テント泊登山に挑戦してみたい!だけど何を買っていいのかよくわからない!柳原さん教えて!という友人がおりまして、初心に戻って僕だったら何を買うのかなという風に考えてみました。まず初めに日帰り登山の道具に追加して、テント泊登山用に購入すべきアイテムを洗い出します。そして購入に際してどのようなコンセプトで商品をピックアップするか、そのコンセプトに見合ったテント泊登山アイテムはどんなものなのかという流れで紹介をしていきます。
これからテント泊登山に挑戦してみよう!人生一度きりなのだからやってみたいと思ったのだから行動に移してみよう!という気持ちの方は是非最後までご覧ください。
日帰り登山の道具に追加して、テント泊登山用に購入すべきアイテム
クッカー、ガスストーブ、カトラリーは日帰り登山用のものを持っていると仮定してテント泊登山用として装備に加えるアイテムには何があるのでしょうか?以下はそのリストになります。
- テント本体
- テントマット
- シュラフ(寝袋)
- 枕
- グランドシート
これら6つの追加装備に関して吟味していきましょう。
購入に際してどのようなコンセプトで商品をピックアップするか?
テント泊登山用に購入すべきアイテムはいずれも高価なものが多いです。コロナによる素材や人件費の高騰と円安の影響で、テント本体、テントマット、シュラフは価格が高騰しています。例えば1人用の軽量なテントであれば、コロナ前は5万円前後で購入できたモデルも、現在は7万円前後になっていたり、2万円前後で購入できたエアマットは4万円に値上がりしています。
テント泊登山をしようと考えた時に立ちはだかるのが、コストの捻出ではないでしょうか?
そこで購入に際しては
- 比較的安価に購入できること
- 安価ではあるけれども登山でちゃんと使えるもの
- 軽量であること
- 安心して登山で使える耐久性を備えていること
この4つをコンセプトにして商品をピックアップしていきます。
コンセプトに見合ったテント泊登山アイテム
テント
初めてのテント泊登山におけるテントは
- 設営が簡単であること
- 結露が少ないこと
- 前室があって雨の日も過ごしやすいこと
- 設営&撤収時に風に飛ばされづらいこと
を重視すべきだと思います。このことからもシングルウォールではなくダブルウォールテントで、非自立式ではなく自立式テントを、そしてスリーブ式ではなく吊り下げ式テントをチョイスしましょう。
ダブルウォールテントはシングルウォールと比べると結露が少なく、前室を作ることができます。
自立式テントは非自立式と比べると設営が簡単です。
吊り下げ式テントはスリーブ式と比べると、ポールを使ってテントを立ち上げる前にペグダウンができるので風に飛ばされづらい特徴があります。
これらを備えたテントで、コンセプトにあったテントを探してみました。僕が気になったのはNaturehikeのCloudupULです。
NaturehikeCloudupUL
- 税込価格:25,990円
- 重量:1.22kg
- ボトム素材:20D
- フライ素材:15D
Naturehikeのテントの中では最も軽量です。サイズは長さ210cm、横幅130cm、高さ105cmで2人用テントとしても使用することができます。吊り下げ式でダブルウォールテントなので初心者にも扱いやすいタイプです。
NaturehikeCloudupPROというテントは所有していて問題なく登山で使用することができます。価格が安いことによるデメリットもあるので、気になる方は動画で紹介していますので是非チェックしてみてください。
テントマット
テントマットはエアマットかクローズドセルマットで大きく好みが分かれます。好みというのは寝心地で、個人差があるので専門店で試せる方は一度寝心地をチェックすると良いと思います。またクローズドセルマットは膨らませる必要がなく、準備と片付けが素早く行えますが、嵩張るというデメリットがあります。これらを踏まえてまずはどちらのタイプを選ぶか吟味しましょう。
クローズドセルマットで最も軽量でさらに寝心地が良いものを選ぶならば、山旅の1.5cm厚のULテントマットがおすすめです。
- 長さ180cm:8,690円(重量251g)
- 長さ160cm:8,290円(重量191g)
代表的なクローズドセルマットのサーマレストのZライトソルが税込9,020円(重量410g)、NEMOのスイッチバックレギュラーが税込9,350円(重量415g)を考えると軽くて、安いことがわかります。厚さはサーマレストが2cm、NEMOが2.3cmです。
