乾徳山(けんとくさん)は山梨県山梨市にあり、奥秩父山塊に属する標高2,031mの山で、日本二百名山に選定されているほか、山梨百名山や花の百名山にも選定されている山です。
日帰りも可能な山で、樹林帯や草原、岩場までバリエーション豊かな山容は登っていて楽しく、山頂直下では岩場が続き、緊張する場面も多く、登りがいがあります。
紹介する山 | 乾徳山 |
標高 | 2,031m |
行程 | 日帰り |
距離 | 10.9km |
累計標高差 | 1,308m |
行動時間 | 6時間30分(休憩込み) |
ルートMAP
徳和駐車場(乾徳山登山口バス停) ⇒ 乾徳山登山口 ⇒ 国師ヶ原十字路 ⇒ 扇平分岐 ⇒ 乾徳山 ⇒ 分岐 ⇒ 国師ヶ原十字路(高原ヒュッテ) ⇒ 道満山 徳和峠 ⇒ 徳和駐車場(乾徳山登山口バス停)
徳和駐車場(乾徳山登山口バス停)からスタート
国道140号線を徳和集落の方に曲がり、道なりにしばらく進むと乾徳山登山口バス停のところに無料駐車場があります。(140号線沿いに大きく「乾徳山登山口」の看板があるので分かりやすいです)
駐車場近くにトイレがあるのと、自動販売機もあるので飲み物を忘れた人はここで。
駐車場の近くにある自動販売機
住宅地はいくつかの分岐がありますが、看板が立っているので迷う心配はありません。駐車場から乾徳山の登山口まで25分ほど。登山口までは車の通れる林道歩きです。
国師ヶ原十字路まで樹林帯歩き
登山口からは静かな樹林帯歩きとなる
針葉樹の樹林帯はしっかりと踏み固められていてすごく歩きやすいです。
登山口から1時間ほど歩いたところに「錦晶水(きんしょうすい)」という名の水場があります。
ルート上に水場があると麓から持参する水の量を減らすことができるのでありがたいですね。
ルート上に水場があると麓から持参する水の量を減らすことができるのでありがたいですね。
水場から10分ほどで「国師ヶ原十字路」に到着します。
この十字路は乾徳山へ向かう2つのルートと、徳和集落へと続く2つのルートがぶつかる十字路になっていて、近くには立派な小屋が建っています。
「高原ヒュッテ」はかつては山小屋として営業されていたようだが、現在では無人の避難小屋として通年開放されています。(避難小屋ですがすごく綺麗)
扇平分岐まで・景色がひらけてくる
国師ヶ原分岐から扇平分岐までは木々が少なく、気持ちのいい草原の中を歩きます。この辺りから振り返ると眺望がよくなり、晴れた日には富士山も望むことができます。
扇平分岐点には目印として「月見岩」と呼ばれる大きな岩があります。月見岩は回り込むことで登ることができるので、ぜひ登って景色を楽しんでみてください。
扇平分岐から山頂までは巨岩・鎖場が続くハードな区間
扇平分岐から山頂までの区間はこれまでの優しい山歩きとは雰囲気が変わり、勾配は急で、鎖場もある区間になります。
ですがここからは迫力満点の巨岩が多くあるので歩いていて楽しい区間でもあります。
髭剃岩の上からは最高の眺めですが、高度感がすごいので結構怖かったです(気をつけて)
私は高所恐怖症ではありませんが、それでも高度感には怖さを感じました。
実際に見るとすごく巨大な岩「胎内」
名前の付いた岩の中でも一際大きいのが「胎内」という岩で、中を通って別の場所に出る事ができる岩です。
胎内を過ぎると現れるのが「雨乞岩」で、ここも眺めがいいのと同時に今いる所の高さをダイレクトに感じることのできる岩です。
雨乞岩までくると、山頂が見えてきます。山頂には休憩できるようなスペースが少ないので、山頂で休憩を取ろうと思っている人はこの雨乞岩のあたりで休憩をしてから山頂を目指すのがおすすめです。
ラスボス「鳳岩」を越えて山頂へ
山頂直下の「鳳岩」高さは約20mのほぼ垂直な壁
雨乞岩を通過すると現れるのが「鳳岩(おおとりいわ)」これを登れば山頂なのでまさにラスボス的な大岩です。
高さは約20mで、ほぼ垂直な岩壁で、緊張する場面ですが、足をかけられる場所はしっかりとあるので振り返らずに登り切りましょう。(途中に一旦一息つける場所もあるので慌てずに)
鳳岩を登り切ったら乾徳山山頂に到着です!
乾徳山の山頂からは富士山や南アルプス、奥秩父の山々が見える360度の大パノラマが広がっています!
下山ルートは迂回新道を使い国師ヶ原分岐を経由して道満山へ
乾徳山からの下山は登ってきたルートとは別で「迂回新道」を使い国師ヶ原分岐まで下ります。
迂回新道ですが、岩場・鎖場のような難所はないものの、勾配は急で、滑りやすいので注意しながら歩きましょう。
国師ヶ原分岐からは道満尾根を使って徳和峠を経由して下山します。
国師ヶ原分岐からしばらくは車が一台通れるほどの道幅の林道を進み、林道からは富士山が見える場所もあり、傾斜も緩やかなので気持ちよく歩く事ができます。
道満山へと続く道満尾根は緩やかな樹林帯の中を歩くので気持ちがいいのと、人がほとんどいないので自然を感じながら歩く事ができます。
道満山は樹林帯の中にあり、眺望はないのでそのまま通過し徳和峠へ。
徳和峠を経て徳和駐車場へ
道満山から徳和峠までは徐々に急な下りになります。急な斜面を30分ほど下ると徳和峠に到着(登山道はここまで)
徳和峠からは15分ほどで駐車場に到着できます。
以上、10.9kmの登山ルートでした。おつかれ山です。
乾徳山へ行くなら安全への配慮をしっかりと!
高低差のある岩登りは誰でも安全にできるものではなく、危険も伴うのでヘルメットの着用を強くおすすめします。
それから、日帰りが可能なコースですが、距離約10km、高低差は1,200m以上になるので体力が必要なので、早めの出発がベター。
岩場やアルプス登山へむけてのスキルアップとして乾徳山に出かけてみてはどうでしょう。