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登山装備「軽量化のススメ」軽量化を目指すならぜったいに無視できない5つの装備

登山装備「軽量化のススメ」軽量化を目指すならぜったいに無視できない5つの装備

衣食住を背負って山に登る登山では装備をできるだけ軽くする事は鉄則で、今に始まったことではありませんが、現在では食料や燃料を抜いたBW(ベースウエイト)を5kg以下にするUL(ウルトラライト)に注目が集まっています。筆者もその一人で、装備をできるだけ軽くすることで身軽な状態で山に登りたいと思っています。

ULパッキングを目指すために道具を「1gでも軽く」するために、クッカーやカトラリーの最適解を見つける時間はとても楽しい時間ですが、装備の中でも重たい道具から軽くすることで効率的に効果的に軽量化することができます。この記事ではULを目指すために絶対に抑えておきたい5つの道具を紹介します。

重たい装備トップ5

筆者のテント泊の装備は約4.5kgで、装備点数は40近くになります。その中でも上位5つの重たい道具が総重量の50%近くを占めています。

テント泊装備。上位5つに入る重たい道具が総重量の占める割合が大きい

ULを目指すには1gの軽量化で悩むよりも重たい道具を軽量化させる方が効率的で効果的に軽量化することができます。

装備の中で上位5つに入る道具はこちら

  1. バックパック

  2. テント

  3. 寝袋

  4. スリーピングマット

  5. レインウエア

重たい道具トップ5に入る道具を軽量化できれば80点取れたと言っても言い過ぎではありません。

バックパック

登山の「3種の神器」のひとつに数えられる「バックパック」。衣食住を運搬するために欠かせない道具です。

シックスムーンデザインズのSWIFT V・実測値で728g

一般的な登山用のバックパックは、重たい荷物も背負えるようにしっかりとしたフレームが入り、長時間背負っても肩が痛くならないように腰荷重で背負えるウエストベルトがついていたり、装備をすぐに取り出せるようポケットがたくさんついていたりと快適性を重視して作られています。

テント泊登山となると、容量は50〜60リットルほどで、ざっくりですがバックパックの重量は1.2kgから、2.5kgとなります。

ベースウェイトを5kgに抑え、食料や燃料などを合わせても10kgほどで済ませることができるのであればフレームが入っていないタイプや、ポケットの少ないシンプルなバックパックを選ぶことでバックパックそのものを軽量化させることができます。

仮に、使っているバックパックの重量が1.5kgだったとして、重量750gほどの軽量なバックパックに変更すればそれだけで750gの軽量化になります。

テント

山岳地帯という厳しい環境で夜を明かすためにはテント(シェルター)は欠かせません。快適に安心して過ごすのであれば機密性が高く、居住性の高いダブルウォールのドームテントが人気ですが、複数のフレームを使い、外気と隔てるために二層の空間を作るダブルウォールのドームテントは重たくなります。

シングルウォールのテントや、ワンポールのフロアレスシェルターに変更することで軽量化することができるのでおすすめです。

特にワンポールのフロアレスシェルターはトレッキングポールをフレームに設営するので、テント用のフレームが必要なく、その分軽量です。

蝶ヶ岳ヒュッテでのテント泊にて。

一人用のドームテントの重量が1〜1.5kgくらいだとすると、ワンポールのフロアレスシェルターは500g台のほどものが多く、500g〜1kgほどの軽量化になります。(実際に私は1kg軽量化することができました)

ワンポールのフロアレスシェルターは機密性が低く、蚊帳などもないので虫が入りやすいデメリットもありますが、装備を軽量化させるのには効果的です。

スリーピングバッグ(寝袋)

寒さに震えるのは誰でも嫌なので保温力が高めの寝袋を選んでしまいがちですが、寝袋は装備の中でもトップクラスに重い道具です。

寝袋単体のスペックを上げて寒さに対応するのではなく、持っているウエアを併用することで寝袋のスペックを下げることができます。

持っていく防寒着を活用すれば寝袋のスペックを下げることもできる

私は使用温度が2度の寝袋をウェアを着ることで氷点下でも使っています。冬用の寝袋は1.1kgを超えますが、3シーズン用の寝袋で560gの寝袋を使用しているので約5400gの軽量化になります。

スリーピングマット

空気をいれて使うエアマットは厚さがあり快適だけどクローズドセルマットよりも重いことが多い

スリーピングバックが「掛け布団」だとすると、スリーピングマットは「敷布団」の役割になります。地面の硬さや、デコボコを緩和してくれるので快適に睡眠するためには欠かせない道具です。

快適さを重視するのであれば、空気を入れて使用するエアマットがおすすめですが、エアマットは軽いものでも平均して400g台から650gほどになります。エアマットからクローズドセルマットに変更することで軽量化させることができます。

軽量なクローズドセルマットならパンクのリスクもないから安心して使える

例えば約500gのエアマットを使っていたとして、150gの軽量なクローズドセルマットに変更した場合、350g軽量化することができます。

寒冷地での使用の際などには断熱性の高いエアマットを選択しなくてはならないこともありますが、クローズドセルマットで対応可能な環境であれば軽量化には欠かせないのがクローズドセルマットと言えるでしょう。

レインウエア

最後に紹介するのが「レインウエア」です。バックパックと同様に3種の神器のひとつで、登山には欠かせないアイテムです。

レインウェアをウインドシェルジャケットとして使えば装備点数を減らすことができる

レインウエアは悪天候に対応するための必携品ですが、雨が降らない限りはバックパックからでてくる事はありません。それはあまりにも勿体なさすぎます。

レインウェアをウインドシェルジャケットとして積極的に使うことで装備点数を減らすことができます。

その場合、選ぶのはできるだけ「透湿性」の高い防水ジャケットにするのがベター。透湿性の高いウェアを選ぶことで行動中も積極的に着用でき、蒸れによる不快感を軽減できます。

上下で500gほどのレインウエアを持っていたとして、ジャケットを行動着として積極的に使えば、250〜300gほどの軽量化になります。

自分にとっての「快適」を見つけよう

細かい道具の軽量化をする前に大きなアイテムから軽量化することで効率的で効果的な軽量化ができます。

軽量化を目指すのであれば軽量な道具を揃え、装備点数を少なくしていけばいいのですが、忘れてはいけないのは自分が感じる「快適さ」のボーダーラインです。

軽量化に成功できたとしても、自分の許容を越えた不便な状態では登山はたのしめません。

よくULは快適さとのトレードオフと言いますが、それはあくまで自分の許容範囲の中での話だと筆者は考えています。

自分にベストな快適さを残しつつ、ULパッキングを目指しましょう!

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