エアマットはレギュラーサイズと呼ばれる長さ183cmのモデルで、おおよそ370gです。サーマレストで最も人気が高いネオエアーXライトNXTが370g、NEMOのテンサートレイルレギュラーマミーが369g。Rabのウルトラスフィア4.5はレギュラーサイズで370gです。
サーマレストの税込39,600円、NEMOの24,750円と比べてRabのウルトラスフィア4.5が20,900円と驚くような価格でリリースされ、業界をあっと言わせたのは記憶に新しいです。残念ながら現在はRabのウルトラスフィア4.5はどこも完売でなかなか手に入れることができない状況です。
サイズによる価格と重量がおおよそわかったところで、amazonなどでもっと安く軽いものが手に入らないかチェックしてみました。ネイチャーハイクのエアーマットは重量500gで価格は税込12,000円前後といったところです。これよりも価格が安く軽量なモデルにFIELDOORのウルトラライトエアーマットがあります。価格は税込3,880円。重量は480g。amazonの口コミの中では登山用テントとして使用して問題なかったという声もあり一度試してみても良いなと感じました。ただしFIELDOORのウルトラライトエアーマットはR値が不明なので9月以降になると不安ですね。
シュラフ
シュラフは一度購入すると買い変えることが少ないものなので、ここには少し投資することをおすすめします。シュラフは3シーズンでも夏用と秋用で分けるぐらいがいいのですが、どちらの季節にテント泊に行くことが多いかで1つのモデルに絞る方法もあります。
テント泊登山では必ずダウンジャケットとダウンパンツは持っていくことになると思うので、これらを着用して寝ることを考えると夏用であればコンフォート温度7〜10度ぐらいのモデルで良いと思います。秋用であればコンフォート温度0〜5度ぐらいのモデルが良いと思います。
自分は寒がりであるとか、暑がりであるといった場合は、この幅を超えて自分にあったコンフォート温度で探すようにしてください。
例えば立山室堂を例にとると、
- 4月〜6月:-5〜10度(残雪期)
- 7月〜8月:10〜20度
- 9月〜10月:10度前後
というのが日中の気温で、夜になると標高の高い所は、空気の密度が小さくなり放射冷却を起こしやすくなるため寒暖差が大きくなります。例えば9月で日中の気温が15度だったとして、夜はマイナス気温になることを前提に考える必要があります。
シュラフが有名なメーカーはモンベル、シートゥサミット、ナンガ、イスカ、Rab、NEMO、ウエスタンマンテニアリングなどが挙げられます。
枕
枕は着替えなどを入れたスタッフバッグの中にウェア類を入れて枕にしてもいいし空気で膨らませることができる枕を購入するのも良いと思います。枕は安いものを買うと空気が抜けたり、剥離して使い物にならなくなることが多いので、信頼のあるメーカーのモデルがおすすめです。僕が過去使ってきておすすめの枕は以下の3点で、いずれも普段使いしても良いと思える機能性に優れたアイテムです。
- NEMOFilloElite:7,040円
- シートゥサミットエアロウルトラライトピロー:4,620円
- サーマレストエアヘッドライトピロー:5,280円
スタッフバッグに入れて枕になるアイテムは軽量化を意識する方にはおすすめです。
グランドシート
多くの人が購入したテント用のグランドシートを購入されると思います。しかしながら価格が高く重いものが多い印象です。テントの大きさにもよりますが210cmx100cmのタイベックシルバーがおすすめです。価格はAmazonで税込1,080円で、価格が安いだけでなく防水、遮熱性能のあるテント用グランドシートとしておすすめの素材です。重量は約150gととても軽量です。
防寒着
肌寒い季節、また高所登山では防寒着も重要です。休憩時に使用する防寒着は、ダウンパンツとダウンジャケットがオススメです。どちらも食事中、就寝中にも着用することができ、オールシーズン使用することができます。
軽量でコストパフォーマンスに優れたダウンパンツはネイチャーハイクのものがオススメです。YOUTUBE動画でも細かく特徴を紹介しているので合わせてチェックしてみてください
ダウンジャケットはモンベルのスペリオダウンパーカーが非常に優秀だと思います。軽量で保温力が高くスリーシーズンフルで活用することができます。もしも寒さが気になる人はユニクロのダウンベストを追加するといいかもしれません。