃えるような紅葉は近年穴場スポットとして人気急上昇中です。

春、厳しい冬が終わる頃に観ることができる美しい光景。「まるで北海道の流氷のよう」とたとえられる「雪流れ(ゆきながれ)」です。

破間川ダムで観ることができる自然がつくりだす現象は、ダムの水面に積もった4mもの雪が春になると割れ、大量の雪解け水の流入により"雪のかたまり"として水面に浮かび流れるものです。

雪流れが発生する4月の上旬~中旬にかけては多くの人が見物に訪れ、近年では魚沼の新しい観光スポットとなっています。

雪流れ 4月上旬~中旬 破間川ダムの雪流れ
新緑 5月~6月
紅葉 10月下旬~11月上旬 破間川渓谷の紅葉

③【食べすぎ禁モツ!】地元民がこよなく愛するご当地グルメ「モツ焼き」

出典:魚沼市観光協会

いわゆる豚のホルモン焼きですが、魚沼市では下茹でなしの生の状態で焼いて食べる文化が根付いています。

これは鮮度の良い品と職人による下処理の結果によるもので、魚沼では「BBQしよう」ではなく「モツ焼きしよう」が一般的。市内にはモツ焼き専門店などが軒を連ねているのです。

魚沼のホルモン文化を築いた生モツの名店やまに 出典:魚沼市観光協会


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