唐松岳はゴンドラやリフトを利用することにより日帰り登山が可能になります。
冬季北アルプスの入門ルートと言われている八方尾根より登り、雪化粧をした白馬三山や五竜岳、鹿島槍ヶ岳はとても圧巻で、2月中旬には多くの登山者が訪れていました。
今回は唐松岳に登り、ゴンドラ駅すぐ側にある八方池山荘に泊まってきました。日帰りでは見ることのできない山の姿に終始感動。山荘に泊まる山旅の魅力をご紹介します!
八方池山荘までのアクセス
今回は、名古屋から車で約4時間かけて白馬八方尾根スキー場まで行き、付近の有料駐車場に車を停めました。そのまま徒歩で八方尾根ゴンドラリフト券売場へ向かいます。
交通期間の場合は、バスで直接白馬八方バスターミナルまで向かうか、JR+シャトルバスを用いてアクセスすることも可能です。
八方アルペンライン
麓の八方駅からリフトを3回乗り継ぎ、約30分程度で標高1830mの八方池山荘まで到達します。料金は往復で4100円でした。(2024年2月時点)※ゴンドラリフト券を購入する際、窓口で登山届を提出してるか質問があります。
最新情報は八方尾根スキー場HPよりご確認ください。
https://www.happo-one.jp/ticket/
周りは、ほとんどがスキーやスノーボードのお客さん。板も持たずザックを背負っているので若干浮きました。笑
八方池山荘のご紹介
登山者に大人気の八方池山荘。1泊夕食付きで12,500円です。
広々とした食堂。本や漫画や雑誌がたくさんあります。ここならソロで来たとしても暇を持て余すことはなさそうですね。館内は原則バーナー使用不可。※自炊される方は相談くださいとの事でした。
販売機ではペットボトルやビールもあり。他にもワインや日本酒、お菓子もありました。宿泊者は無料でお湯がいただけます。
個人的には洗面所が使いやすくて感動しました。ハンドソープがあるし、小物も置けるし鏡があるのが嬉しいところ。奥にはなんとシャワーも浴びることができます!さすがにドライヤーはないので、体だけさっと洗いましたが大満足。気になるトイレは水洗でした。女子トイレは洋式2つです。
今回は4名で行ったので個室を割り当てて貰えました。中は暖房がきいていて暖かいです。他にも大部屋や2段ベッドなど様々な部屋がありました。
【日中】重い荷物を置いて唐松岳にGO!
午前10時に八方池山荘に立ち寄ったのですが、宿泊ということで荷物をデポさせていただきました。日帰りの方でも15時まで300円で預けることができるそうです。ここから往復6時間以上かけて唐松岳へと目指します。
コースタイム | 6時間~7時間 |
距離 | 9.2km |
標高 | 2298m |
場所 | 長野県北佐久郡 群馬県嬬恋村 |
さて、初っ端から長〜い登り坂が…。唐松岳へは八方尾根の一本道を歩いて行くため、迷うことはありませんが、4〜5箇所は写真のような長〜い登りが待ち構えています。樹林帯もほぼないため、直射日光がガッツリ当たります。
ただ、少し登るだけで大絶景が広がります。左手に見えるのは火打山・妙高山方面ですね。
左右には五竜岳・不帰・白馬がお出迎え。私は唐松岳に来たことがなかったので、こんなにも名だたる山々が見えるとは驚きました。季節を問わず人気の山の理由がよくわかります。
基本的に危険箇所は少ない登山道でしたが、山頂付近は急斜面や道幅が狭いところが出現します。すれ違いが難しいので譲り合って通過。アイゼンとピッケルを刺して足場をしっかりと確認しながら進んでいきます。
唐松岳頂上山荘が見えてきました。ここは冬季は営業していないのでご注意ください。この日はかなりの快晴でしたが、なぜか山頂に着く手前で強風&ガスガスになってしまいました笑。本来ならば山頂からは劔や立山の姿が見えるそうですが、ろくに写真が撮れず。また夏山にて訪れる楽しみができました。
【夕方】静かな山の時間 お楽しみの夕食
リフトの最終時間を気にすることなく16時ごろ山荘に戻ってきました。ご飯までの時間はのんびりと山が暗くなる様子を眺めます。山のイラストレータ鈴木みきさんも八方池山荘で働いていたそうで、著書ではこの静かな時間が好きと仰っていました。確かに、眩しく照されていた山々がゆったりと青に染まるこの時間。山の美しさを再発見しました。
お待ちかねの夕食タイム。一時はコロナで中止されていたようですが、この日はバイキング形式でおかわり自由でした。自分に必要な分だけ食べれるのが良いですね。野菜や揚げ物も多く、どれも大変美味しかったです。
夜景は満点の星空を鑑賞。幸いにも風が少なく、気が向いた時間に星空を眺めることができました。
【朝】モルゲンと雲海
朝6時に山荘を出発。前日に唐松岳は見てきたので、山旅2日目は山頂まで行かず、見晴らしの良さそうな所で日の出を見ることにしました。30分くらい登って振り返ると雲海が広がっていました。
赤く染まる五竜と鹿島槍の姿。この美しい姿を見られるのも泊まりの特権ですね。
顔ケルンのところで朝日が登りました。後立山連邦の雪山モルゲンなんて、どれだけ経験を積めば見れるんだろうと思っていましたが、これも山荘に泊まったおかげです。
景色を存分に満喫したので八方池山荘へと降りていきます。ゴンドラが動き出す前は、山荘の宿泊者かテント泊の猛者しかいないので、空いている稜線を歩くことができました。
このように日帰りで行ける山でも、あえて山荘に宿泊することで、朝・昼・夜と美しい山の姿を見ることができ大満足の山旅になりました。