テント泊登山では睡眠の質を上げてしっかりと就寝をして次の日の登山に影響が出ないようにすることが重要です。シュラフやテントマットも重要ですが、寝心地を快適にする枕に目を向けてみましょう。
今回紹介する寝心地がよくコンパクトに持ち歩ける、イケてる枕はサーマレストの最も軽量なエアーヘッドライトピロー、NEMOのフィッロエリート、山旅のリバーシブルスタッフサックピローの3種類です。いずれも他のアイテムには見かけることができないユニークなギミックが備わっている枕です。
今回はこの3つの枕をスペック上で比較をして、それぞれの枕について特徴を紹介していきます。
3つの枕をスペック上で比較
サーマレストとNEMOの枕は空気を入れて膨らませるタイプの枕です。対して山旅の枕はダイニーマ製素材のスタッフバッグ兼、枕にもなるというアイテムで、中に着替えや、行動中に着用していたものを収納して枕の高さを調整するタイプです。
ブランド名 | 製品名 | 価格(税込) | 重量 | サイズ |
サーマレスト | エアヘッドライトピロー(レギュラー) | ¥5,280 | 68g | 28×39×10cm |
NEMO | フィッロエリート | ¥7,040 | 80g | 27×39×8㎝ |
山旅 | ダイニーマ製リバーシブルピロー | ¥7,990 | 21g | 20.5×31.5cm |
上の比較表をみると最も軽量なモデルは21gの山旅・ダイニーマ製リバーシブルピローです。サイズについてはアンダーウェア、Tシャツ、ソックス、タイツや短パンなどを収納するのにちょうど良い大きさで設定されているのに対し、サーマレストとNEMOの枕は、少し大きめに作られています。
頭が当たる部分は、サーマレストの場合はストレッチポリエステルが直接頭に当たるのに対し、山旅とNEMOの枕は汗を吸ってくれ頭に優しくフィットする素材を使用しています。
サーマレストのエアーヘッドライトピロー
スタッフバックの中に収納すると約12cmの正方形の袋に収まります。現在購入できるタイプは、収納すると筒状になってΦ5×10cmのサイズです。
スリーピングバッグのフードにぴったり収まるように上部は湾曲になっていて、膨らませた時に寝返りが打ちやすいように首の部分が少し削り取られているようなデザインです。実際に使ってみるとシュラフによってはフードの中にぴったりと収まらないこともある大きさです。
裏側は滑り止め加工がされているのでテントマットから落ちづらいこと、30デニールのストレッチニットポリエステルはわずかながら表面が起毛していて化繊素材特有の擦れた時の音がしづらい特徴があります。
頭に当たる部分は少し頭が沈み込むように作られていて、非常に寝心地が良い枕です。
NEMOのフィッロエリート
スタッフバッグは枕にくっついていて無くす心配がない点がお気に入りポイントの一つです。収納するとΦ8×10cmのサイズになります。
空気を入れる箇所は枕の後ろ側に施されており枕本体からカバーを取り外して洗濯することができます。枕のカバーはクールタッチ素材で非常に柔らかく、ストレッチ性があり、接触冷感があるので夏山登山では非常に気持ちよく就寝することができます。
頭が当たる側の枕カバーの内側は程よいクッション性のある素材で寝心地の良さはキャンプ用枕としては非常によくできていると感じます。
山旅のリバーシブルスタッフサックピロー
高さも横幅も上で紹介したまくらよりもかなりコンパクトにできているので、様々なシュラフのフードの内側に入れることができます。高さや柔らかさにおいても中に入れるもので調整することができるので自由度の高い枕です。
シュラフのフードの中に入れない場合は、購入するとついてくるバンジーコードを使って枕とマットを固定させることができます。
頭に当たる部分をスタッフバッグの内側に来るように裏返して、中に濡らしたくない着替えなどを入れておけば、完全防水ではないですが雨や汗で中のものを濡れから防ぐことができます。
テント場に到着したらこのスタッフバッグの中に入れた服に着替えて、スタッフバッグを裏返しにして、行動していたウェア類を枕のカサを作るために収納することができます。高さを調整したい場合はその他にレインウェアやタオルなどを入れます。